女性器へのオマージュを捧げる、美しき創造性が詰まったJanelle Monáe「PYNK」

Janelle MonáeがGrimesをフィーチャーした「PYNK」MVは女性のアイデンティティとセクシャリティを大胆に表現。
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2018.04.17 10:00

女優、音楽プロデューサーとしても才能を発揮するJanelle Monáe(ジャネール・モネイ)はアルバム『Dirty Computer』のグローバルリリースを4月27日(金)に控えている。ダウンビートのヒップホップトラック「Django Jane」、ファンキーな「Make Me Feel」など多彩な楽曲に続き、シングルカットされた「PYNK」ではカナダ、バンクーバー拠点のアーティストGrimes(グライムス)を迎え、女性のセクシャリティとアイデンティティを高らかに歌いあげる。



Janelle Monáeの「PYNK」MVはセクシャリティをコミカルに表現


「Make Me Feel」ビデオではバイセクシャルについて示唆する内容だったが、「PYNK」でもあらゆるシーンにセックスを連想させるファクターが詰め込まれている。「Make Me Feel」でJanelle Monáeのパートナーを演じたTessa Thompson(テサ・トンプソン)も再登場。終始ポップでピンキーな世界観が展開されるビデオは、旧態的な女性像を覆す新鮮さに満ち溢れる。あえて女性を表す伝統的なピンクカラーを用いることで、型にハマらない女性たちのセクシャリティを際立たせているのだ。ユーモア溢れるビデオをディレクションしたのはEmma Westenberg(エマ・ウェステンバーグ)。レディースアパレルブランド「ASOS」のキャンペーンビデオなどを手掛ける気鋭のフィルモグラファーである。






女性器にオマージュを捧げたアイコニックな“Vagina Pants”


ピンク色のリップスティックや、メッセージ付きのブリーフ、花びらのドレス、女性器を彷彿とさせる果実のインサート。さまざまなセックスシンボルが登場するビデオの中でも、一際目を惹くのが“Vagina Pants”だ。大きなドレープとカーヴィーなデザイン、ピンクのグラデーションが美しいパンツは、女性器にオマージュを捧げた今作の主役ともいえる。デザインしたのはデザイナーDuran Lantink。ビデオのスタイリングを手掛けたAlexandra Mandelkornとともにロサンゼルスのあらゆるショールームや衣装店の力を借りて「PYNK」に登場する衣装を仕上げた。




「PYNK」に込められた女性のエンパワーメントとセクシャリティ


Janelle Monáeが「PYNK」で歌うのはシンプルな自己愛と女性のエンパワーメントである。女性であることを愛し、女性であることを楽しもうという、大胆かつ核心を突いたポジティヴなメッセージが込められている。そこには、男性目線で語られる陳腐なフェミニズムなど到底及ばない。あらためてこのビデオは女性のユーモア、独創性を教えてくれる。誤解を恐れずに、ポジティブな意味でビデオの中に出てくるネオンサインを引用すると、偉大なる“PUSSY POWER”によって世界は回る。どんな屈強な、たとえ超人ハルクのような男であっても生まれてくるのは女性からなのだから。


しかしJanelle Monáeがたとえ男性であったとしても、同じような楽曲をリリースしていただろう。肝心なのは男性か女性かではない。どんなセクシャリティを持っていたとしても、受け入れ、共有し、理解し、愛することの喜びをJanelle Monáeは歌うのだ。






 


魅力的な楽曲が続々リリースされているJanelle Monáe。新作『Dirty Computer』に期待が高まるばかりだ。


Dirty Computer / ダーティー・コンピューター

2018.04.27 発売¥1,980+税/WPCR-18003





参考:https://www.vanityfair.com/style/2018/04/janelle-monae-pynk-pants

https://genius.com/14292267

https://www.thecut.com/2018/04/janelle-monae-pynk-music-video-pants.html


Written by TOMYMOCHIZUKI

Photo:TIDAL Twitter,Janelle Monáe Youtube,WARNER MUSIC JAPAN



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