Fatboy Slimが名曲「Right Here, Right Now」とグレタ・トゥーンベリのスピーチをマッシュアップ

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先月、10代の環境活動家グレタ・トゥーンベリが国連気候行動サミットにて行った気候変動の危機を訴えるスピーチをFatboy Slimがサンプリング。自身のトラックで90年代を代表するクラブアンセム「Right Here, Right Now」にマッシュアップして、プレイする様子が話題になっている。
「Right Here, Right Now」マッシュアップではあのフレーズに注目
The Guardianによると、Fatboy Slimは同マッシュアップをイギリス・ゲーツヘッドで行われた自身のギグでプレイ。元曲の”Right Here, Right Now”の部分を先述のスピーチ音声に差し替えるなど手の込んだリミックス要素を盛り込んでいる。
このマッシュアップ制作のアイデアの元ネタになったのはThe Kiffnessというミュージシャンによるツイートだと思われ、Fatboy Slimは自身のTwitterにその動画を投稿。またグレタ・トゥーンベリが”世界に求める早急な対応”を示す地球の絵文字とともに”Right Here, Right Now”とコメントも付け加えている。
Right here, right now... ? @GretaThunberg #Repost @TheKiffness pic.twitter.com/vAmD3NTHBt
— Fatboy Slim (@FatboySlim) September 25, 2019
イギリスの音楽業界でも高まる気候変動に関する問題意識
グレタ・トゥーンベリのスピーチは世界中で大きな波紋を呼び、近年の気候変動対策を訴える若者の抗議活動ムーブメントが改めて注目を集めるきっかけになった。その証拠に例えば、カルチャーメディアのi-Dではグレタ・トゥーンベリのほかに注目すべき10代の環境活動家を紹介する「greta thunberg isn't the only young climate activist you need to know」特集記事も公開している。
一方で温暖化対策に後ろ向きなトランプ大統領やプーチン大統領など大国の首脳たちをはじめ、一部の大人たちからは彼女に対する批判的な声が上がるなど物議を醸している。
She seems like a very happy young girl looking forward to a bright and wonderful future. So nice to see! https://t.co/1tQG6QcVKO
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) September 24, 2019
気候変動問題に関しては、Fatboy Slimと同郷で今年のサマソニにも出演したイギリスのロックバンドのThe 1975が有名だ。彼らは今年7月にグレタ・トゥーンベリとコラボし、彼女のスピーチが使用された「The 1975」を発表するなどかねてからこの問題に対して問題提起を行なっている。
そのほかにSex Pistolsの関係者として音楽ファンの間でも有名なデザイナーのヴィヴィアン・ウェストウッドは、この問題に関する有名な活動家であり、イギリスを代表する音楽フェスのグラスントベリー・フェスティバルでは今年、初めてプラスチック製ボトル入り飲料の販売を禁止。代わりにマイボトル持参者を対象にした無料給水サービスを行ったことで注目を集めるなど、現在ではイギリスの音楽業界においても気候変動問題は人類が向き合うべき課題だと考えるものも多い。
written by Jun Fukunaga
source:
https://www.theguardian.com/global/video/2019/oct/09/fatboy-slim-samples-greta-thunbergs-speech-to-the-un-during-uk-concert-video
https://forbesjapan.com/articles/detail/26231
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191003/k10012111751000.html
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