iZotopeとNative Instrumentsの2社が提携。それに際し、iZotope CEO マーク・イーシアーとNative Instruments CEO コンスタンティン・クンカが提携に関する声明を発表した。
声明文で2人は「今回の提携後ももNIとiZotopeはそれぞれ独立して存在し、リーダー、チーム、ブランド、製品ラインアップもこのまま継続するが、未来やビジョンを定めていく際には、才能と情熱に溢れたチームの助力を受けつつ、私たち2人は新しいグループの共同プレジデントとして手を取り合って進めていく」と述べている。
「"どんなクリエイティブレベルにいる人に対しても、音楽・オーディオ制作をよりシンプルに"というビジョンを共有し、力を合わせることによって、皆さんが最高の作品を制作するのに必要な全てを手に入れられる未来を創れると信じています」と述べているほか、2社はこの業界での長く豊富な経験だけでなく、iZotopeはインテリジェントオーディオ処理技術、NIは革新的なインストゥルメント、エフェクト、そして統合ハードウェアという、ユニークでお互いを補完できる強みを持っており、さらに近しいコラボレーション、知識や技術の共有、製品のさらなる強化が図られるなど、このパートナーシップによって無限の可能性が生まれる。
We’re joining forces with Native Instruments @NI_News! Find out what that means in a message from our CEOs, Mark and Con: https://t.co/ukMZVD6sIJ pic.twitter.com/pLoTfvGzEh
— iZotope (@iZotopeInc) March 11, 2021プロデューサー、エンジニア、ミュージシャンが自分の創造的ビジョンを実現させるための壁をなくす
今回の2社の提携は、プロデューサー、エンジニア、ミュージシャンが自分の創造的ビジョンを実現させるための壁をなくすことを目的としたもの。声明文の最後では「私たちの才能とテクノロジーを融合させたら、人々にとってどれほど良いものができるのか。すでに想像が勢いよく膨らんでいます」と述べている。
iZotopeは、業界標準のオーディオリペアツール「RX」シリーズやAIを駆使したマスタリングツール「Ozone」などポストプロダクションやマスタリング関連の音楽制作機材で知られるブランド。一方、Native Instrumentsは、「Massive」などこれまでに時代を作ったソフトシンセやDJソフトの「Traktor」や関連機材のDJコントローラー、オーディオインタフェース、さらに音楽制作システムのMASCHINEで知られる。 それだけに2社の提携によって、声明文で述べられているとおり、今後、プロデューサー、エンジニア、ミュージシャンのクリエイティビティを今まで以上に刺激するツールが提供されることになりそうだ。
現時点では2社の提携による最新製品の発表はないが、今後はそちらにも注目していきたい。 声明文の全文はiZotopeのサイトで確認することができる。
written by Jun Fukunaga
source:
https://www.izotope.jp/news/izotopenativeinstruments/
photo: iZotope