CIRRRCLE、stei、Ralph グローバルな感性を持ったアーティストの新曲をピックアップ

CIRRRCLE「In The Sky」、stei「lastnight」の楽曲を韓国ヒップホップデュオ19XXがリミックス。注目のグライムラッパーRalphをチェック。
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2019.06.03 09:00

5月後半にリリース、MVが公開されたトラックを、ライターの主観で3曲ピックアップして紹介。GOOD MUSICを聴いて5月病とジメジメ湿気を吹っ飛ばそう(自戒を込めて)。




CIRRRCLE/In The Sky:東京とLAを拠点とするハッピーヒップホップトリオの最新トラック




CIRRRCLE(サークル)は昨年、Spotifyがネクストカミングなアーティストを推薦するショーケースイベント「Early Noise Night」に出演。

世界の音楽ファンに向けて発信されるプレイリスト『Global X』にもリストインしたこともある、注目の3人組HIPHOPユニットである。


そんな彼らは毎月1曲、水曜日に新曲をリリースしていくプロジェクト「HAPPY WEDNESDAY」を展開し、その最新トラックがこの「In The Sky」である。


アコースティックなギターの音色に、ブーンバップなビートが印象的なA.G.O(アゴー)のトラックは、ハーフビートと4つ打ちを自在に行き来し、CIRRRCLEらしい自由なヒップホップが表現されている。Amiide(アミイデ)とJordan(ジョーダン)の好対照なラップも聴き心地がいい。


CIRRRCLEの音楽はやはり聴いていて楽しいけれど、この曲は空に警察のヘリが多数飛行するLAの日常を目の当たりにしたとき、メンバーのJordanから生まれた「正義とは何なのか」というシリアスな疑問からできた楽曲だという。「家族や愛する人、大切な者を守るために、罪を犯すことは是か非か」。その問いに答えは出ない。というか人の数だけ答えがあるだろう。




SNS上では自身の正義を振りかざし、他人の価値観や尊厳を傷付ける人たちが散見されるが、善悪の葛藤を芸術として昇華し、楽曲を生み出すCIRRRCLEのクリエイティビティに感銘を受けた。


【iTunes】https://music.apple.com/jp/album/in-the-sky-single/1463650341

【Spotify】https://open.spotify.com/album/4WdtRDmRnyLexEHFpoYgdg?si=BWx-vYjhTE29EAFDclRruw





stei×TYOSiN×Tohji/last night(19XX remix):日韓の強力タッグによる、ハードコアリミックス




東京を拠点とするミュージックコレクティヴdosing(ドージング)のメンバーであり、Mall Boyz(モールボーイズ)としても活動するプロデューサーstei(ステイ)が交流のあるTYOSiN(トキオシン)、Tohji(トージ)とともにドロップした「lastnight」。ギターリフの残響が強烈に耳に残る原曲を、韓国のヒップホップデュオ19XXが、ロック色を強めハードコアにリミックスしたのがこれだ。


もちろん、オリジナルのクオリティありきだが、日韓の気鋭のアーティストがタッグを組んだリミックスも相当に刺さった。Tohjiのツイートによれば、steiが19XXと交流を持っており、実現したリミックスとのこと。さすがstei、国内だけでなくグローバルなコネクションを持っている。



先日、block.fmではsteiによるエクスクルーシヴプログラム『pure latex』を放送。ゲストには釈迦坊主(シャカボウズ)とAnatomia(アナトミア)を招致し、クリエイター談義を展開している。stei、釈迦坊主、Anatomia、それぞれの制作背景や親交、日常が見える貴重なアーカイヴをぜひチェックしてほしい。また、スタジオで披露された釈迦坊主とAnatomiaのライヴはIGTVで同時配信が行われた。こちらはblock.fmのオフィシャルアカウントからYouTubeにもアップされている。




筆者の希望だが、次回の放送ではぜひTYOSiNとTohjiをスタジオに召喚してほしい。


▶block.fm プログラム 『pure latex』

2019年5月30日(木)20:00〜21:00(60min) 

番組アーカイヴはこちら 


【iTunes】 https://music.apple.com/jp/album/lastnight/1459217635?i=1459217756

【Spotify】https://open.spotify.com/album/6T4kzxuXhnlk7OOS6vFjHU?si=IX3o6CFzTGGIAwcQMXKZCg

※リンクはオリジナルバーション 


Ralph/No Flex Man:純度の高い横浜発のTOKYO GRIMEがストイックでクール




横浜出身のグライムMC Ralph(ラルフ)の「No Flex Man」楽曲自体はすでにリリースされていたけれど、MVも公開となった。


ロンドンから世界へと輸出されたヒップホップ/ベースミュージックのサブジャンル、グライムはアジアにも浸透し、日本国内のグライムアーティストたちが独自のグローバルネットワークを形成している。


Ralphを知ったのはblock.fmでお馴染み、TREKKIE TRAX CREW(トレッキートラックスクルー)やDÉ DÉ MOUSE(デデマウス)といったダンスミュージックのクリエイターとも交流の深いグライムMC ONJUICY(オンジューシィ)のSNS経由。Ralphは先日ONJUICYがホストを務めるblock.fmプログラム『Juicy LIFE』にてゲスト出演しライヴを披露した。



Ralphの楽曲はONJUICYとともに『Juicy LIFE』のホストを務めるDouble Clapperz(ダブルクラッパーズ)によるもの。UKD(ユーケーディ)とShinta(シンタ)による日本を代表するグライムのプロデューサーチームだ。


「No Flex Man」とは“カッコつけない男”ということ。“カッコつけない男”とはつまり、カッコなんかつけなくたってクールということだ。Ralphはこの楽曲のリリックをクラブイベント中に書き上げたという。ブランド服に身を包んでFlexしまくった連中を横目に、Ralphはこの曲を書き上げたのだ。その価値観と姿勢は相当ストイックである。


カッコだけの男はダサい。中身があってこそ、本物のクールさを身に纏う。そんなRalphの男の美学がこの曲に集約されている。トラッピーでシンガロングできるラップも好きだけど、最近はグライムのラップのリズムも新鮮に聴こえて楽しい。


ロンドンのグライムラッパー、Skepta(スケプタ)の新譜もイカしているのでRalphと併せてオススメ。RalphもSkeptaの新譜についてもパッケージされたblock.fmプログラム『JuicyLIFE』の最新回は下記のリンクからチェックしてほしい。


▶block.fmプログラム『JuicyLIFE』

2019年5月29日(水)21:00〜22:00(60min)

最新アーカイヴはこちら


【iTunes】https://music.apple.com/jp/album/no-flex-man-single/1455650952

【Spotify】https://open.spotify.com/album/7rwFOHaANi0QBRZNR8sbZb?si=H-ybNNgQSO-j9X-3K0XdZA




written by Tomohisa“Tomy”Mochizuki


photo:CIRRRCLE YouTube





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