「ドライブインフェス」レポート|クルマだからこそできる新しい音楽体験

クルマの中で音楽を楽しめる「ドライブインフェス」が6/13に開催された。新しい試み満載の野外フェスをレポートする。
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2020.06.15 09:00

6月13日(土)、「泡パ」や「バスタブシネマ」など、話題の体験型イベントを手がけるアフロマンス率いる「Afro&Co.」は、「夜空と交差する森の映画祭」を主催する「サトウダイスケ」、m-floの☆Taku Takahashiが主宰する新世代の音楽マルチメディア「block.fm」と協力し、車内で楽しむ新しい音楽イベント「ドライブインフェス」を栃木県岩舟山中腹採石場跡でテスト開催しました。このイベントはクルマ1台で全てを完結するイベントとなっており、FM電波を使ってそれぞれのカーオーディオにライヴやDJプレイを配信。テストとして50台限定で開催された「ドライブインフェスVol.0」では集まったオーディエンスがクルマというプライベート空間でパフォーマンスを自由に楽しみました。




▼アフタームービー



会場は栃木県栃木市岩舟町にある採石場跡。巨大な岩の前にステージが組まれ、約50台のクルマを駐車するスペースが確保されています。辺りが暗くなり始めた17時に開場。来場者が続々と集まり、レセプションで渡された番号毎に並んでいきます。設定されたFM周波数をアジャストすれば準備完了。MC あまり によるアナウンスがカーオーディオから流れ、いよいよ開演です。


イベントは主催のAfro&Co.代表、アフロマンスと、「夜空と交差する森の映画祭」を実施するサトウダイスケによるラジオ形式の開催挨拶で幕をあけました。「イベントが出来ない中で模索した新しいかたち、今までイベントで関わってきたアーティストやスタッフと手作りしました。テーマは手弁当です」とアフロマンス。サトウダイスケは「コロナだから、ではなくアフターコロナのニュースタンダードとしての提案」とそれぞれイベントへの意気込みを語りました。




パフォーマンスのスタートを飾ったのは都内のベニューを中心に活躍するDJ MARMELO。「家族連れや普段クラブに来ないお客さんもいるだろうから、アットホームな雰囲気を演出したい」と話していたMARMELOは、ポップスとニューディスコを織り交ぜたミックスで会場の雰囲気をあたためました。


双子の上鈴木兄弟によるHIPHOPユニット/バンドP.O.Pはキャッチーなラップとパフォーマンスで盛り上げ、hasはSIRUP「Do Well」からスタートしMONDO GROSSOや宇多田ヒカル、Perfume、渡辺美里など世代を問わない名曲の数々をダンサブルにミックス。


YOSA & TAARはThe Chemichal Brothersや、Fatboy Slim、Basement Jaxxといったダンスミュージックを基調に「Gypsy Woman」などディスコの名曲を現代的にアップデートした楽曲を織り交ぜYOSA & TAARのコンセプトである“モダンディスコ”を体現するセットを披露。巨大な火柱を上げ、会場を湧かせたファイヤー演出とともにプレイされた自身名義の楽曲「Perfect Fire」が印象的でした。




イベントのトリを飾るのはプロデューサー/DJ  DÉ DÉ MOUSE。全て自分のプロデュース曲で構成されたセットは、キャリアを象徴する代表曲のひとつ「my favorite swing」やリリースされていないエクスクルーシヴなエディット音源を贅沢にパフォーマンス。DÉ DÉ MOUSEがマイクでオーディエンスを鼓舞すると、パッシングやハザードランプでレスポンスするという「ドライブインフェス」ならではの光景を見ることができました。来場者は車内で音楽に合わせ身体を揺らし、ルーフや窓から手を出したり、手を振る代わりにワイパーを使ったり、プライベートな空間の中、思い思いの楽しみ方でアーティストのパフォーマンスを存分に味わいました。




「ドライブインフェス」独自の仕組みとして、LINE公式アカウントの機能を使った出演アーティストによる行き帰り用のプレイリストの配信に加え、トイレを利用するための予約も可能に。会場でのトイレ利用に予約・誘導制を取り入れることにより野外フェス特有の“トイレ混雑問題”を回避しています。


さらに、フェスといえば“フェス飯”も楽しみのひとつですが、「ドライブインフェス」でも地元栃木の飲食店が協力し、充実したフード・ドリンクメニューが用意されていました。LINE@からメニューを見て注文でき、スタッフがクルマまで配達。支払い方法も選ぶことができます。






「身ひとつではなくクルマ1台で完結できるエンターテイメント体験」とサトウダイスケが話した言葉通り、クルマから降りて出歩くことはトイレ利用以外ではなく、徹底して人の接触、密を避けた安全に配慮され、利便性を兼ね備えたシステムが革新的でした。イベントへの道中や会場で快適に過ごせるようインフラが整備されているのも来場客にとっては嬉しいポイント。


当日の天気はあいにくの雨でしたが、クルマの中のため、天候に左右されないという利点もあります。悪天は野外フェスにはつきもの。逆に、リアルなフェス感をクルマの中から感じることができたと言ってもいいでしょう。自然に囲まれた開放感のあるロケーション、臨場感のあるサウンド、巨大な岩壁に映し出される照明とVJ演出、豪華なステージ演出も相まってフェスさながらの迫力と、フェスの代替えではない新鮮な音楽体験を味わうことができました。まさにドライブインシアターと野外音楽フェスのハイブリッド版である「ドライブインフェス」ならではの新しいエンターテイメントのかたちです。


「スタッフと出演者が協力して手作りしたイベント。今後も続けていきたい」と締めくくったアフロマンス。今回は50台限定のテスト開催でしたが、今後は全国各地のイベンターや企業とタイアップして規模の拡大を目指していきたいとのこと。7月下旬〜8月頃にVol.1の開催を目標に協力・協賛企業などを募集しています。




オフィシャルサイト:https://afroand.co/driveinfes/


Written by 望月智久/Tomohisa Mochizuki





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