KANDYTOWN所属のラッパーであるRyohu (呂布)の魅力

若くから活躍する実力派ラッパー
SHARE
2020.03.03 02:00

若くから活躍する実力派ラッパー


Ryohu(呂布)はヒップホップ界の新星とも言えるラッパーであり、KANDYTOWNというグループに所属している。彼個人名義のアルバムをリリースするなど精力的に活動しているが、Suchmosとコラボレーションするなど全音楽ファンにとって注目のアーティストである。彼には一体どんな魅力があるのか、掘り下げていこう。



アマチュアバンド伝説の存在、ズットズレテルズから活動するラッパー


Ryohuはラッパーとして活躍するアーティストである。彼は小学生の頃からラップに親しんできただけあって実力は折り紙付きだが、彼の存在を世の中に知らしめたのはヒップホップというジャンルの音楽ではなく、ロックバンドにMCとして参加したことだったのはよく知られているエピソードだ。高校生バンドマンたちが明日のメジャーデビューを夢見て腕を競い合う「閃光ライオット」という音楽フェスにズットズレテルズ、というバンドのMCとして参加しラップを披露したことが彼の名が世に知られるようになる最初のきっかけだったのだ。


このズットズレテルズは、高校生バンドながら折り紙付きの演奏技術と独特の世界観を持ったバンドであった。そもそもバンドメンバーの卒業式に合わせて期間限定で結成されたバンドであり、「閃光ライオット」ステージ上での解散を発表するなど刹那的なバンドだったが、星野源をはじめとしてズットズレテルズの解散を惜しみ再結成とコラボレーションを希望するアーティストの声は少なからず聞こえたのである。当時のバンドメンバーは解散後も有名バンドのメンバーとして、日本の音楽シーン第一線で活躍し続けている。そんな伝説的バンドの一員としてラッパーRyohuはメジャーシーンにその名を知らしめることになったのである。



Ryohuがズットズレテルズ解散後に活躍するKANDYTOWN


ズットズレテルズ解散のその後、RyohuはKANDYTOWNというグループに属して活動している。KANDYTOWNは東京都世田谷区出身のメンバー16人からなるヒップホップクルーである。KANDYTOWNのメンバーはMC、DJ、トラックメーカーなどの役職で構成され、グループ内で音楽の全てを賄うヒップホップ界のクリエイティブ集団であり、日本の音楽シーンを強力にリードするMCを抱えているなど注目の音楽グループであると言える。多数のラッパーを抱えたグループらしく、厚みと勢いのあるフロウが特徴的な音楽をリリースしており、ポップなサウンドだけではなくバラード調の幅広い楽曲を書いているがクールながらもパンチの効いたサウンドが魅力である。


そんなKANDYTOWNに所属しながらも、個人名義でRyohuは活動している。アルバム『Blur』をリリースしているが、独特のサウンドは気だるげながらパーカッションやベースラインがしっかりとしており、骨太でしっかりとした印象を与える楽曲ばかりである。流石は実力派バンドから名を挙げたMCの音楽、というべきラッパーの腕の見せ所であるリリックやフロウだけではない、音楽として完成された楽曲の数々こそ彼の紡ぎ出す最大の魅力なのである。彼の本当に凄いところは、それらの楽曲を彼一人で作り上げるところであり、個人の持つ世界観が凝縮された音源の数々は必聴の価値があると言えるだろう。個人製作のため一部店舗でしか取り扱いが無いだけに、彼のアルバムを見かけたら幸運だ、と思わなくてはならないかもしれない。



ヒップホップというジャンル外からも引っ張りだこ


Ryohuは1人で、あるいはKANDYTOWNメンバーとして音楽を作る傍ら様々なアーティストの楽曲に客演者として呼ばれ、コラボレーションを行うことも多い。ラッパーである彼が得意とするヒップホップというジャンルだけではなく、ポップスやロックという少々目先の異なったジャンルのアーティストとも積極的にコラボレーションを行っており、彼らしいクールで格好良く都会的で、それでいてしっかり完成された音楽としての味をコラボレーションの度に表現している。


ファーストアルバムの中でRyohuを客演として招き、「Girl」という楽曲を紡ぎあげたのがロックバンドのSuchmosである。ゆったりと刻むビートの楽曲の終わりに向かうところでRyohuの切れ味鋭く、どこか甘いリリックが乗るという構成になっている。ゆったりと流れるビートがこれだけ心地良い、ということを実感するような楽曲であるが、これは世間からよく知られたSuchmosの楽曲らしからぬ1曲なのだ。Suchmosの同アルバムの中でも異彩を放つ1曲であり、モダンな雰囲気を漂わせる全体の構成ながら同時に一昔前のブリティッシュロックのような空気感も感じられる、独特な魅力の1曲となっている。


また、RyohuはBase Ball Bearというバンドともコラボレーションを果たしている。Base ball Bearはしっかりとバンドサウンドで聴かせることの出来る高い演奏技術を持ったバンドであるが、普段から骨太な楽曲を製作しているRyohuとは相性が良かったのだろう。「クチビルディテクティヴ」という楽曲を共同で制作したが、その後もBase Ball BearのライブにRyohuがゲストとして参加し共演することも何度かあるなどその後も親交は続いているようである。Ryohuが世に出るきっかけとなった「閃光ライオット」という音楽フェスのタイアップ楽曲をBase Ball Bearが提供したこともあり、コラボレーション以前からすれ違うような関係性があったのか、と考えるとその親和性にも納得がいくだろう。




written 編集部


photo: http://www.ryohu.com/

SHARE