「READYFOR」「PayNOAH」新型コロナウィルスの影響によるイベントキャンセル補償サービスまとめ

新型コロナウィルスの影響でイベントキャンセルが相次ぐ状況に、緊急支援サービスが発足。アーティストサイドからの発信も続々。
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2020.02.27 08:20


「READYFOR」「PayNOAH」の新型コロナウィルスによるイベントキャンセル緊急支援策発表。アーティストの取り組みまとめ


2020年2月26日、総理大臣官邸で第14回新型コロナウイルス感染症対策本部が開催され、新型コロナウィルスの感染拡大防止のための政府方針を発表した。安部総理大臣が発表した声明は以下のとおり。


「今が正に、感染の流行を早期に終息させるために、極めて重要な時期である。こうした考え方の下、昨日、政府として、対策の基本方針を決定しました。その中で、イベント等の開催について、現時点で全国一律の自粛要請を行うものではないものの、地域や企業に対し、感染拡大防止の観点から、感染の広がり、会場の状況等を踏まえ、開催の必要性を改めて検討するよう要請したところです。その上で、政府といたしましては、この1、2週間が感染拡大防止に極めて重要であることを踏まえ、また、多数の方が集まるような全国的なスポーツ、文化イベント等については、大規模な感染リスクがあることを勘案し、今後2週間は、中止、延期又は規模縮小等の対応を要請することといたします。感染拡大の防止に万全を期すため、引き続き、今後の感染拡大の動向を注視しながら、万全の対応を行ってまいります。」


首相官邸ウェブサイトより


この発表から都内を中心に規模の大小に関わらず、多くの音楽イベントの延期や中止がアナウンスされた。スポーツの試合も中止、もしくは無観客試合の格好をとり、EXILEやPerfumeなどドームクラスのアーティストは当日休演・延期という異例の対応を取ることとなった。いずれも目に見えないウィルス感染という脅威を拡大させないための対応であるが、ここでひとつ大きな問題が発生している。キャンセルされた公演の補償はどうなるのか?ということである。上記太字部分にあるように、“対応を要請する”という文言は強制的にイベントをシャットダウンする効力を持たない。つまり政府に責任はなく、あくまで最終的な中止・延期の判断は各イベントの運営に委ねられているのである。したがってイベントキャンセルにおいて発生した赤字を政府が補填してくれるような対応は現状されないということになる。


ネット上では、チケットの払い戻し金、日取りをおさえておいたアーティストに支払われるギャラ、スタッフへの報酬、会場設備費用、諸々の赤字はどうなるのかという声が上がり、紛糾している。 


それを受けてクラウドファンディングサイト「READYFOR」、補助金前払いサービス「PayNOAH」がアーティスト・イベントのための緊急支援サービスを発表した。




「READYFOR」による、新型コロナウイルスの影響で中止となったイベント支援




クラウドファンディングサイト「READYFOR」は、新型コロナウイルスの影響で中止となったイベントを支援する特別クラウドファンディングプログラムを発表。対象イベントは新型コロナウイルスの影響で中止となり、会場費などの損失が発生したイベントとなる。形式はAll-in方式で目標金額に関わらず集まった金額がイベントに支払われる。


プログラム申し込みの要件は以下の通り


・主催するイベントが新型コロナウイルスの影響により中止になったこと。

・主催するイベントの中止により会場費等の損失が発生したこと。

・イベントの内容が公序良俗に反しないこと。


申し込み期間は2020年2月27日(木)〜2020年3月31日(火)とされているが、新型コロナウイルスの状況を鑑みて延長等の対応をする。 クラウドファンディングページでの記載事項など詳細・申し込みは下記リンクを参照のこと。


READYFORが新型コロナウイルスの影響で中止となったイベントを支援

 


「PayNOAH」による、新型コロナウィルスのアーティスト支援




「PayNOAH」はアーティストやコンテンツホルダーが申請できる経済産業省の「コンテンツグローバル需要創出等促進事業費補助金(J-LOD)」や、国際交流基金等を対象とし、本来は渡航後にもらえる補助金を一部前払いをするサービスだ。もともとは、海外で活動領域を広げたいアーティストを支援するためのサービスで、「OTAQUEST」のLAキックオフパーティでもライブペインティングのパフォーマンスを行ったイラストレーター、hima://kawagoe(ヒマカワゴエ)などが利用している。


今回は新型コロナウイルスの感染拡大によるイベントキャンセルで発生する負担を、最大全額かつ無償(手数料0円)で前払いすると発表した。対象は、新型コロナウイルスが原因で2月15日以降のイベントがキャンセルになったアーティスト、イベンター、プロモーターなど。期間は2月26日(水)から3月31日(火)を予定し、新型コロナウィルスの収束状況によって延長を検討するとのこと。






