P.I.C.S.木下麦・平賀大介・神戸麻紀『オッドタクシー』SUMMITとのコラボを語る

SUMMITが劇伴に携わることになった経緯や制作過程でのエピソード、VaVa先生のヲタコール講座、など『オッドタクシー』とSUMMITとのコラボレーションについてトーク。
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2021.06.28 08:00

block.fmで配信中のラジオ番組『SUMMITimes』でSUMMIT平林さん、増田さん、P.I.C.S.木下麦さん、平賀大介さん、神戸麻紀さんがアニメ『オッドタクシー』でのSUMMITとのコラボレーションについて話していました。


アーカイブはこちらから視聴可能。

番組URL : https://block.fm/radios/9






平林:うちの増田とファーストコンタクトがあってから、決まって。進行していく上での印象を僕は聞きたいんですけど。どんな感じなんですか? 今回のその関わり方っていうか。


木下:印象っていうか、僕は増田さんは褒め上手だなと。


増田:褒め上手? えっ?


平林:それは面白そうですね。どういうことですか?


木下:めっちゃ褒めてくれるじゃないですか。増田さん。


増田:あ、そうですか?


木下:「あのキャラ、いいっすね!」とか。


増田:だって、いいじゃないですか(笑)。


木下:いや、「めっちゃ褒めてくれるな」って思って。


増田:本当ですか?


平賀:あれは嬉しいよね。


木下:嬉しい。


増田:ペテン師っぽいですよ?


一同:アハハハハハハハハッ!


増田:本当なんですか? 木下さん、でもテンションが一定なんで。怒っているのかな、なんて(笑)。


木下:それは申し訳ない(笑)。


増田:いやいや、そんな印象があるんですね。


木下:いや、褒めてくれるし。嬉しいなって。


平林:どうですか?


平賀:でも増田さんが言うことは結構芯を食っているというか。言うことがあんまりブレないんですよね。イベントで「いや、ここまではやらない方がいいと思うんですよ」とか。ちょっと、僕らはスケベ心というか、宣伝的な要素の強さとかも出ちゃったりすることもあるんですけど。「でも結局、ここまではやらない方がいいんじゃないですかね」とかっていうようなことを言われて。「たしかにそうか」みたいな。それは毎回、2人で打ち合わせ終わった後に「たしかにね。ここはこうしなくてもいいかもね」っていう。そういうのが本当に……。


神戸:クリエイティブもずっとそうでしたね。やっぱりどうしても3人でずっとやっていると、わけがわからなくなってやっているから、近視眼的になってしまっているところで、増田さんのご意見とかお話を聞くと「ああ、そうだよな」みたいな気づきをいつもいただいているというか。


平賀:あと、結構アイデアとかをすごい言っていただいて。僕らも結構、そうなんですけど。僕、プロデューサーで監督で。あと宣伝っていう形でしていて。でも、あんまり「この立場でこれは言っちゃダメ」とかってあんまなくて。思ったり、気になったら結構バンバン言っちゃってるんですけども。そういうノリは増田さんにもあって。あとPUNPEEさんとかもアニメのアイデアとかガンガン言ってくれて。僕らも全然、そういうのは慣れてるんで。なんかその、よかったら別に誰が言ったからっていうんじゃなくて、やろうみたいな感じなので。


増田:俗に言う「PUNPEEと増田の越権行為」ですね(笑)。


一同:アハハハハハハハハッ!


平賀:でも、楽しかったよね。


神戸:そう。言われないよりも全然。ポンポンポンポン、いろんなアイデアをいっぱいいただいて。樺沢のTwitterアカウントとかも。


増田:樺沢のTwitterはPUNPEEが「本当にこれ、動かした方が面白いんじゃないですか」って。


平賀:「たしかに、今からやったらヤバいよね」とか。


神戸:こっちも逆に「ちょっと看板があるんですけど。なんかご相談できたり……」とかって言うと、即座にパンといただいて。


増田:それ、まさに看板とかで「物語の後半の9話、10話ぐらい以降ぐらいからなら、まだ入れられます」というので。NOZLE GRAPHICSのTSUNEさんがいろいろ作ってくれていた看板とかを木下さんにバーン!っていっぱい送らせていただいて。「どこか、使えるところがあったら入れてほしいんですけど」って言って。いろいろと放送を見ていたら入れてくださっていて。本当にありがとうございます。


