「Boo'd Up」が大ヒット! 歌姫Ella Maiの快進撃はEP『Troubled』の配信から始まった

Ella Maiとは?
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2020.02.17 01:25

Ella Maiとは?


Ella Mai(エラ・メイ)の歌を聴いたことがあるだろうか。彼女は今アメリカで最も勢いのあるR&Bシンガーと言われている。彼女がSoundCloud上にてリリースしたEP『Troubled』から、「Boo'd Up」が大ヒットするまでわずか3年ほど。その短い間に何があったのだろうか。ヒットまでの軌跡を知り、Ella Maiの魅力を確認しよう。





Ella Maiの生い立ちと有名プロデューサーとの出会い


Ella Maiのバイオグラフィーを辿ってみる。本名はElla Mai Howell。「Ella」は、ジャズシンガーのElla Jane Fitzgerald(エラ・フィッツジェラルド)から付けられたというエピソードを聞くと、彼女が歌に携わるのは運命的だったかもしれない。彼女は1994年11月3日にイギリス・ロンドンで生まれる。12歳からはアメリカで暮らし、高校を卒業と同時にイギリスに帰国。一時期別のユニットで活動し、2014年にはイギリスの人気リアリティ音楽オーディション番組『The X Factor』に出場したが結果は振るわず、解散に至る。その後彼女は個人としての活動に入り、この時期に配信したのが先述した『Troubled』ということになる。


この『Troubled』を耳にして気に入り、彼女に声をかけたDJ Mustard(DJ・マスタード)は、Rihanna(リアーナ)やTyga(タイガ)といったR&Bやヒップホップの大物アーティストをプロデュースしたことで有名な人物だ。彼のプロデュースのもと、2016年にはEP『Time』『Chenge』と2作続けて作品をリリース。そして2017年にはEP『Ready』がリリースされる。その『Ready』の中に彼女の出世作「Boo'd Up」が含まれていた。徐々に人気の高まった「Boo'd Up」だが、2018年にシングルカットにて発売され、ラジオなどでたびたび流されることにより爆発的ヒットにつながっていった。


彼女の出身国イギリスよりもアメリカで大ヒットしたのは、もともとR&B文化がアメリカで根付いていたためと考えられている。アメリカでR&Bの全盛期を迎えたのが90年代と言われている。そしてLauryn Hill(ローリン・ヒル)やMariah Carey(マライヤ・キャリー)、Alicia Keys(アリシア・キーズ)、Destiny's Child(デスティニーズ・チャイルド)などから影響を受けたという彼女の歌もまた、憧れのアーティストのテイストを盛り込んでいる。彼女がアメリカで受け入れられるのに、充分な要素だったかもしれない。「Boo'd Up」は2018年ビルボード5位を記録し、Ella Maiはその年最もヒットしたR&Bシンガーとなった。ローリング・ストーン紙では、「過去10年の女性R&Bシンガーで最も偉大な曲のひとつ」という賞賛の言葉とともに紹介されている。




切なさの伝わる名曲「Boo'd Up」


Ella Maiの「Boo'd Up」は、切ない想いを募らせた恋愛要素の強い歌詞をメロウなリズムに乗せて歌い上げている。「Boo'd Up」はスラングで「付き合う」という意味だが、この曲の中では胸の鼓動の「音」として表現しながら歌っている、と彼女自身はインタビューにて語る。じわじわと時間をかけてチャートを上げたように、聞いた人の心に潜むように留まり続ける魅力がある。MVでは、彼氏とゲームセンターやパットゴルフなどのラフなデートを楽しむ女の子の姿で歌っている。その何気ないデートをしながらも、熱い恋心を募らせている歌詞が何とも切ない。彼女の確かな歌唱力とストレートな恋心を表現した歌詞が融合して、多くの人の心を掴んだに違いない。


続いてリリースされた「Trip」(ここでは、夢中になるという意味)でも、Ella Maiの恋に恋する歌がビルボードチャートを追い上げた。恋愛を切なく素直に表現することに関して、彼女らしいスタイルを確立したと言っていい。この歌に対する彼女のインタビューでは、彼女の恋愛に対するポジティブな姿勢が垣間見える。だからこそ、彼女のラブソングは熱い想いを伝える歌詞にも関わらず、執着や押し付けではなく、一途さや真っ直ぐな気持ちが際立っているように思う。


彼女の個人としての最初の作品『Troubled』は今でもYouTubeにてチェックできるので、気になる方はぜひ聞いてみよう。ヒット前の彼女の歌声を聴くことができる。『Troubled』からも彼女の都会的で洗練された雰囲気が感じられる。ただ「Boo'd Up」から感じられるような彼女の情熱的な部分が、当時まだ押さえられているような印象を受ける。『Troubled』と「Boo'd Up」を聴き比べて、彼女の歌の変化を楽しんでみるのもいいかもしれない。




本格的R&BシンガーとなったElla Maiは2019年来日


Ella Maiは2018年10月、「Boo'd Up」そして先ほど紹介した「Trip」など16曲が収録された自身初のアルバム『Ella Mai』をリリース。これもビルボード・アルバムチャートで5位を記録。また、Jay-Z(ジェイ・Z)& Beyonce(ビヨンセ)やBruno Mars(ブルーノ・マーズ)のツアーに参加するなど、ますます実績を積んでいる。ビルボードミュージックアワード2019では、「Top R&Bアーティスト」「Top R&B女性アーティスト」「Top R&Bソング」の3部門を受賞。本格的R&Bシンガーとして、華々しい道を歩んでいる。有名プロデューサーとの出会いが彼女の転換期だったかもしれない。


しかし、それも彼女が『Troubled』を配信し歌への情熱を持ち続けからこそ。ほんの数年前は無名だったと思えないほどの、目覚ましい急成長ぶりに目が離せない。そしてElla Maiは2019年、ついに日本公演を開催。キュートな雰囲気、伸びやかな声、胸が疼くような歌詞。彼女の魅力は日本でも多くのファンの心を掴んだ。彼女のこれからのさらなる活躍を期待したい。




written by 編集部


photo: facebook

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