同じ曲を繰り返し聴いてしまう理由は脳の報酬系にあった!

同じ曲を繰り返し聴くすること、ありませんか? その理由を脳科学者でジャズミュージシャンのPeter Vuust氏が解説。
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2018.07.17 11:00

一つの曲が頭から離れない、何度も聴いてしまう。そんな経験、ありませんか?

その理由、実は脳内システムで説明できるらしい。




音楽を繰り返し聴いてしまう理由は脳の報酬系にある




ジャズミュージシャンでデンマーク、オーフス大学のCenter for Music in the Brainで教授も務めるPeter Vuust(ピーター・ブースト)氏が米メディア「Noisey」の取材で音楽を繰り返し聴いてしまう理由を解説した。


Vuust氏の説明によると、そうした行動には脳の報酬系のはたらきが大きく関わってくいるそうだ。


脳の報酬系は主に快感を司る脳内システムだ。この報酬系が働くのは、人間の生存や種の保存に関わる行為を行う時だという。つまり、「何かを食べるとき」や「セックスをするとき」に活性化するのだ。そして、報酬系が活性化すると、快楽物質であるドーパミンが放出され、人間や動物は快感を感じるようになるという。したがって、この報酬系のはたらきは、私たちの行動の大きなきっかけの一つといえよう。


本来は、生存に関わる行動に対し大きく作用する報酬系だが、音楽を聴く際にも活性化するということが2001年、カナダのマギル大学の研究により明らかになった。


しかし、音楽に対する報酬系の応答の感度は人によって異なるんだそう。例えば、2016年のバルセロナ大学を中心とした調査チームの研究によって音楽を聴くことで報酬系が大きく活性化する人がいること、逆に、音楽によって報酬系がまったく働かない人がいることが明らかになり、音楽に脳の報酬系が反応しない人は人類全体のうち、3〜5%程度いるだろうと示唆された。


つまり、人類の95〜97%は、好きな食べ物をもっと食べたいと思うように、気に入った音楽を繰り返し聞きたいと思ってしまうのだ。


筆者も高校生の頃、毎日椎名林檎の『ギブス』ばかり聴いていて(この時点でどんな高校生だったかお察しされた方もいるでしょう)、何か精神に異常があるんじゃないかと不安になったこともあったが、どうやらそんなに珍しいことじゃなかったみたい。





音楽はコカインのようなもの


インタビューの中で、Vuust氏はこう語る。「さまざまな形式の芸術の中で音楽が最も繰り返し楽しまれています」


さらに、彼がいうには、音楽を聴いた時の報酬系のはたらきは、コカインを摂取したときのようなもの、らしい。一方でコカインなどの麻薬は脳のあらゆる部位に悪影響を及ぼすが音楽にはそんな効果はないそう。


ということで、みなさん、安心して音楽でトリップしてね。



written by Kotona Hayashi


source:

https://noisey.vice.com/en_uk/article/pa3qez/neuroscience-brain-replaying-same-song-reward-centre

https://i-d.vice.com/en_uk/article/kz3pkx/scientific-reason-why-you-play-one-song-on-repeat?utm_campaign=global&utm_source=vicefbanz

http://www.pnas.org/content/98/20/11818/tab-figures-data

http://www.pnas.org/content/early/2016/10/28/1611211113/tab-figures-data


photo:pixabay



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