「OMAKE CLUB」というレーベルに所属する「中小企業」とはどんなヒップホップ・ユニットなの?

2人とも別の仕事をもつユニット
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2020.02.18 02:00

2人とも別の仕事をもつユニット


「OMAKE CLUB」というネットレーベルに所属する2人組ヒップホップ・ユニット「中小企業」は、両方とも別の仕事をもっている。そういった事情もあるため2013年にデビューしてから派手に活動を行う事はないが、作品のクオリティがあまりにも高いため口コミで人気が上昇し続けている。そんな謎のユニット・中小企業の歴史や素顔に迫る。




OMAKE CLUB所属のヒップホップ・ユニット「中小企業」のメンバー情報


「中小企業」という奇抜な名前のヒップホップ・ユニットは、MCの中山信一とトラックメイカーの小山秀一郎から成る。2人とも24時間、365日、音楽活動だけを行って生活をしているわけではない。中山信一はイラストレーターとしても活動しており、中小企業が発売する作品のイラストを担当している。また小山秀一郎は広告代理店社員という別の顔ももち、その会社ではプランナーとして活動するほか中小企業においてはアートディレクションも手掛けてきた。


MCの中山信一は風貌的には黒縁メガネを常にかけており、モデル的な細身の体形であるのが特徴だ。一見おとなしそうな雰囲気であるが野太い声の持ち主で、そのギャップが大きな魅力といわれている。一方、トラックメイカーの小山秀一郎はミュージックビデオにはあまり登場する事はないものの、ツバの幅が長い大きな帽子を基本的にかぶっているのが特徴のイケメンだ。聴いてきた音楽の歴史としては、まずトラックメイカーの小山のほうがザ・ビートルズの大ファンである事を公言しており、ずっと彼らの音楽を聴き続けてきた。そして、ヒップホップ系ミュージックを聴くようになったのは大人になってからだということが判明している。




「中小企業」結成直後に関して


そんな2人は、数々の世界的なアーティストやデザイナーを輩出してきた多摩美術大学(東京都八王子市)のグラフィック・デザイン科で出会った。なお年齢は同じであるが片方は浪人しているため大学に入った年が1年違い、大学の学年的には小山のほうがひとつ上にあたる。大学時代は親友というほど仲が良かったわけではない二人であったが、ある日先に大学を卒業していた小山が中山の卒業制作展を観覧しに行った。そこで中山の小山の圧倒的な才能に魅了され、卒業制作展を見に行った小山のほうから中山に対して、「2人で何かを一緒にやろう」という話をもちかける。ちなみに、話を持ち掛けた時点では、特に何をするかを具体的に決めていたわけではなかった。


話し合ううちに、2人ともヒップホップが好きだという事とアートの能力が高いという事をいかし、自分達でアートワークも手掛ける音楽ユニットを結成する事になった。そうして2010年代初頭に誕生したのが、中小企業というヒップホップ・ユニットである。MCを務める事になった中山は、ヒップホップ好きながらラッパーとしての経験がなかったため、まずは地元のカラオケ店でラップの練習をするなど地道な努力を続けた。一方トラックメイカーの役割を任される事になった小山は苦労しながら様々な機材を買い揃え、少しずつ本格的な活動をする準備が整っていく。




OMAKE CLUBから2013年にデビュー


様々な地道な努力を経て音源制作に取り掛かっていた頃、タイミングよく2人の大学時代の知人とも縁が深い「OMAKE CLUB」というネットレーベルが立ち上がる。そして、2013年にこの「OMAKE CLUB」に加入し、同年末に中小企業として初の作品となる『CONCHAS!』というフリーEP作品をリリースした。お金がなくても無料ダウンロードして自由に聴けるとあって2014年以降に口コミで人気が広まっていき、この作品によってたくさんのファンを獲得する事に成功する。


その後、ヒップホップ・ユニット「中小企業」の2人は仕事をしながら楽曲制作を続け、2015年には初の有料販売作品『COOKIE』を発売。ただし有料とは言っても10曲入りで税込み777円という価格設定であったため、こちらの作品も『CONCHAS!』を気に入った人達の間で飛ぶように売れた。2017年春には3枚目の作品『NESS』をOMAKE CLUBからリリースしたが、この作品も高い評価を受け、年を追うごとに人気が増している。2人とも別に仕事をもつ特異なヒップホップ・ユニットのため、ハイペースで作品をリリースする事はない。しかし、中小企業の2人は底なしの才能を見せ続けており、ファンや音楽協会関係者からはますますの活躍を期待されている。





中小企業の代表曲とは?


OMAKE CLUB所属のヒップホップ・ユニットである中小企業にはたくさんの人気曲があるが、その中でも特に人気が高いのが「伊香保温泉 -湯巡り旅路- 」だ。こちらは彼らにとって2枚目の作品『COOKIE』の3曲目に収録されているが、そのミュージックビデオはYouTubeのOMAKE CLUB公式チャンネル内で公開されて大人気となっている。タイトル通り、温泉をテーマにした曲で、コミカルな歌詞をラップで表現している点などが受けてきた。また同じくCOOKIEにされている「her」という作品の人気も高い。




written by 編集部


photo: YouTube

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