EXILE HIROとm-floの☆Takuが語る、J-POP輸出の未来。LDH海外進出は日本エンタメに追い風か? 逆風か?

海外進出が目覚ましいクリエイティブ集団LDH WORLDを率いるチーフ・クリエイティブ・オフィサー、HIROと☆Taku Takahashiが日本発ポップカルチャーの海外展開について語りあった。
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2018.10.22 00:00

▷EXILE HIROインタビュー【前編】からの続き

EXILE HIROがm-floの☆Takuに語った、LDHで世界のエンタメと勝負する理由と、日本人アーティスト育成の未来



LDHは今、多様なスタイルと視野で攻めていけるようになってきている



HIRO:僕はすごくm-floから勉強させてもらっていて(笑)。「OTAQUEST」(アニメや音楽など日本の情報を英語圏に発信するサイト)とかって素晴らしい試みで、今まで僕らにはなかなか気づけなかったような感覚というか。日本好きの外国人の人達に来てもらうというのは、やっぱりすごく強いじゃないですか。自分達の強いところをそのまま強気で主張しながら人を集められる。それがJ-POPの輸出なのかと。でも、そのままのJ-POPをやっているわけじゃなく、イベントもカルチャーも音楽も含めて、すごく立体的なものを輸出している。そこに集う人達をファンとして広げていく、日本のJ-POPを広げていくにはそういうスタイルが一番合っているのかなという点で勉強になっています。





あとは今の欧米のマーケットに向けて、自分達の国籍とか関係なく、英語の楽曲でのチャレンジを夢みているアーティストもLDHにはたくさんいるので、欧米のマーケットにストレートに挑戦していく道もあると思います。それとAfrojackと僕らが今取り組んでいるオーディションなどを継続して、ローカルの新人を発掘してスターを育てるような形も世界のマーケットにそのまま挑戦できますし、あとLAのEXPGでは、国内外の名だたるアーティストの振付などを行っているShaun Evaristo(ショーン・エバリスト)が中心になって生徒を集めているんですけど、アメリカでもオーディションもやってローカルのユニットを作って、そのまま欧米のスタイルで挑戦していこうみたいなことも考えているので、LDHは今、色々なスタイルと広い視野で攻めていけるようになってきているのかなとは思っています。


だから、背伸びせずに、良いところを伸ばしていく。日本は日本、欧米は欧米、アジアはアジアのマーケットを意識して、マーケットに合ったアプローチを心掛けて、それを繋げていきたいと思います。







☆Taku:あくまで僕の分析ですけど、K-POPがアメリカでヒットした理由も、やっぱり両軸から攻めているから。韓流ドラマやK-POPが大好きな人たちみたいな、ファンベースが集まる場所に傾向があって。でも同時に、Billboardチャートもグイグイ攻めていこうみたいな。両軸での攻めがあったから今、良い感じにマリアージュできてるなって思います。LDHがやろうとしていることも立体的だと仰られていますが、日本の音楽が好きな人達にもしっかりちゃんとアピールしていきつつ、成功法も攻めるというものですよね。



HIRO:まさにその通りです。OTAQUESTを観たときに「それなんだろうな」と思いました。細かく分けていえばいろいろな方法論があるのですが、やっぱりその二軸が、日本が世界に向けてマーケットを広げていく一番ベストな方法なのかな、と。でも、かといって日本のマーケット、今まで僕達が育ったこの日本の音楽業界というものもすごく大切だし、日本を中心に相乗効果でやっていきたいので、そこもしっかり視野を広げていきたいというのがありますね。




何回も言ってしまいますが、そういうところも意識しながらOTAQUESTのようなものも極めていきたいし、欧米のマーケットに向けての洋楽もやっていきたいと思います。うちの所属(アーティスト)にも夢があるし、そうなれば日本での活動もモチベーションが上がりますし、(海外の)ローカルの子達も逆に日本のマーケットやアジアのマーケットを視野に入れたら、彼らも盛り上がると思う。全体の成り立ちや生い立ち、ルーツとかストーリーみたいなものをすべて大切にしながら今の夢が叶う道筋の方法、それを自分の立場からたくさん作っておいて、そこに誰を乗せていくかということでいろいろ盛り上げて、みんなの夢が重なり結果に繋がればいい。





