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<h3>花火大会に音楽?</h3>
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<p>夏の風物詩として語られる花火大会だが、ここ数年、その趣が変わってきたことにお気づきだろうか。かつては、夏の夜空には花開く花火そのもを楽しむ、とういうのが趣旨だったが、最近ではそこに音楽による効果を追加したプログラムが増えてきているのだ。それも、ただバックミュージックのように、単純に花火の後ろで流すだけのものではない。音楽と打ち上げを合わせるという、両者の融合が進んでいるのだ。</p>
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<h3>花火大会とIT技術</h3>
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<p>花火の打ち上げと言えば、法被（はっぴ）を身にまとった威勢の良い花火師たちが、手動で花火筒の導火線に点火をする、という職人気質あふれる光景を思い浮かべる人も多いのではないだろうか。ところが、最近では、打ち上げの現場にIT技術が進出し、コンピューター制御による打ち上げが実現している。そして、実際にこの技術を使用したい花火大会は増えてきている。その仕組みは、かなり簡単に説明すると、打ち上げプランを、事前に専用のコンピューターにプログラミングし、個々の花火筒にシステム的なマッピングを施すことで、事前の計画通りに、導火線に点火して花火を打ち上げる、というものである。</p>
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<p>この技術により、思い通りのタイミングで花火を打ち上げられるようになり、音楽のタイミングや曲調に、完全にシンクロさせた花火の打ち上げが可能となった。音楽と花火の心地の良い融合が、実現するようになったのである。</p>
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<h3>花火大会と音響</h3>
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<p>花火大会で、音楽とのコラボを売りにしたプログラムに期待を膨らませたのに、実際の打ち上げでは、曲も花火も良かったが、スピーカーの質がいまいちでがっかりした、という経験を持っている人もいるのではないだろうか。いくら音楽と花火が完全にシンクロしていても、音が割れてしまうようなスピーカーでは、せっかくのプログラムがだいなしである。花火大会における、音楽のニーズの高まりに合わせて、そのための音響設備を提供する会社も増えている。もちろん、必要なのは、だた音を流すことだけではない。野外に合わせた機材の設置に、各会場に適した音作りと調整、また当日のオペレーションも重要である。そして、花火イベントによっては、100台以上のスピーカーを設置し、会場内での3Dサウンドを楽しめるようなものまで出現している。</p>
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<h3>変わりゆく、花火大会というエンターテイメント</h3>
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<p>かつては、花火大会における音楽は脇役であり、主役はあくまで、花火そのものであった。ところが、ITという新しい技術が取り入れられたことで、音楽と花火は融合し、新しいショーへと、その姿を変え始めた。音楽は、花火イベントの重要な一部となってきたのである。さらに、照明やレーザービームなどの新しい演出を取り入れることも可能となった。こうした総合型の花火イベントは、従来の納涼を目的とした花火大会とは全く違う、新しい総合エンターテイメントと言えるだろう。</p>
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<p>もちろん、一口にコンピューター制御と言ってもそれは簡単なことではない。事前の準備は膨大であり、当日のオペレーションも専門的な技術が必要だ。花火師、照明技術者、そして音響技術者との密な連携の上で成り立つイベントとなるので、規模も大きなものである。</p>
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<h3>花火と音楽はその先へ</h3>
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<p>このように、今や音楽は、花火イベントに欠かせない存在と言えるだろう。使われるジャンルも、クラシックからロック、ポップスと垣根は全くない。また、花火に合わせて音楽を選ぶのではなく、音楽の方に合わせて花火を作る機会も増えるだろう。花火にインスパイアされた音楽は数多くあるが、逆に音楽からインスパイアされた花火も、製作されていくということである。その可能性は、まだまだ広がる余地があり、音楽と花火が、どのように影響し合いながら、新しいものを生んでいくのか、今後ますます目が離せない。</p>
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<p>Photo:https://pixabay.com/</p>
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<p>Written by 編集部</p>
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花火と音楽は未来へ向かっている

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