BACHLOGIC、別名・鋼田テフロンは2010年代を代表するトラックメイカー!

BACHLOGICと鋼田テフロンについて
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2020.02.27 02:00

BACHLOGICと鋼田テフロンについて


BACHLOGIC(バックロジック)は、HIPHOPのヘッズであれば、誰もが認めるような大人気トラックメイカーである。特に2009〜2012年においては大ヒットを飛ばし、活躍を果たした。今回は氏が手掛けた楽曲はもちろんのこと、氏を騙る詐欺事件などから、トラックメイカー BACHLOGICラッパー 鋼田テフロンについて迫っていく。




BACHLOGIC、鋼田テフロンのプロフィールと代表曲


BACHLOGIC のプロフィールなどの多くは、公式には公開されていない。しかしながら彼と共演したラッパー達の証言をまとめると、1970年代後半から1980年代の前半の生まれであり東京出身ではないことが挙げられる。幼少期から兄弟の影響でHIPHOPの楽曲を嗜むようになり、大人になると自らラップをしたりトラックを制作するようになった。ちなみに氏が影響を受けたラッパー、ラップグループは日本だとスチャダラパー、海外ではPublic Enemy(パブリック・エネミー)やDe La Soul(デ・ラ・ソウル)などといった、おちゃらけながらも強いメッセージ性をもったグループだという。


主にトラックメイカーの際はBACHLOGICという名前を用いている。そしてラッパーの際は、鋼田テフロンと名乗ることが多い。そのため作曲はBACHLOGICでありながら、ラップをするのは鋼田テフロンという一人二役の楽曲も多く存在している。HIPHOPに携わる人の多くが自分の名前に別名義を並べることをするが、BACHLOGICの場合はあくまでBACHLOGICと鋼田テフロンが互いに別の職業の名前であるので、BACHLOGIC a.k.a. 鋼田テフロンと名乗るといったことは絶対にしない。BACHLOGICの際には尊敬するトラックメイカーであるDEVLARGE(DL)に習い、短くしたBACHLOGIC(BL)と名乗る。またその他の活動名には、H.Teflonなどがある。


地方から東京へと活動拠点を移したBACHLOGICが、初めてシーンに波及させるほどのヒットを記録したのは盟友SEEDAに対する楽曲提供である。日本語ラップ、HIPHOPが冬の時代と評された2005年~2009年にブレイクを果たしたSEEDAの力強いラップが乗せられたBACHLOGICの新しいトラックは好評を博し、BACHLOGICが全楽曲をプロデュースした『花と雨』はSEEDAはもちろん、日本語ラップ全体の名盤としてもトップクラスと評価される。その活動が認められRHYMESTERの「ONCE AGAIN」を手掛け一躍大ブレイクを果たす。RHYMESTERは日本語ラップ初期から活動する、いわゆるさんピン世代の代表的グループではあったが、冬の時代になると武道館ライブをおこない個々の活動を加速化し、グループとしてはほぼ活動休止をしていた。そのRHYMESTERの活動再開後第1弾の楽曲制作をBACHLOGICは担ったのであった。その後BACHLOGICは、NORIKIYOやKREVAといった実力派ラッパーから三代目J Soul Brothersや加藤ミリヤなどに至るまで数多くのトラック制作、プロデュースをおこなった。


BACHLOGICの代表曲として挙げられることも多いのが、2010年の「I REP」である。この楽曲は、DJ HAZIMEの日本語ラップトリビュートアルバムに唯一、新規で収録され、いわばお祭り曲となった。参加するラッパーはKICK THE CAN CREWなどはもといソロとしても大活躍していたKREVA、NITRO MICROPHONE UNDERGROUNDの中心メンバーであり中堅の一番手として君臨していたDABO、当時はその荒々しいブルース調のラップが話題を呼び、2019年ではすっかりブレイクを果たしたANARCHYの3人だ。この楽曲はリリースされるや否や話題を呼び、収録されたアルバムは大きな売上を記録し数多くのリミックスが作られる。瞬く間にその時代を代表する日本語ラップの1曲となった。BACHLOGICはこの活躍によって同年と翌年の専門誌や専門メディアによるベストトラックメイカーやベストプロデューサーといった賞を総なめしている。


トラックメイカーとしての地位を確立したBACHLOGICは2012年に2人の若手ラッパーをフックアップ、プロデュースして話題を呼んだ。1人目はSALUである。日本人ラッパーでは少ない甲高い声を基調としてテクニカルなライム、フロウを見せつけるSALUのラップスキルは瞬く間に高い評価を受けた。もうひとりはAKLOである。SALUとは違い力強さが全面に出ながらも決して直情的ではなく、おしゃれなラップをこなす器用っぷりをまざまざと見せつけ2012年のシーンを席巻した。この2人のプロデュースにおいてBACHLOGICは、鋼田テフロンとしてのラップ活動も本格化させている。BACHLOGICにとっても代表曲であり、SALUも参加したAKLOの「RGTO」においても鋼田テフロン名義でバース部分をラップするなどした。こうしてトラックメイカーとしてのBACHLOGIC 、ラッパーとしての鋼田テフロン、その2つを合わせたプロデュース力で2019年でもBACHLOGIC=鋼田テフロンは、その名を轟かし続けている。




BACHLOGIC詐欺ってなに?


BACHLOGICが大人気トラックメイカーとしてその地位を確立した2010年にちょっとした事件が、音楽業界で起きた。BACHLOGICを名乗るトラックメイカーと数名のスタッフが、楽曲の制作やアレンジを請け負いながら金銭だけをもらうという事例が複数起きたのである。標的とされたのは若手のフェメールラッパーや女性シンガーソングライターが中心で、金銭のみならず肉体関係も要求された被害者もいたという。これはもちろんBACHLOGIC本人がおこなったことではなく、プロフィールや顔を公開していないのを逆手に取った業界関係者の大型詐欺であった。


この事件が判明するや否や、BACHLOGICの盟友であるNORIKIYOやSEEDAなどが一斉に真実を発信したため、幸いにもBACHLOGIC本人の名声に傷がつくことはなかった。当時は犯人の名前なども特定され拡散されていたが、その後事件がどのような顛末を迎えたかは、誰も明かしていない。





written by 編集部


photo: https://www.youtube.com/watch?v=uhXCzP5pbOk

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