知っておきたい音楽ジャンル・dub(ダブ)って何?

dub(ダブ)とはどういうジャンルの音楽なのか
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2018.06.17 16:07


dub(ダブ)とはどういうジャンルの音楽なのか


ダブという言葉、聞いたことはあってもいまいちどういう意味なのか分かっていない人もいるかもしれない。ダブステップやダブワイズという言葉を聞いたことがある人もいるだろう。簡単に言うと、ダブはレゲエから派生した音楽ジャンルであり、リミックスの元祖とも言われている。そんなダブの世界をご紹介しよう。


ダブの歴史


時は1970年代、ジャマイカではレゲエという音楽ジャンルが流行していた。当時の人々は、音楽をレコードで聴くことが主流だった。このレコードというものは、大きな特徴としてA面とB面があり、CDのように1枚に何曲も収録されるのではなく、A面とB面それぞれに1曲ずつ収録されることが一般的であった。さらに、当時のジャマイカではB面にカップリング曲としてA面のタイトル曲のリディムを収録することが多かった。リディムとは、簡単に言うとカラオケ音源のようなもので、ヴァージョンとも呼ばれるレゲエというジャンルの音楽の用語である。これは原曲の音源からボーカルを抜いたドラムやベースによるリズム演奏であり、エンジニアによって楽曲をミキシングすることで作られる。そのエンジニアのうちの一人、キング・ダビーという人物がレゲエ音楽のミキシング作業をする際に、いつもより強くエフェクトをかけたことによって誕生したのが、ダブという音楽である。




このように、ダブはもともとレゲエから派生した音楽ジャンルであるが、実は現在に至るまでに他の様々なジャンルの音楽に影響を与えているのだ。例えばテクノやヒップホップ、ハウスなどのダンスミュージックにはダブの手法が取り入れられており、電子音楽と融合してダブテクノが生まれたり、環境音楽との融合でアンビエントダブが、そして2ステップとの融合でダブステップが誕生した。よって、ダブと一言でいってもその言葉が指す音楽のジャンルは広く、レゲエが発展したジャマイカのダブやイギリスで独自の進化を遂げたUKダブのように、ロック音楽と呼ばれるものまで存在する。






ダブに関するアーティストたち


先ほど述べたように、ダブは広いジャンルの音楽であるため、ダブと呼べる曲やそれを作曲したり演奏するアーティストはレゲエシンガーからロックバンドまで多岐にわたる。では具体的にどういう曲がダブと呼べるのかというと、エコーやリバーブなどのエフェクトを強くかけられた曲がそれに当てはまる。これらのエフェクトは主に残響の効果があり、分かりやすく言うと山彦のように音を響かせることができる。また、エンジニアによって曲が加工されるので、歌を歌っている歌手の曲としてではなくミキシングを行ったエンジニアの曲として販売される場合もある。


以上のように多種多様なアーティストが存在するわけだが、ダブはもともとレゲエから派生したジャンルでもあり、レゲエを歌う歌手でダブに関わっている人は多い。レゲエで有名なアーティストといえば、ボブ・マーリーが挙げられるが、実は彼もダブを手掛けているのだ。彼の曲をよく聴くと、ダブらしい低音のリズムを歌声やメロディの中に感じることができるだろう。




様々な音楽ジャンルに影響を与えたダブは多くの国々で演奏され、アーティストが誕生しており、日本もその例外ではない。日本において初めてダブを演奏したバンドはミュート・ビートだといわれている。それは1980年代のことであり、このころから、それまでエンジニアによってスタジオでミキシング作業が行われていたのに対し、ライブにおいて生で演奏するようになった。


他にも様々なアーティストがダブを手掛けているが、大きく分けてジャマイカ発のレゲエっぽさを感じられるものと、日本やイギリスで発展した、よりモダンな雰囲気のある曲に分けられる。いずれにせよ強いリバーブを感じられるような曲が数多く作られている。




Photo:https://pixabay.com/


Written by 編集部





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