顔出しNG!? 謎に包まれたサブカル曲DJ・Moe Shopに迫る!!

オタクカルチャーとクラブミュージックの融合
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2020.03.17 00:10

オタクカルチャーとクラブミュージックの融合


フランスのDJで日本のオタクカルチャーとクラブミュージックを融合させたことで、Future Funkの枠にとらわれない独自路線を確立しているMoe Shop(モエ・ショップ)。その楽曲性は日本にとどまらず、世界で評価されている。イベントのみで顔を出しており、写真撮影などの時には顔を隠している彼女は一体何者なのだろうか。



Moe Shopは顔出しNG!?


Moe ShopはTwitterやInstagramなどのSNSアカウントも所持している。(どちらもアカウント名は「@korewamoe」) しかし、共演者と写真撮影をする際は必ず顔を手で覆い、指の隙間から目だけを出すスタイルを貫いている。音楽媒体が撮影する写真も横顔のみとなっており、インターネット媒体ではMoe Shopの顔を見ることはできない。

ただイベントでプレイする際は普通に顔出しで出演しており、実際にMoe Shopの顔を見たいのであれば、Moe Shopが出演するイベントに行ってみるのが良いだろう。



アニメ・ゲーム曲とダンスミュージックの融合が魅力


Moe Shopの楽曲の特徴はFuture Funkから派生した「オタク・エレクトロ」というMoe Shop独自のジャンルである。「萌え」は今や日本のオタク文化を代表するワードの1つであり、世界中に広まっている。フランス出身の彼女はフレンチエレクトロと萌えを連想させるアニメキャラクターが発するワードやアニメ楽曲を組み合わせており、Future Funkが流行しだした2015年頃から日本でも注目を浴びることとなった。


Future Funkとはvaporwaveから派生した楽曲ジャンルであり、2015年頃に世界で流行した。1980年代に日本で流行した竹内まりやや杏里などのシティー・ポップとダンスミュージックを組み合わせた日本の音楽シーンと縁のある楽曲ジャンルであり、Future Funkを代表するDJにはYung BaeやNight Tempoなどが挙げられる。その中でもMoe Shopはアニソンに焦点を当てた独自の楽曲スタイルを貫いており、ダンスミュージックが好きな層だけでなく、サブカルチャーが好きな層からも高い支持を獲得している。


また、2018年にはアルバム『MOE MOE』もリリースされた。こちらはモニ子やYUC'eなど日本のアニソンDJ界隈で活躍するDJ兼ボーカリストとコラボしており、今までになかったコラボならではのMoe Shopの音楽性が存分に楽しめるアルバムに仕上がっている。それに加え、2019年にはきゃりーぱみゅぱみゅのバックダンサーとして知られているTEMPURA KIDSの楽曲「タピ・タピ」「UKIYO」のプロデュースも行った。このように、Moe ShopはDJとしてだけでなく音楽プロデューサーとしても活躍している。


それに加え、Moe Shopはファッションブランドともコラボ商品を発売している。2018年にはMoe ShopのバックグラウンドアートをNUEZZZデザイナーが手掛けたことをきっかけに、EPのバックグラウンドアートを印刷したTシャツが発売された。Moe Shopのバックグラウンドアートは、パステルカラーをたくさん使った原宿系ファッションを連想させるかわいいデザインが特徴だ。そのため、Moe Shopのコラボ商品は音楽ファンだけでなく、原宿系ファッションを好む若者からも人気が高い。これをきっかけにMoe Shopの存在を知る若者もおり、日本のサブカルチャーに大きな影響を及ぼしている人物と言えるだろう。



Moe Shopが出演するイベントに参加するには?


フランスを拠点に活動しているMoe shopだが、基本的に参加するイベントは日本のサブカルチャーに特化したイベントであるため、日本人でMoe Shopの音楽に興味を持っている人なら比較的ハードルが低いだろう。ちなみにMoe Shopが参加するイベントに関しては渋谷系もしくはアニソン系のクラブイベントが多い。このようなジャンルは参加する層が通常のクラブイベントよりもオタク寄りの層が多く、サブカルチャーに興味を持っている人でも手軽に参加できるだろう。



KAWAII文化を音楽の面から発展させるアーティスト


原宿独自のパステルカラーを使った可愛いファッションスタイルを「KAWAII文化」もしくは「原宿KAWAII」と言い、この"KAWAII"というワードは今や世界中で使われている。かわいいと言われると"cute"や"pretty"などといった単語があるが、これを差し置いて"KAWAII"という言葉が世界中に広まっているということはかなりすごいことだろう。かつて日本のアニメブームに伴って"otaku"という言葉が世界中に広まって定着したように、"KAWAII"も日本独自の文化として世界中から注目を浴びている。


元々日本でもアニメのセリフを音楽にリミックスしたものや、ハイテンポでかわいい要素を詰め込んだ楽曲は存在していたが、それはなかなか一般層には理解しがたいことから「電波ソング」という括りで扱われることも多かった。それに対してMoe Shopの音楽は、ハウスミュージックを中心にダンスミュージックを取り入れ、アニメのセリフやボーカルをリミックスしており、それにFuture Funkブームも相まってオシャレでアニメやサブカルチャーを好む層だけでなく、一般層からも支持されている。


ただ、2018~2019年に入ってFuture Funkブームは終わりを迎え始めており、徐々にクラブシーンでもFuture Funkは衰退しつつある。しかし、オタク・エレクトロというジャンルを確立したMoe Shopだけでなく、昭和グルーヴという昭和歌謡とFuture Funkを組み合わせた独自ジャンルを確立したNight Tempoなど熱狂的なファンを獲得している。このように、Future Funkブームの中で独自のスタイルを確立させたDJや音楽プロデューサーはジャンルが途絶えつつある中でもさらなる発展を遂げていることから、Moe ShopをはじめとするFuture Funkから派生した独自スタイルを持っているDJの今後の動向が楽しみだ。




written by 編集部


photo: https://www.instagram.com/p/B9V80WipXf8/


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