音楽耳になりたい、普通耳の人へ

音楽家の耳に聴こえているもの
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2018.08.06 03:30


音楽家の耳に聴こえているもの


絶対音感、誰しも一度は聞いたことがある言葉だ。例えばオーケストラの指揮者。一つ一つの楽器の音を完璧に把握し、流れていく音楽を調律している。そんな人の目を隠し、ピアノの鍵盤を一つ叩く。すると、彼らは適格にどの音か当ててくるだろう。

彼らの音楽耳と、私達の普通耳、一体どのような違いがあるのだろうか。


絶対音感は生まれつきなのか


音楽耳、そう聞いてまず想像するのは音階の違いはっきりと理解できる、絶対音感というものだろう。そこでよく聞くのが、「絶対音感は生まれつきの才能」というものだ。


確かに、一般人の我々からすると、音楽を聴いてその音がドレミファソラシドのどれか、と聞かれてもよく分からない。そう考えれば、なるほど確かに絶対音感というのは生まれつきの才能だと考えるのが普通だろう。しかし実は、厳密に言うと絶対音感というのは生まれつきの才能というわけではない。


さて、少し話は逸れてしまうが、生まれた赤ちゃんがどういう風に言葉を理解していくかご存じだろうか。赤ちゃんの脳は2歳から7歳までの間に、物凄い早さで言語を習得していく。周囲で話している家族の言葉を元に学習するわけだが、実はその時期の赤ちゃんは言葉だけではなく、それ以外の音も含まれるのだ。


つまり、絶対音感を持つ人は、2~7歳の最も脳が外界の情報を取り込みやすい状況下で、そのような訓練を受けいていたと考えられる。絶対音感は決して生まれつき偶然の才能ではないのだが、だからといって大人になってからでは手に入れられない能力の一つではあるだろう。




音楽耳にはなれないのか


絶対音感は生まれつきの才能ではないが、幼い頃からの訓練が必要になる。では、それを過ぎてしまうと、もう音楽耳にはなれないのだろうか。実は、絶対音感とは別に相対音感という言葉がある。相対音感というのは、絶対音感のように音→音階へと繋げることはできないものの、訓練によって一つの音階を基準に、どれだけ音程が離れているかを判別し、結果的に絶対音感と同じように音階を識別できる能力のことだ


全ての音階の音を感覚的に理解するのは、幼少の頃にしかできなくても、基準となる音階一つだけを覚えることは可能だ。つまり、大人になってからでも鍛えて習得できる能力なのだ。実は音楽をやっている人の中でも、絶対音感ではなく相対音感だという人は多い。私達のような普通耳でも、音楽耳になれる可能性はあるのだ。とはいえ、一朝一夕で手に入れられるような能力ではないのも確かである。





普通耳から、音楽耳へ


さて、絶対音感や相対音感の話をしてきたが、どうすれば私達のような普通耳の人間が音楽耳になれるのだろうか。楽譜を見ながら、音楽をひたすら聴けばいいのだろうか。流石に普通の音楽のように、沢山の音階が複雑に重なり合っているもの初めから識別するのは難しい。


まずはyoutubeなどに挙げられている、単体の音階を聴き比べるといった動画を繰り返し聴いてみよう。中には普通耳か、音楽耳か、それとも音痴耳なのか判定してくれる動画なんてものもある。


また楽器をやっている人なら、その楽器を弾きながら、徐々に音階を理解していくのもいいだろう。ピアノではなくても、手ごろなギター等を使えば、単音だけではなく、和音も感覚的に覚えることができるだろう。楽器が高くて買えない、という人は、今ではIphonなどにピアノやギターのアプリがあるので、それもオススメだ。(ただし、アプリでは全ての音階を鳴らすことはできない場合が多い)今は普通耳でも、鍛えてけば誰でも音楽耳になれる可能性がある。それも特別なことは何もない。音を聴く、極論を言えばただそれだけで、普通耳も音楽耳へとなれるだろう。音楽耳は決して特別な才能ではない。どんな物事でも同じだが、結局どれだけ繰り返したか、ただそれだけである。


Photo:https://pixabay.com/


Written by 編集部



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