木下:OLMさんからBGの素材をいただいて。僕の方でチャチャチャッと入れて。OLMさんにまた戻すみたいな。でも全然楽しかったですけども。


増田:ありがとうございます。本当にタッチの差じゃないけども。1話1話のMAの作業の合間とかにもなんか新しい、「こういう風に入れませんかね?」みたいなのを……まあ、できることとできないことはもちろんあるんやけども。なるべく……別に自分らね、PUNPEEさんもオムスもVaVaちゃんとか俺も含めて、言ったことが採用されなかったからなんとかって、一切ないやん。自分らね。でも、スルーでも何でもいいんやけど。「一応、思いついたから言っといただけです」っていうのを嫌なこう感じじゃなくて、ひとつの意見として聞こうとしてくれてるというのが本当にP.I.C.S.の皆さん、すごくて。そこを、さっきのインスピレーションじゃないですけど。やっぱりこの皆さんとしゃべってる時に思いつくことっていっぱいあるんですよね。それはアーティストの3人も一緒だと思うんですよ。METEORくんももちろん。


平林:なるほど、なるほど。


平賀:でも、そうやって出してもらっていたやつが結構効いていて。みんなが「面白い」って言ってくれているポイントとかって、やっぱり皆さんからいただいたところが結構多かったので。なんか、頑張ってやってよかったね、みたいな(笑)。


神戸:作るのに必死だったところも我々はあって。遊ぶ余裕がなかったというか。その時にすごくいいのを入れていただいて。


平林:そうですね。LIVEWIREとかも、そうですね。


増田:ああ、そうですね。LIVEWIREとかも。


平林:あれ、気づいている人、いましたね。


増田:いたのかな? なんか直前ぐらいに思いついて。「ちょっと3Dモデリングがあったらほしいです」って言ったら「小戸川のタクシーだけ、あります」みたいな感じで。速攻送ってもらって。で、「ついでにこれ、樺沢も見ている設定にしませんか?」みたいな。ツイートの内容も。


平林:止まらないっすね(笑)。



木下:で、一応、解禁前だったんで。「一応、聞いておこう」ってなって。でも「いいですか?」って言われても皆さんもね。「でも、誰も知らないキャラですからね。誰も気づきようがないですもんね。なんか変なやつがいるとはわかるけども。これがなんだかはもちろんわかからないんで、まあいいんじゃないですか」ってなって。


神戸:「そもそも前例がないんで判断ができない」っていう感じでした、皆さん(笑)。


平賀:解禁前にキャラが出る、みたいな。でもなんか、面白かったです。


神戸:「やったことがないですけども。たぶん大丈夫です」みたいな感じで。


平林:そんなに言っていて、この間、インスタライブで出させてもらって。「PUNPEEのメール転送役です」みたいに言っていて。「また言ってる!」って(笑)。


増田:いやいや、本当にそうよ?


平林:「また言ってる!」って思って。それ、逆に「めっちゃ俺、やってます」っていう風に俺には聞こえるんすよ(笑)。


増田:違うよ。本当にそうよ。


平林:いやいや、僕はわかってるんですよ。でも、そういう風に聞こえる人がいるんですよっていう。そんな「なんもやってない」って言ってると……。


増田:じゃあ、どうしたらいいのよ?


平林:「やってる」って言えばいいんですよ。「これとこれ、俺はやりました。だからインスタライブに出ています」って。


増田:飲みには忙しいけど、仕事は案外ちゃらんぽらんなもんですよ。メールも遅いですから。


神戸:いや、全然。どういうスケジュールでメールをいつもお戻しいただいているんだろう?っていうぐらい早く返ってきます。ありがたいです。


平林:たしかに。結構4時15分とかに来ません?(笑)。


増田:ひとしきり飲んだ後に(笑)。


一同:アハハハハハハハハッ!


平林:あれなんですよ。こちらが台本を作らなきゃいけないのに。なんとP.I.C.S.さんからいろいろ、質問とかトピックをいただきまして。


増田:ありがとうございます。もう本当、丁寧な。準備をしていただいて、ありがとうございます。


平林:さっきのお話の中に出たりしたこともあったんですけど。そうですね。「音響監督・吉田さん、ありがとう」って書いてありますけども。


増田:そう。この間、インスタライブに出させていただいた時にも言ったんですけども。音響、劇伴の監督さんというか、全体を統率する吉田さんという方がいらっしゃるんですけども。その方の、PUNPEEやVaVaちゃん、オムスが上げてくる曲の取捨選択がめっちゃはっきりしていて。でも、ネガティブな意味では全くなくて。あの曲を作ってる時っていうのは当時、まだ絵が動いてない状態なんです。でも、なんか絵が動いているのを想像しているかのような感じで。「ここはこういう感じよりは、曲としてめっちゃメロディはいいんだけど、もっとシンプルな感じで始まって。後半にグッとできたりしますか?」みたいな。具体的なオーダーがあって。それをVaVaちゃんとかオムスとかPUNPEEに得意の転送するんやけど。やっぱりね、理解しやすいんですよ。だから、戻しも早かったんすよ。


平林:なるほど。じゃあ、だんだんと阿吽の呼吸が生まれていくみたいな?


