ダンスフロアでは欠かせないHOUSE MUSIC(ハウスミュージック)ってそもそも何?

若い世代が意外と知らないHOUSE MUSICの成り立ち
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2018.06.13 07:00


踊りたくなるHOUSE MUSIC




日本でもすっかりメジャーになったHOUSE MUSIC。4つ打ちのバスドラムに裏打ちのハイハット等、ドラムマシンの強力なビートが全身に響く。機械的なリズムだがソウルフルな女性ボーカルやラテン系のリズムが加われば、全体的にはグルーヴが感じられ踊り出したくなる。ダンスフロアでは欠かせない音楽だ。


HOUSE MUSICの成り立ち




HOUSE MUSICとは1977年にアメリカのシカゴで生まれた音楽のジャンルだ。HOUSEと言えば「家」という日本語訳になるが、HOUSE MUSICは「家の音楽」ではない。シカゴにあったナイトクラブ「The Warehouse(ウェアハウス)」でDJをしていたフランキー・ナックルズ(本名:フランシス・ニコルズ)の手掛けた音楽のミックスがクラブのダンスフロアで踊っていた男性同性愛者、いわゆるゲイの間で人気となったため、レコード化され地元で販売され始めた。The Warehouseで作られた音楽だったので、その音楽を収録したレコードは販売した店によって「HOUSE MUSIC(またはWarehouseMUSIC)」と名付けられた。それがHOUSE MUSICの由来と言われている。


こういったことからフランキー・ナックルズはHOUSE MUSICの父とも呼ばれている。しかし面白いことに彼は、そのレコードの存在をしばらくは知らなかったようで、知った場所もDJをしていたクラブのダンスフロアではなく、彼の行きつけで、そのレコードを販売していた店であったというエピソードも残っているそうだ。HOUSE MUSICを生み、ジャンルを牽引し、DJとしても音楽プロデューサーとしても活躍した彼ではあるが、かねてから抱えていた糖尿病に合併症が現われ、数年前に59歳の若さで亡くなっている。



ところでHOUSE MUSICは世界中に広まり今でも人気のある音楽ジャンルだが、皮肉なことにそのムーブメントが広がる前に誕生の地であるナイトクラブ「The Warehouse」はフランキー・ナックルズが離れ、別のクラブを立ち上げるなどしたこともあり、1980年代の前半にクローズし名前を変えている。しかしそこでHOUSE MUSICは終わってしまったのではなく、シカゴにいたミュージシャンらがその新しいスタイルを取り入れた楽曲を制作するようになったため、多くの人が知ることとなり広がりを見せ始めた。そして人気はニューヨークへ飛び火し、1980年代後半には海を渡りイギリスでも人気が出てヨーロッパ中に広まった。日本へはニューヨーク帰りの日本人DJらによって1980年代の終わり頃にもたらされた。


世界中のダンスフロアで愛されるHOUSE MUSIC


今ではHOUSE MUSICは様々なサブジャンルが登場するまでになっている。例えばその源流はシカゴ・ハウスと呼ばれることもある。その他にもHOUSE MUSICに刺激を受けたDJがニューヨークのダンスフロアで生んだガラージュ、また特定の地域から生まれたものではなくHOUSE MUSICがハードなサウンドになったエレクトロ・ハウスなど数多くのサブジャンルがある。現在では様々な音楽スタイルとも融合し世界中のダンスフロアで愛されているHOUSE MUSICだが、一般的にその特徴を示す音と言えば、やはりチープなドラムマシンのバスドラムの4つ打ちと裏打ちのオープンハイハットやシンセサイザーもしくはエレキベースで演奏されるベースフレーズ、そしてピアノのコードバッキングなどであろう。




これらの中で特にドラムの音が入ると他のジャンルの音楽は全てHOUSE MUSICとして聞こえてくる感じがある。こうなると、このスタイルは多くの人に愛される万能調味料的なものと言えるかも知れない。一度これがダンスフロアに流れれば体が自然と動いてしまう不思議なサウンドでもある。


Photo: https://www.pexels.com/


Written by 編集部


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