人はいつ死ぬと思う? アーティスト没後のWikipediaでは何が起きているのか

人の死は時に突然訪れる。アーティスト没後のWikipediaの変化が具体的な数字とともに公開された。
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2018.08.21 10:00

どんなに成功していようと、どんなに人生道半ばだろうと、今の医療では必ず訪れるのが死だ。それは有名人だろうと例外ではない。最近はショッキングなニュースが後を絶たない。若くしてこの世を去る、才能のあるアーティストがあまりに多すぎるのではないだろうか? トリビュートの意を込めて、彼らの死後起きた変化をまとめていきたい。


興味深いデータが発表された。ここ2年間で亡くなった著名人のWikipediaのデータを元に、没後どの程度アクセス数が増加するのかについてだ。前もって示しておくが、アクセス数はさまざまな要因を絡んでいるため、それが知名度と直接結びつくわけではない。



まずはビヨンセの例から考えよう




この元記事ではビヨンセのデータを比較対象に選んでいるため、それを基準に考えたい。今回使用するデータはこの基準(この場合はアーティストがなくなったと報道された時)を元にその前後48時間のアクセス数である。ビヨンセの場合は『Lemonade』のリリースのタイミングが基準になる。それでは見てみよう。


『Lemonade』リリース以前の1ヶ月は特に大きな変化もなく3万ほどのPVを行ったり来たりしていた。しかし4月24日にアルバムがリリースされるとその閲覧数は急激に上昇し、ほぼ30万に達した。およそ10倍の伸びである。やはりBeyonceほどのカリスマ性を持つアーティストは、Wikipediaでも輝きを放っていた。


それでは没後最も閲覧数の大きかったPrinceについてのデータを探ってみよう。通常時は1万7千ほどだった閲覧数は、没後にほぼ直角に上昇し始め、1115万PVを超えた。その伸び率はなんと667倍だ。ビヨンセの『Lemonade』リリースは10倍だっただけに、その圧倒的な変化が理解できる。


ここからは、ここ2年で特に閲覧数の変化が大きかった6人のアーティストをもとに考察したい。まずは言わずもがなPrince。Wham!のGeorge MichaelにDavid Bowie。そしてLinkin ParkのChester BenningtonにAvicii、XXXTentacionだ。彼ら6人は没後の閲覧数がそれぞれ500万回を超えていた。


閲覧数の伸び率が高かったのは?


没後のWikipediaの閲覧数の変化は伸び率と関係があるのだろうか? それに関するグラフを作ったので見ていただきたい。




(The Puddingより作成)

青い棒グラフが没後の閲覧数、オレンジの折れ線が伸び率になっている。これを見てわかる通り、双方であまり関連がないように思える。生前間近までアクティブに活動していたXXXTentacionの伸び率が低いのはわかるが、他のアーティストの関連性については、このデータだけでは解読できない。とにかくChesterの1600倍がとてつもなく大きな伸びであるのは明らかだ。それだけ人々の驚きやショックが大きかったのだろう。 年齢やファン層、活動していた時期がまったく違うのに対し、David BowieとXXXTentacionの変動がデータ上は同じように見えるのがかなり意外性がある。個人的に、アクティブに活動している若いアーティストと、80年代90年代から活動していたアーティストではまったく違うデータがみられると思っていただけに、予想外のデータであった。


急激に持ち上がった閲覧数はいつ普通の閲覧数に戻るのか? 


一度上がった閲覧数はどのくらいの時間が経てば、元の数字に戻るのだろうか? まずはPrinceから見てみよう。Princeは没後48時間で急激にアクセス数が上昇したものの、その後はゆっくりと下降を始め、7週間後には元に戻っている。これを長いととるか、短いととるかは人それぞれだが、若いアーティストに比べ年配のアーティストの方が、早く元のアクセス数に戻る傾向がある。George Michaelは11週間、David Bowieは4週間で元のアクセス数に戻っている。それは言い換えると人々が死を受け入れられたということなのだろうか?  


例えば、若くしてこの世を去ったアーティストの方がアクセス数が落ちにくい傾向がある。50歳を超えていた上記の3名に対し、Chester、Avicii、XXXTentacionら若いアーティストは依然としてアクセス数が落ちる気配がない。死後も依然としてリリースされる未発表音源が絡んでいるのかもしれないし、突然の訃報を受け入れられない、あるいは死をきっかけとしてはじめてそのアーティストの存在を知ったりするという事情があるのも現実だ。



今回の記事はThe Puddingさんのデータを元にまとめさせていただいた。興味のある方はこちらの元記事の方も是非。



written by Yoshito Takahashi


source:

https://pudding.cool/2018/08/wiki-death/ 


photo:Avicii Facebook

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