グラミー賞が「ベスト・ワールド・ミュージック・アルバム」部門の名称を変更。植民地主義のイメージから脱却へ

新たな名称は「ベスト・グローバル・ミュージック・アルバム」に。過去にはAngélique Kidjo、Yo-Yo Ma、Gipsy Kingsが受賞。
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2020.11.09 02:00

レコーディング・アカデミーが主催する音楽賞であり、世界的に最も注目を集めるアワードのひとつであるグラミー賞。近年ではいくつかのカテゴリーで名称が相応しくないと指摘されていたが、先日新たに「ベスト・ワールド・ミュージック・アルバム」部門の名称を「ベスト・グローバル・ミュージック・アルバム」に変更したことが発表された。






レコーディング・アカデミーからのコメント


今回の変更について主催するレコーディング・アカデミーは「真にグローバルな考え方を取り入れ続けるにあたり、世界中のあらゆる音楽の広がりを受け、より適切な部門を設けて祝う為に名称を変更する」とコメントを出している。これは夏の間にレコーディング・アカデミーがアーティスト、さらには民族音楽学者、言語学者らと話し合った結果の判断で、より同部門に関連性の高い名称として「ベスト・グローバル・ミュージック・アルバム」を採用したようだ。


また理由のひとつとして元々の「ベスト・ワールド・ミュージック・アルバム」は植民地主義、非アメリカのイメージがあったことも挙げており、世界中のリスニングトレンドにより対応していく姿勢を示している。今年行われたグラミー賞ではベナン共和国出身のAngélique Kidjo(アンジェリーク・キジョー)が受賞している。



もうひとつの名称変更部門


「ベスト・グローバル・ミュージック・アルバム」の名称変更に先駆けて、今年6月にはジャンルの名称として使用されている”アーバン”という言葉について一部で使用しない方針を示していた。これによって「ベスト・アーバン・コンテンポラリー・アルバム」部門は「ベスト・プログレッシヴ・R&B」部門に名称が変更されており、さらに”アーバン”は「ラテン・ロック」「ベスト・オルタナティヴ・ミュージック・アルバム」からも取り除かれている。


しかしながら「ラテン・ポップ」部門では英語で「Best Latin Pop or Urban Album」と”アーバン”を追加したとも発表されている。これに関しては近いうちにアーティストから意見が飛び交うのではないかと予想がつく。実際に”アーバン”という言葉の使い方についてはBillie Eilish(ビリー・アイリッシュ)、Tyler, The Creator(タイラー・ザ・クリエイター)から直接指摘を受けた話も有名だ。




音楽の部門、ジャンル分けについては年々難しくなっているだろう。ここ日本でもカテゴライズしてしまうような言葉の取り扱いには気をつけるべき時期が来ているように感じる。




written by BsideNews


source

https://pitchfork.com/news/grammys-rename-world-music-category-over-connotations-of-colonialism/


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https://www.facebook.com/RecordingAcademy/photos/?ref=page_internal




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