増田:そうそうそう。「たぶん吉田さんが求めてるのってこういうことなんやと思うねんな」っていうのをこちら側でディスカッションして。「たぶんもっとメリハリのあるメロディーとか、場面転換のこととかやと思うねんな」とか。そういうことをわからないなりに模索して。まあ、シナリオとVコン(ビデオコンテ)しかなかったんで。それを吉田さんは……本当にね、取捨選択がすごいっす。めっちゃディレクターさんとしてすごいなと思いました。


平林:それはP.I.C.S.の皆さんも感じられていた?


神戸:ポニーキャニオンエンタープライズ。音響関係をやってくださる会社の『オッドタクシー』の音を全部統括してくださっている吉田光平さんという方なんですけども。なんなら、木下もテレビアニメははじめてですし。平賀と『スペースバグ』って1個、やりましたけども。こうやってテレビアニメの音楽を作るっていうのは初めてだったんで。思うところはあってもたぶん……言語化するのがね。


木下:音楽の言葉にするという部分がすごい難しくて。


増田:たしかに。シナリオからテーマを考えていくってすごいことですよね?


平賀:で、「このシーンはどんな曲調のものを」とか。頭の中にイメージがあっても、それを伝えるのは難しいじゃないですか。だからたぶん経験があって。「こういう風に伝えると曲を作ってる人に伝わる」みたいなものには圧倒的に経験が必要なので。吉田さんとかがいなかったら全然、難しいよねっていう(笑)。


増田:たぶん職業的に劇伴を作られているアーティストの方々もいっぱいいると思うんで。普通はね、そういうところに発注をすると思うねんけど。言ったらね、自己表現のアーティストスタイルの人たちにそれをオーダーされてたんで。吉田さんもたぶん大変やったと思うんですよね。気遣いも含めて。


平林:そうですよね。しかもその曲調的にもヒップホップじゃないですか。めちゃくちゃ。そこが本当に僕がマッチししててすごい嬉しかったっていう感じなんですけど。だからそれも初めてだったんですよね。たぶんそんな、全編でブレイクビーツがかかって……みたいな。で、次。「小戸川が生まれた日を一緒に目撃」っていう。


木下:たぶん花江夏樹さんの初収録に立ち会ってもらっていたっていう。


増田:ああ、そうでした! 花江夏樹さんが声入れをする時に我々も。打ち合わせで3人で行かせていただいて。PUNPEEとVaVaちゃんとオムスと僕で行かせていただいて。まさにレコーディングブースに花江さんがいて。サブのところに木下さんと吉田さんがいて。後ろに平賀さん、神戸さんと僕らが座らせてもらって。まさに「どちらまで……」みたいなのを録っているところで。それこそ吉田さんと木下さんが「もうちょっとこういうテンションで……」みたいな。小戸川ってずっと本で読んではいたけども。「こういう声なんや」って。


平林:「小戸川が生まれた!」みたいな? へー! すごいですね。


木下:重々しい空気でしたね。ピリピリじゃないけども。


増田:皆さん、わからない部分で模索しているっていう。


木下:みんなで模索しましたね。


神戸:小戸川は難しかったですよね。一番最初に掴んでいただくまで。


木下:花江さんも花江さんで持ってきてくださったんで。それをお互いにすり合わせていくっていうので時間がかかったという。


増田:設定の年齢とね、実年齢も差がありますしね。すごい。質問というかトピックスの切り口が本当に丁寧というか。すごいです。


平林:本当ですね。じゃあ、どんどん行きますよ。「VaVa先生のヲタコール講座」。


増田:ああ! ミステリーキッスというグループの『超常恋現象』という曲を作って。それを声優さんに……アニメの方で流れる時用に。CDにはそのヲタコールは入っていないんですけども。アニメのサイン会のシーンのところで入っているヲタコールをVaVaさんがお手本を示して。「タイガー! ファイヤー! サイバー!」みたいに入れて(笑)。


平林:手慣れたもので(笑)。


増田:そう(笑)。



神戸:またその時、やってくださった面々が若い方ばっかりで。その時に円になって、中心にVaVaさんがいらっしゃって。「どうも! VaVaと申します!」っていうところから始まって(笑)。


平林:えっ、それ、動画とか撮ってないんですか?


