WACKとのコラボTシャツを発売したイラストレーター、JUN INAGAWAとは?

「好き」を追求するイラストレーターJUN INAGAWA
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2020.03.06 01:10

「好き」を追求するイラストレーターJUN INAGAWA


2019年9月、JUN INAGAWAと4組のアイドルグループのコラボTシャツが発売された。各グループのイラストをJUN INAGAWAが書き下ろしたTシャツだ。JUN INAGAWAはオタクとストリート、一見真逆で相容れないかに見える2つのカルチャーを組み合わせた作風で注目を集めている。今回はそんな気鋭のイラストレーターJUN INAGAWAを紹介したい。



アニメ好きからイラストレーターへ


1999年東京都出身のJUN INAGAWAは、アニメが好きだったことがきっかけで子供のころからイラストを描きはじめたという。また、自動車のデザイナーという父親の影響も少なからずあった。そして2012年からはアメリカ、カリフォルニア州サンディエゴに移り住む。その後ストリートカルチャーが好きだという叔父の影響、アドバイスもあり、ストリートカルチャーにも関心を持つようになっていく。ストリートの自由さに共感を覚えたという。


当初、そんなJUN INAGAWAの作品発表の場はインスタグラムだった。そこで注目されプロのイラストレーターとなっていったのだ。2017年に「Supreme」のプロスケーター・Sean Pablo(ショーン・パブロ)のアパレルブランド「Paradis3」のプリントTシャツのイラストを描き注目を集めた。そしてロサンゼルスのストリートを中心に知られるようになっていく。その後10代にしてすでにDIESEL、VLONE、AWGEといったストリート系アパレルブランドとのコラボを果たしたことで若き気鋭のイラストレーターとして日本でも話題を集めている。


さらに2019年には10代という若さで初の個展を開いた。『魔法少女DESTROYERS(萌)』というタイトルで3月1日から5月23日渋谷のDIESEL ART GALLERYで開催された。インスタグラム以外での作品発表はこれが初めてだという。これは「二次元排除法」によりアニメなどのオタク文化が排除された2019年の日本が舞台だ。そこでオタク文化を取り戻すために「魔法少女アナーキーちゃん」ら「DESTROYERS」が戦うというストーリーのある個展で、すべて新作が展示されたほか、魔法少女を作った、オタクである主人公の隠れ家という設定のスペースも作られた。そこには魔法少女の設計図が置かれるなど来場者の想像力を掻き立てる作りとなっている。オタク文化が排除されているという世界観に合わせて会場の音楽には敢えてクラッシックやジャズを流すなど随所にこだわって作られた。


そして早くも同じ年の7月20日から8月8日には2回目の個展『フクロトジ』をDUB GALLERY AKIHABARAで開催した。これは先の個展の続編という位置づけで、「アキハバラ」崩壊後の2030年が舞台となっている。生き残りである5人のオタク「OTAKU HEROEZ」の秘密基地という設定だ。前回オタク側で戦った「魔法少女アナーキーちゃん」ら「DESTROYERS」は敵に寝返ったため、5人オタク「OTAKU HEROEZ」が「DESTROYERS」戦うというストーリーだ。前回に続きこの個展では「OTAKU HEROEZ」の秘密基地を再現したほか、オタク文化が希少だという世界観に合わせ会場で販売されるオリジナルグッズを敢えて高額の設定にする(例えば抱き枕8万円やクリアファイル4000円、缶バッチ3000円といった具合)など来場者がこの個展の世界観にどっぷり浸かれるような仕掛けが施された。


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@wankdoumei_ 2/26 Shibuya WWW and 晴れ豆

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アイドルグループとのコラボTシャツ


そんなイラストレーターJUN INAGAWAと音楽事務所WACK所属のアイドルのコラボレーションTシャツが2019年9月6日から12日の1週間限定で受注販売された。JUN INAGAWAがWACK所属のアイドルグループBiSH(ビッシュ)、BiS(ビス)、GANG PARADE(ギャングパレード)、EMPiRE(エンパイア)、4組それぞれのメンバーのイラストを描きおろしたオリジナルTシャツだ。「音楽の何でも屋」として様々な活動をしているWACKは、「NEGLECT ADULT PATiENTS(ネグレクト アダルト ペイシェンス)」というファッションブランドを手掛ける渡辺淳之介が代表を務めている。「NEGLECT ADULT PATiENTS」といえば2018年に初めてのランウェイショーが開催された。ジャージ姿でカップ焼きそばを食べるモデルがランウェイに登場するなど話題となった。


コラボレーションTシャツはホワイト1色で各5000円(税込)。Tシャツ10枚に1枚ランダムでメンバー直筆サインが封入される。さらに購入者の中から抽選で当たった10人には、JUN INAGAWAによって描かれた当選者の顔が、好きなグループのイラストの中に入った、世界にひとつの「超限定Tシャツ」がプレゼントされる。


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目指すのは漫画家


オタクとは、好きなものは好きとこだわって「自分に正直に生きること」といい、自身も「アニメオタク」というJUN INAGAWAは作品の中でも「オタク」に強いこだわりを感じる。それは、「自由に」「好き」を追求していくJUN INAGAWAの姿勢と重なる。2018年から再び日本に住んで活動しているというJUN INAGAWAの夢はプロのイラストレーターでは終わらない。漫画雑誌に掲載される漫画家を目指しているのだ。個展で展開されている「魔法少女アナーキーちゃん」の続きを漫画で展開していく構想を持っている。自分の原作の作品で同人誌も作りたいという。とにかく好きなことを夢中になってつきつめたいという気持ちを強く感じさせる。そんなJUN INAGAWAはイラストレーターだけでなく、他にアニソンDJもしているという多才な若者である。とにかく今後も各方面の活躍に目が離せない。




written by 編集部


photo: https://www.instagram.com/jun.inagawa__/


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