お寺で音楽イベント!? 「煩悩♯BornNow」って?

お寺で音楽イベントって何なの?
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2020.02.17 01:02

お寺で音楽イベントって何なの?


お寺でまさかの音楽イベントがあるなんて。そんなこと未だかつてあっただろうか。それを可能にしたイベントが「煩悩♯BornNow」だ。ここからはなぜお寺で音楽イベントを行うのか、煩悩♯BornNowとはどのようにして生まれたのかを探っていきたいと思う。





若者が注目するお寺


お寺と言えばやはりまず頭に思い浮かぶのは、法事や法要ではないだろうか。そんなどちらかというと厳かな雰囲気の場所で音楽イベントをやるなんて、そしてやれるなんて誰が予想できたであろうか。確かに夏になると地域のお祭りなどが開催される場所ではある。昔であれば神輿を地域の子供たちが担いだり、地域によっては餅投げなどをやって賑わった。また祭りだけでなく何か悩み事があれば、僧侶に相談に行った。寺子屋と呼ばれていた時代は、幼い子たちはみんなして勉学に勤しんだ。


しかし最近では子供も減りお寺でのお祭りも少なくなり、若者の足はお寺から遠のいてしまった。そんな今、寺のあるべき姿が失われつつある。これからはどんどん寺が排除されるようになり、全国的に半数近くもの小さなお寺が消滅してしまうかもしれない。そんな現状からどうにかまたお寺に注目を集めることはできないのか。そんな時考え出されたのが、煩悩♯BornNowという音楽イベントである。このイベントのおかげでまた若者たちにお寺が注目されているようだ。





煩悩♯BornNowとは


煩悩♯BornNowとは、2016年より続けられているお寺で開催される音楽イベントである。開催地は東京都、神奈川県、千葉県など関東地方で行われている。ヒップホップを中心とした音楽ライブ、地元の人たちによる飲食店、夜にはプロジェクションマッピングなども楽しむことができる。音楽を聴きながら、その曲に揺れながら、「今、自分はここにいるのだ」と自分の存在に気づき、今ここに「生まれる」というコンセプトから、煩悩♯BornNowというネーミングがついた。


音楽イベントとは、よく若者が集う場所として取り上げられるが、この煩悩♯BornNowでは、年配の方も若い方も関係なく参加でき、音楽イベントで敬遠されがちな子供たちも参加できるイベントだ。誰もが楽しめるそんなイベントに今は注目が集まっている。また、時間帯に合わせて曲の選曲がされていたり、プロジェクションマッピングでの演出など、音楽をより楽しめるイベントになっている。入場にはチケットが必要で有料だが、その他にも入場無料ステージがある。普段音楽のことはよくわからないけど少し興味があるという人でも気軽に楽しむことができる。様々なショップのブースが並んでいるのでそちらも楽しみながら音楽に触れることが可能だ。




寺離れを防ぎ、すべての人と一緒に楽しむ


まずは若者の寺離れを防ぎ、これからも地域の憩いの場としての価値を見い出し続けたい。そして地域の人たちや若者だけでなく、海外や県外からの人たちにもお寺の良さを知ってもらい、一緒になって楽しみたい。主催者が初めてクラブに足を踏み入れたとき、クラブというものの迫力や興奮が今でも忘れられないという。クラブという場所は、人々のストレスを発散する場であったり、普段内に秘めている自身が持っているものを解き放ったり、初めて会った人との時間を楽しんだりできる場として大切なものだ。年齢の壁や言葉の壁も簡単に乗り越え、一緒になって楽しめる場所である。


そんな素晴らしい場所として、またお寺を盛り上げていきたい。昔のようにお祭りなどで、子供たちや大人の笑い声が響いて止まない場所としてお寺の存在意義を取り戻したい。そう主催者は願っているようだ。この取り組みによりお寺が昔のような賑わいを取り戻すことができれば、消失しかけているお寺が少しでも継続できるようになるかもしれない。これは、社会にとっても有益なことである。お寺というのは文化遺産としても大変貴重なものである。日本人として、お寺の存続を守っていくことはとても大切なことなのかもしれない。





国内でのナイト文化の確立


世界に負けないくらいの日本独自のナイト音楽を楽しめる文化を発信していきたい。そして、それがずっとこれからも続く世の中であってほしい。主催者が海外に行ったときに感じたことが、世界には独自の音楽スタイルとしてのナイト文化が確立されているのに、なぜ日本にはそれがないのか。ドイツには旧発電所を改築して利用したテクノクラブがあり、キューバには、サルサクラブがある。もし海外から日本に観光に来た人たちがこの状況を知ったとき、日本らしさに触れることができず落胆してしまうのではないか。せっかく日本独自のナイト文化を楽しみに来ているのに、世界で見るような似通ったものだけでは満足させることは不可能である。


せっかく日本という国や文化を知ろうとしてくれているのにそれでは申し訳ない。それならば、日本独自の文化としてお寺を舞台にナイト音楽を楽しめるイベントがあったら良いのではないかと考えたようだ。そして、このイベントを通じて様々なナイト音楽についても広げていき、以後継続していきたいとも思っているようだ。もしかすると今後は、また考えつかないようなステージでのイベントが行われるかもしれない。今後の日本のナイト音楽イベントから目が離せない。




written by 編集部


photo: instagram

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