お寺でのヒップホップパーティー・煩悩(Born now)とは?

煩悩がお寺でDJのイベントをする目的とは?
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2018.07.15 17:05

お寺で開催されるDJによるヒップホップパーティー


ヒップホップパーティーと言えば、一般的にはクラブなどで開催されているイメージが強いと言われている。それ以外であれば野外などで開催されるイベントとして人気が高いのだが、実はそんなDJイベントの中にはお寺で開催されているものがあるのだ。

 今回はそんなお寺で開催されるDJのイベント「煩悩」について紹介する。


煩悩とはどのようなヒップホップイベントなのか



「煩悩(Born now)」とは、これまでのヒップホップパーティーやDJイベントでは考えられなかった「お寺で開催されるヒップホップイベント」だ。2016年に初めて開催されたイベントとして大きな注目を集め、2017年にも2回目が開催されている。


 その特徴は来場者全員がワイヤレスヘッドホンを装着するという点で、ヘッドホンを通じてDJの音楽を聴くというサイレントディスコと呼ばれる方法が採用されている。さらにDJの音楽に合わせてお寺の本殿そのものをスクリーンとした映像が流れるという仕組みになっているので、自分たちで音楽に合わせて踊るというよりも音楽と映像のコラボレーションを楽しむというスタイルとなっているようだ。


ちなみにメインステージとサブステージの2種類のステージが用意されており、スクリーンの映像が利用されるのはメインステージでサブステージではDJたちがオールジャンルからの選曲で盛り上げるという構成である。

 そしてイベント会場ではイベントのために厳選された日本酒やカクテルがふるまわれるほか、条件によって配布される「写ルンです」によるフォトジェニックの撮影も楽しめるようになっているのだ。


お寺でDJのイベントをする目的とは?



ここで気になってくるのが、そもそもなぜお寺という場所でヒップホップパーティーというDJのイベントを開催するのかという点だ。


これに関してはイベントの主催者である鎌田頼人氏がメッセージという形で答えており、日本文化とヒップホップやDJなどの文化を融合させるための試みだという。


実は能や伝統楽器などの多くの日本文化がそれまで何の関係もなかった異文化との交流や融合を果たしており、新しい進化を遂げている。その中で鎌田頼人氏はヒップホップやDJの文化と日本の文化を融合させたいと考えていたようで、子供のころから慣れ親しんでいた場所であるお寺は人が集まる場所としての可能性などを秘めていると考えたのだ。実際にお盆になると年齢に関係なく多くの人がお寺に集まっているため、これを利用して年齢や性別、人種など関係なく人が集まれる場所としてお寺を選んだのだと語っている。


ちなみにお寺をはじめとした寺院は現在、後継者不足や地域性などによって人が集まる場としての意義を失いかけている傾向がある。このことにも鎌田頼人氏は危機感を覚えたとされていて、若者を取り込むユニークな施策としての目的もあるようだ。


お寺でのDJイベントの魅力


ヒップホップパーティーとしては非常に異質かつユニークなイベントとして注目を集めている「煩悩(Born now)」の魅力は、お寺という一見ヒップホップやDJとは何の関係もない場所そのものだ。

 お寺と言えば一般的には静かで厳粛な雰囲気を感じる人が多いのだが、そのようなイメージを一気に吹き飛ばしてしまうような演出や音楽を集まった大勢の参加者と楽しむことができる。それでいてお寺そのものが持っている日本の雰囲気やイメージを壊すことがないように配慮されているとのことで、それまでに感じたことがないような不思議な世界観を楽しめるようになっているのだ。


ほかにも日本ではあまりなじみのないサイレントディスコの世界観も魅力の一つで、ヘッドホン一つでどのような場所でもクラブやディスコと化す。それがお寺であっても変わらず楽しめるため、緊張することなく場の雰囲気で盛り上がることができるところもおすすめだと言われている。


Photo: https://qetic.jp/music/bornnow-180710/290585/


Written by 編集部

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