増田:なんか動画とか撮っていいのかわからなくて。


神戸:撮っておけばよかったですね(笑)。


増田:声優さんもいらっしゃるから。自分ら、そのアニメの現場は……。


平林:でも、すごい。想像しただけでも全然面白いですけども。


増田:VaVaさん、もうすごい汗をかきながら。


神戸:全身で教えていただきましたけども。


平林:空気感は伝わってきますね。すごい。


増田:たしかにそうやった。


神戸:「はいっ!」って。もうすごい声優の皆さんもいい返事で。「こうしてください」「はいっ!」っていうのがすごいよかったです(笑)。


平林:そんなカリスマだったんですか(笑)。


増田:あのミステリーキッスの曲を作ったのはすごいと思いました。本当に。


平林:ねえ。普段、やっていることじゃないと思うんで。


平賀:でも「自宅で『好き』とか言っていて。何を言っているんだ……?」って(笑)。


増田:「キッス、キッス♪」って(笑)。


平林:そうか。仮歌で(笑)。



増田:VaVaちゃんバージョンがちゃんとあるんで。歌詞もメロディーも全部VaVaちゃん。いや、すごい才能だと思います。


平林:なるほど。それは世の中には出ないんですか?(笑)。


増田:そうですね。VaVaさんが……VaVaさんの範疇というか。かもしれないですね。


平林:なるほど、なるほど。じゃあ、音楽繋がりで。「オープニングテーマはどうやって?」というところですけども。


増田:これは、あれですね。劇伴をやっている流れでPUNPEEさんとスカートさんでできたら……ということで。なんか、「劇伴はSUMMITの3人にやらせてもらっているんで、オープニングの方はもし、誰かやりたい方とかいたら、アイデアがありますか?」みたいな感じで話をくださって。で、PUNPEEとかみんなでしゃべっていて。「スカートさんとか、近そうだけども案外、やったこともないし。ヒップホップの文脈とはまた違うメロディーが生まれるかもね」みたいなことをPUNPEEさんが言っていて。で、ダメ元で……事務所がカクバリズムっていう、角張さんのところっていうのもあって。「もしかしたら可能性あるかもね?」みたいな感じで相談して生まれたという感じですね。相談したら「やりましょう」みたいな感じで言ってくださったので。


平林:カクバリズムさんとは結構ずっと仲良くさせてもらっていて。


増田:そうね。BIMもceroの高城さんと。



平林:そうですね。そのタイミングだったんですよね。まさにBIMにフィーチャリングでceroの高城晶平さんをやらせてもらった時と同じタイミングで動いていたので。だから僕はBIMを担当していて、高城さんにお願いをしていて。で、またスカートともやり取りをしていて、みたいな。


増田:だから角張さんは大忙しやったんですね。


平林:そうですね。僕は藤田さんだったんですけども。


神戸:平賀と角張さんも割と長いお付き合いなんですよ。


平賀:そう。長くて。


増田:ああ、そうなんですね。なるほど。P.I.C.S.さんでも?


平賀:そう。昔、それこそSAKEROCKとかのミュージックビデオとか。あとはユアソンとか。だから結構、角張さんとは10年ぐらい。それでそういう話があったんで。これは実現したら面白いなっていう感じで。そしたら角張さんも「ぜひぜひ」っていう感じだったんで。


神戸:「やりましょう!」っていう感じで(笑)。


増田:「やりましょう!」みたいな。「15周年っす!」みたいな(笑)。今はもう15周年じゃないと思いますけども。カクバリズムの15周年のポスターのイラストがすごい好きで。「15周年っす!」ていうあのイラストがめっちゃ好きで。いや、本当にいろんなものが上手い具合に無理なくギアが重なった感じ、ありますね。METEORくんもそうですし。


平林:ああ、METEORくん。「此元さんとMETEORさんのファーストコンタクト」っていう。


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番組情報


SUMMITimes」

放送日:毎月第2月曜日 21:00 - 22:00 O.A.

番組URL : https://block.fm/radios/9


ヒップホップレーベルSUMMITがお送りするラジオ番組。その時々でテーマを変えて、いろんな音楽を紹介する気ままな番組です。司会者のトーク・スキルには問題アリですが、構えず楽しんで聞いてもらえたらうれしいです。



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written by みやーんZZ





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