失敗を恐れながら恐れずに…



☆Taku:もうひとつ、LDHは、すごく”勝ってる会社”というイメージが強いんですね。会社の業績も良いし、ライヴをやれば必ず満員御礼。レコードレーベルより勢いを感じるくらいという印象を持っていました。でも、いざご一緒させて頂いて気づいたのが、危機感を持ってやっている人が多いことです。そのままイケイケでも良いのに、なぜそんなに危機感を持っておられるのか。でも、良い危機感のように感じているんです。それはHIROさんがそうだからですか? どういったところから来るものなのか教えて頂けますか。



HIRO:そうですね。その危機感に今まで支えられたり、助けられたりしてきたし、なにか大きいことをやるには危機感は絶対大切なんですね。危機感のない人は責任感がないのかなとか思うんですよね。それがLDHの根底にあるから、LDHで人を引っ張っていくタイプの人間は、特に危機感をもって取り組んでいる人が多いのかもしれません。普通だったら、日本でこれだけ結果を出していけたら今の生活をキープする方向に向かう人が多いかもしれませんね。


でもやっぱり常に挑戦したい。新しいことに挑戦するにしても「今にみてろ」っていう感じで誰もやったことがないことをやってみたい。表立ってはあまり言われないけど、「LDHは失敗する」とか、絶対そういう意見もたくさんあると思うんですよ。でも、そういうことを気にするという意味ではなく、1回自分達が掲げた目標や目的に対してはとことん納得いくまで突き詰めていきたい。とはいえ、失敗してはいけないから”失敗を恐れながら恐れず”にいかなきゃいけないんですけどね。

あと、基本的にはとにかくメンバーの夢を叶えたい。そして、その先にはファンの皆さんの笑顔が待っていると思って気合いを入れています。







☆Taku:それって一番怖いですよね。”恐れながら恐れず”にというのは、その怖さを理解した上で、すごくリスキーなことをするという…。



HIRO:そうですね。でもそのリスキーなところに目に見えない効果があったりとか、すごくみんなで「やろうぜ!」みたいな、メンバーの士気も高まったりとかもある。メンバーを見ているともっと広いマーケットに出かけて、まだ見ぬ領域でたくさんの夢を叶えていきたいんだろうなと思わせてくれる人が多いんです。今の現状に胡座をかいていてはどうにもならないという雰囲気があるのがLDHの強さなのかもしれません。でも、下手すると弱点にもなり得るので気をつけなきゃいけないんだなって常に思う。だから危機感が生まれてくるというのはあるかもしれないですね。たまに「なんでこんなにも挑戦するんだろう、普通にやっていたら100倍くらい安全なんだけど」とも思う(笑)。でも、なぜかそれを思いっきりやりたくなっちゃうんですよね。


☆Taku:好奇心が半端ない。


HIRO:そう、「好奇心」ですね。



「日本人スゲェぞ」、「日本のカルチャーヤバいぞ」を形にしたい



HIRO: VERBALや☆Takuくんが入ってきてくれたからより自分の感覚がグローバルになったと思います。もともとは、日本で成功することに必死だったので、世界を夢見る余裕なんて無かったのですが、いつかは世界に挑戦していきたいと思っていましたし、日本で結果や成果を出すたびにその夢は広がっていきました。そして、VERBALや☆Takuくんとも夢を共有することができ、次世代の日本のエンタテインメントで「日本人スゲェぞ」、「日本のカルチャーヤバいぞ」みたいなことを本当に形にしたいなという野望は具体的だったし、自信もつきました。



HIROさんのお話を聞いて、LDHは国民的ビッグヒットが目立つなか、その先を見据えながら常にもっとすごいことをしようとしてるんだな、っていうのが言葉からヒシヒシと伝わってきて。そして、何かすごいことをなしとげるには「今しかない」っていうメンタリティと凄まじい熱量が必要だなって改めて感じさせられました。そんな中、僕がずっと思っている「日本のアーティストも世界で戦える」という気持ち。日本はまだまだ戦えると思うし、面白いものを作れる才能がいっぱいあります。この僕の気持ちも汲み取ってもらえていて、ここからさらに頑張らないと、というエネルギーをいっぱいいただきました。(☆Taku)



▶︎LDH
LDH Official site:https://www.ldh.co.jp/

LDH Twitter:https://twitter.com/LDH_PR_OFFICIAL
LDH YouTube:https://www.youtube.com/user/ldhofficial


written by block.fm編集部

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