Peter Hook(ピーター・フック)脱退の危機を乗り越えてなお輝きを放ち続けるNew Orderの軌跡

1980年代から一線で活躍したNew Orderの軌跡
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2018.06.06 05:49


1980年代から一線で活躍したNew Orderの軌跡


New Orderは1980年代初頭から活動を開始したベテラン・バンドで、今も世界の音楽シーンに影響を与え続けている。オリジナル・メンバーであったPeter Hookの脱退など何度か危機を迎えながら、その都度復活を遂げてきた。




ライヴ盤で健在ぶりを示す


2017年に発売されたNew Orderのライヴ・アルバム『NOMC15』は、彼らのファンにとっては大きなプレゼントだった。

2015年11月に行われた英ブリクストン・アカデミーでの公演を納めたこの2枚組アルバムは、初期の代表作である「ブルー・マンデー」から最新曲までを網羅したNew Orderの歴史を凝縮した構成となっていた。特に日本のファンにとっては、前年の2016年に行われた実に29年ぶりという彼らの単独来日公演の興奮も冷めやらぬ中のリリースとあって、熱狂的な歓迎をもって受け入れられた。




また、2017年にはもう1つ、New Orderに関する大きな動きがあった。それは、金銭やバンド名の使用などをめぐって長年にわたって係争中だった元メンバーであるPeter Hookとの間に和解が成立したことだ。具体的な内容については明かされていないが、New Order側はこれによって現在のメンバーが支障なく音楽活動を続けられるようになったと和解を歓迎するコメントを出している。Peter Hook側も、今後は彼がリーダーを務めるバンドPeter Hook and The Lightの活動に専念するものと見られている。




New Orderは英国クラブ・シーンの開拓者


New Orderは、英国マンチェスターで結成されたバンドである。彼らはもともとポストパンクを代表するバンドであったJoy Divisionのメンバーだったが、1980年にヴォーカリストであったIan Curtisが自ら命を絶ち、バンドは解散を余儀なくされる。しかし残されたメンバーたちで協議した結果、音楽活動を続けることに合意しNew Orderを立ち上げることになった。


そんなNew Orderの名を一躍世界に知らしめることとなったのが、1983年に発売されたシングルシングル「ブルーマンデー」だ。デビュー当時の彼らのサウンドはJoy Division時代の延長線上にあるようなギター中心のロック色の濃いものであったが、この曲ではデジタルビートに乗せたシンセサイザーの音色を全面に押し出し、無機質ながらそれでいてダンサブルという、それまでにないオリジナリティにあふれた音楽世界が展開されていた。




「ブルーマンデー」はそれまでのロックをテクノ寄り、ダンス・ミュージック寄りへと方向づけるのに大きな役割を果たす楽曲となった。現在では、英国のクラブ・シーンを切り開いたパイオニア的存在として確固たる評価を受けている。


Peter Hook脱退による解散の危機と復活


「ブルーマンデー」以降も快調に活動を続けていたNew Orderだったが、1990年代の半ばあたりからメンバー間でバンドの方向性をめぐっての対立が目立つようになり、何度か活動休止期を迎える。そして2007年にはベーシストのPeter Hookがバンドは解散したと発言する。しかし他のメンバーはこれを否定し、Peter Hookの脱退とバンドとしての活動継続を発表した。

最終的にNew Orderがバンドとして復活したのは、2011年のことだった。この年彼らはPeter Hookに代わる新ベーシストを加えて再結成ライヴを行い、2012年に入ってもライヴ活動は続いた。そして2013年発表のコンピレーション・アルバム『Lost Sirens』を経て2015年には久しぶりのオリジナル・スタジオ・アルバムである『Music Complete』をリリースし、The Official Charts Companyが発表する英国アルバム・チャートでは2位、インデペンデント・アルバムチャートでは1位に輝いて健在ぶりを見せつけることとなった。




Photo:https://www.facebook.com/pg/NewOrderOfficial/photos


Written by 編集部



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