支援条件は以下の通り。


・イベントがキャンセルになった経緯を書面で証明が可能な方

・キャンセルに至るまでの券売状況等を書面で証明が可能な方

・キャンセルによって発生した費用(人件費も含む)を書面で証明が可能な方

・次回振替イベントの開催を、PayNOAH主催とし、イベント会場と契約締結できる方

・過去開催したイベントの集客情報を提出できる方


詳細・申し込みについては下記リンクを参照のこと


ファイナンス領域でアーティスト支援をおこなうPayNOAHは、新型コロナウイルスによってイベントのキャンセルをするアーティストを無償サポート(PR TIMES/株式会社PayNOAH)


クラウドファンディングサービス「CAMPFIRE」でも支援プログラムを発表 ※2月28日(金)19:00追記




クラウドファンディングサービス「CAMPFIRE」を運営する株式会社CAMPFIREも本日、新型コロナウィルスの影響で公演がキャンセルになったアーティスト・事業者向けの支援プログラムを発表した。株式会社CAMPFIREの代表、家入一真氏は昨日の時点で何か支援策、プログラムを打ち出したい旨をツイートしていたが、本日2月28日(金)になり具体的なプログラムが発表された。




「CAMPFIRE」では新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、イベント中止・自粛を発表したアーティストやイベント事業者に加え、予約キャンセルが相次ぎ来店客数が著しく減少した飲食店舗・宿泊施設などをはじめ、経営に大幅な支障をきたした事業者を対象に、クラウドファンディングを通じたサポートプログラムを提供する。


こちらのプログラムは、2020年3月31日(火)AM11:59:59までにフォームからエントリーし、2020年4月24日(金)AM11:59:59までにプロジェクトページ作成後の初回申請を行い、2020年6月30日(火)までに公開したAll inおよびAll or Nothing方式のプロジェクトについては、集まった支援金額から差し引かれるCAMPFIRE手数料12%が0%になる。※決済手数料5%はかかる。


支援条件は以下の通り


・新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、イベント中止・自粛を発表したアーティストやイベント事業者、飲食店舗、宿泊施設などをはじめ経営・生産に大幅な支障をきたした事業者であること(※第三者による応援プロジェクトは現時点で対象外とします)


・会場キャンセル料などの実損、また、停止となった事業活動によって予定されていた収益の損失などが発生していること


・上記が客観的に証明できる情報(書類orURL)の提出(イベントの場合はキャンセルとなった旨を客観的に示す情報、イベント以外は新型コロナウイルスの影響で損害が生じたことを証明できる情報を提供して頂けること


・プロジェクト内容が公序良俗に反しないこと


詳細・申し込みについては下記リンクを参照のこと


CAMPFIRE、クラウドファンディングを通じた新型コロナウィルスサポートプログラム開始




アーティスト独自の取り組みも


今週末、恵比寿LIQUIDROOMで行われる予定だった、サブスクリプション音楽配信サービスAWA主催のパーティ「EDGE by AWA」。人気アーティストが数多くラインナップされたこちらのパーティも新型コロナウィルスの影響から中止・延期となってしまった。出演予定だった田我流は自身が行っている全国ツアー、「Local Wave Tour」の東京公演も兼ねていたのだが、イベントが行われないアナウンスを受けて、リハーサルスタジオからの生配信を行うことを発表している。




3月14日(土)に「Snow Light Festival」に出演予定だったm-floはイベントの中止を受けて、過去のLiveを3月7日(土)〜3月9日(月)にかけてYouTube Liveで3日間にわたり生配信を行うことを発表した。




2月28日は大友克洋監督によるアニメ映画「AKIRA」で描かれていた2020年東京オリンピックまで147日と同じ日にあたる。アニメ専門チャンネルアニマックスでは、2月29日(土)「AKIRA」を21時から放送する。「AKIRA」の劇中、オリンピックが開催中止になるかもしれないことが示唆されていて、まさにそれが現実になるのではないかとネット上がザワついている。一気に自粛ムードが高まり次々にイベント中止となる事態に、このテのオカルトもまんざら冗談ではなくなってきた。


今、それぞれにできること


リモートワークを大企業が率先して開始している。一般的に日本で働く人のイメージは往々にして会社勤めのサラリーマン・OLであるが、僕たちが日々消費する“娯楽”を仕事としている人が大勢いることを忘れてはならない。創造活動を行い、生活を豊かに彩ってくれるアーティスト、それを支える多くのスタッフ、興行を行うイベントオーガナイザー、プロモーター、制作会社の人たちがワリを食って追いやられるということは決してあってはならないことだ。


ミュージシャン・音楽プロデューサーの高野寛は自身のnoteで、自宅にいながらアーティストを支援する方法や、アーティストからの発信方法の提案を分かりやすくまとめている。


音楽ファンの皆さんに 高野寛のnote


あらためて思うことは心身の健康あってこそ、娯楽を享受できるということ。こういった事態になって初めて、その尊さが身に染みる。今後、病気で外に出られない人や、障がいを持っている人も楽しめるようなインフラ整備に着目し、今回の経験から対策や仕組みが発展していくことを願う。まずはなにより、今回の新型コロナウィルスの事態が収束に向かうことを祈るばかりだ。


Written by TOMYTOMIO


source/image

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000051754.html

https://readyfor.jp/corp/news/153

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000253.000019299.html


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