ベルリンでナイトクラブが正式に"文化施設"として認定される見通し

2016年には街を代表するクラブであるBerghainが文化施設に認定されていたが今回の認定はそれに続くもの。
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2021.05.08 03:00

世界的にもクラブカルチャーの聖地のひとつとして知られているベルリンで、ナイトクラブが娯楽施設ではなく正式に文化施設として認定されるようになる見通しだ。



「娯楽施設」から文化施設へ


ベルリンでは街を代表するナイトクラブであるBerghainが2016年にすでに文化施設として認められていたが、今回の認定はそれに続くもの。

DJmagによるとベルリン市内の多くのナイトクラブは、これまで風俗店やカジノなどと同様に「娯楽施設」として分類されていたが、この法的地位の変更により、特定のナイトクラブが街の問題になっているジェントリフィケーションから保護されることになる。また、文化施設認定によって市内の多くのエリアで営業が許可されることになるほか、税制上の優遇措置も受けられるようになるようだ。

Live Musik Kommissionは、5月5日(水)の投票ではナイトクラブやライブベニューの地位を娯楽施設から文化施設に変更するという勧告に対して、ほぼ満場一致で賛成が表明されたと報告。左翼党(Die Linke)の政治家Caren Layによれば、5月7日(金)にこの勧告が連邦議会に提出され、議論を経ずに署名される見込みだ。



クラブは「街の鼓動」であり、地域経済に対して15億ユーロの経済効果 


ナイトクラブの文化施設認定は、複数の政党で構成される「Parliamentary Forum For Club Culture & Nightlife(クラブ文化とナイトライフのための議会フォーラム)」が、1年間かけて行ったキャンペーンの一環。クラブのオーナーや支援者で構成される「Clubcommission」が昨年、議会で「クラブは「街の鼓動」であり、年間約300万人の観光客を魅了することで地域経済に対して、15億ユーロの経済効果が見込まれている」と主張したことを受けてのものだ。


Clubcommissionのメンバーの1人であるPamela Schobeßは、今回の変更について、「特に議会フォーラムのメンバーには、この問題に対するコミットメントと忍耐力に感謝したい。今日の決定により、連邦議会は共和国に強く、そして長く待ち望んでいた信号を送っている」と述べており、ナイトクラブは文化的かつ経済的な生活に不可欠なものであり、「街のアイデンティティを形成する文化施設である」とした上で、「今回の決定によって都市や地域が生き生きと暮らせるようになり、文化的な場所をジェントリフィケーションから守ることができる」と述べている。

ベルリンに限らず、街のジェントリフィケーション問題は複雑だ。しかし、ベルリンのような街であれば、このような形でクラブカルチャーを守ることは、色々な意味で地域の活性化につながるのではないだろうか? 

written by Jun Fukunaga

source:
https://djmag.com/news/Berlin-officially-declare-nightclubs-cultural-institutions

photo: Darkroomduck



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