2018年発表の『Safe in the Hands of Love』が名盤と話題のYves Tumorとは?

日本でも注目度上昇中のアーティスト
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2020.03.09 05:30

日本でも注目度上昇中のアーティスト


2018年9月に3枚目のスタジオアルバム『Safe in the Hands of Love』を発表して以来、日本でもYves Tumor(イヴ・トゥモア)に対する注目度が急上昇中だ。世界中で話題の歴史的名盤『Safe in the Hands of Love』を作り上げた彼は、一体どんな人物でどんなキャリアを歩んできたのだろうか?



Yves Tumorの生い立ちと初期の活動


Yves Tumorとは、アメリカ合衆国フロリダ州のマイアミで誕生した音楽プロデューサー・Sean Bowie(ショーン・ボウイー)のソロアーティストネームである。生年月日は公表していない。外見的には頭がスキンヘッドで身長は高く、スラッとしたモデル体型をしている。また、ファッションセンスの良さにも定評かある。出生地はマイアミであるが幼少期にフロリダ州の北側に位置するテネシー州へ移住し、ノックスヴィルという工業都市で育った。


17歳の頃から音楽制作をスタートさせ、類まれなる才能の持ち主である彼はキーボード・ギター・ドラムなど幅広い楽器を独学で習得した。20歳の頃にはアメリカ西海岸のカリフォルニア州・サンディエゴに移り住み、現地の大学へ進学する。2012年には現地にてMykki Blanco(ミッキー・ブランコ)というラッパーと出会った事がきっかけで本格的な音楽活動をスタートさせ、2015年7月にはファーストアルバムをリリースした。このファーストアルバムに関しては自主制作の形で発売したが、2016年にはドイツに拠点を置くエレクトリックミュージック系レーベル・PAN Recordsとの契約を勝ち取る。そして、同レーベルよりセカンドアルバム『Serpent Music』をリリースすると、この作品が配信分野でヒットして世界中で高い評価を受けた。具体的にはアメリカ・Pitchforkの「The 20 Best Experimental Albums of 2016」などに選ばれた歴史をもつ。



2017年にはWarp Recordsへ移籍&坂本龍一のリミックスアルバムに参加


2016年に発表したセカンドアルバム『Serpent Music』が高い評価を受けたYves Tumorは、母国とヨーロッパを股にかけて活動するようになった。9月にはコンピレーションアルバム『Experiencing the Deposit of Faith』をリリースしたほか、同時期にはWarp Recordsへ移籍を発表する。このWarp Recordsとは1989年に立ち上がったワーナー・ミュージック・グループ内のレーベルで、たくさんの大物アーティストが所属している。そして、数々の大ヒット作品を輩出してきた名門だ。


また、2017年12月にはある事が日本で話題になる。それは日本が誇る世界的なアーティスト、坂本龍一のリミックスアルバム『async - REMODELS』にYves Tumorが参加したという事だ。具体的にはこの『async - REMODELS』というアルバムにおいて8曲目に収録されている「ZURE」という曲のリミックスを担当した。なお坂本龍一によるオリジナルアルバム『async』自体は2017年3月発売で、こちらの4曲目に「ZURE」という曲は収録されている。ちなみに「ZURE」という曲で流れるピアノの音は東日本大震災で被災したある高校のピアノ(通称=津波ピアノ)の音を使っており、オリジナル作品発売時期にはその事が話題になった。



2018年にWarp Recordsより『Safe in the Hands of Love』を発売


PAN RecordsからWarp Recordsに移籍したYves Tumorにとって、2018年は大きな転機となった。長い制作期間を経て完成したアルバムの中から、まず7月に「Noid」という曲を第1弾シングルとしてリリースする。またアルバム発売直前には第2弾シングル「Licking an Orchid」、第3弾シングル「Lifetime」を立て続けに発売してそれぞれが高い評価を獲得した。そういった最高の環境の中で9月はじめに10曲入りサードアルバム『Safe in the Hands of Love』をリリースすると、巨大レーベルのバックアップ効果もあり世界中で大ヒットを記録する。


日本においてもエレクトロ・ミュージックやクラブミュージックを愛する人々の間で話題となり、Yves Tumorは遂に世界的スターとなった。ちなみにこの『Safe in the Hands of Love』という作品は、様々な要素をもっていてジャンル分けが難しいが、一般的には"ダーク・ポップ系"などと称されている。トランス系のエレクトロ・ミュージックとはまったく異なり、R&B・ヒップホップ・パンクなどの要素も持ち合わせる。


世界中で『Safe in the Hands of Love』というアルバムがロングヒットする中、2018年12月には日本のファン待望の来日公演が開催される事となった。12月20日に東京・渋谷の「contact」というクラブにて開催された来日公演において、Yves Tumorは超満員の観客を大いに盛り上げる。彼は公演中『Safe in the Hands of Love』の中から様々なタイプの曲を次々に披露した。さらにライブでは覚えたての日本語を使うなど親日家の一面も見せ、この公演の開催によって日本における地位を確かなものとする。ただし全国ツアーを行ったわけではなく小さな会場で1公演を行ったのみのため、チケットを取れなかったファンの間では大規模な来日ツアーが待ち望まれている状態だ。



Yves Tumor曲の中で人気がある曲は?


最後にYves Tumorの人気曲を紹介する。彼の作品の中で1番人気が高いと言われているのは『Safe in the Hands of Love』発売に先駆けて2018年7月に発表したシングル「Noid」だ。アルバムを売るためのパイロット曲とあってポップでキャッチーな作風に仕上がっており、幅広い人達の間で高く支持されている。また同じく8月に発売した先行シングル「Licking an Orchid」も、「Noid」と並ぶ人気を誇る。




written by 編集部


photo: https://www.youtube.com/watch?v=FU65VaNeLeM


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