25歳以下の音楽ファン15%はアルバムを通して聴いたことがないという調査結果が発表

イギリスでの調査で驚きの結果が明らかに。ストリーミングサービスの影響か。
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2019.11.14 07:00

ストリーミングサービスが主流になって以降、音楽はより身近なものになり、好きなアーティストを好きなだけ好きな時に聴くことが可能になった。しかしそれはアーティストの作り出す作品に大きな変化をもたらしている事も事実だ。


日本でもサービスを開始しているフランスの音楽配信サービス会社「Deezer」が今年10月からイギリスで始動した「National Album Day」に合わせて行った最新の調査では、イギリスに住む25歳以下の成人“音楽ファン”のうち15%がアルバムを通して、つまりはフルアルバムを聴いたことが無いという驚きの結果が明らかになったのだ。





アルバム? プレイリスト?


ことヒップホップに関して言えばミックステープ、EPといった表現も多く使われ、アルバムという言葉すら不明瞭ではある(Drakeに関してはプレイリストとも表現している)。そんな現代においてフルアルバムを聴く機会が減っているこの事実はアーティストにとってどう影響しているのだろうか。


前述したようにストリーミングサービスが主流となっている昨今においてアルバムを聴かずとも音楽を聴く時間は増えただろう。リスナーは好きな曲だけを自分だけの”プレイリスト”に追加して音楽を楽しむことができるのだ。実際に今回行われた調査でも42%の人がプレイリストを活用して音楽を聴いていると答えていた。


しかしアーティストにとってアルバムはひとつの集大成であり、カバーデザイン、曲順、イントロとアウトロに曲間のスキット。さらに言えば曲と曲の数秒間ですらこだわって制作している。アーティストの気持ちを考えるとフルアルバムを...とは思うが、ほとんどのリスナーにとって利便性が上回る事は確かだろう。




シンプルで短い曲がヒットする


アメリカのオンライン経済メディア「Quartz」が今年1月に発表した調査結果もまた興味深いものがある。それによるとBillboard Hot 100にランクインする曲の平均時間は2013年から2018年で平均で約30秒短くなっているという。さらに2018年では2分30秒以下のヒット曲が6%を占めている。


ヒップホップファンのみならず世界中の音楽ファンを熱狂させるKendrick Lamar(ケンドリック・ラマー)を例にとっても、2013年にリリースされたアルバム『good kid, m.A.A.d city』と2017年のアルバム『DAMN.』では収録されている曲の平均時間が1分40秒も短くなっているのだ。


この理由もまたストリーミングサービスの普及によるもので、アーティストにとって5分でも2分でも1曲から得られる収益は同じなのだ。同じように2013年と2018年を比べると、2013年ではストリーミングサービスによって得られたアーティストの音楽収入は21%だったが2018年では75%にまで伸びている。


アーティストにとってはアルバムに短い曲を多く詰め込むことが収益を伸ばす意味でもトレンドとなっているのだろう。




今回の調査結果はイギリスに住む成人2000人を対象としてものであって、他の国では違う結果が得られるかもしれない。しかしストリーミングサービスによって生まれたトレンドの変化がアルバムに影響を与えている事は確かだ。


アーティストをサポートする意味では1曲でも多く聴くことが大事だが、やはりアルバムを通して聴くことによってアーティストのこだわりや本当に伝えたいことを感じ取れることもあるのではないだろうか。



written by BsideNews


source

https://www.digitalmusicnews.com/2019/10/04/are-albums-dying/

https://qz.com/1519823/is-spotify-making-songs-shorter/


photo: visualhunt.com, Pexlesspotify.com





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