MARILYN MANSON(マリリン・マンソン)の崇高なるロック魂

ロックの教祖・MARILYN MANSON(マリリン・マンソン)は今もアンチクライスト・スーパースターか!?
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2018.06.03 08:12


ロックの教祖・MARILYN MANSON(マリリン・マンソン)は今もアンチクライスト・スーパースターか!? 


MARILYN MANSONのはカリスマだ。それも中途半端なカリスマではない。彼はあらゆるものを破壊するロックの教祖であり孤高のスーパースターなのである。彼の行動はいつでもスキャンダラスで挑発的だ。しかしいつも聴き手の心に突き刺さる音をわれわれに授けるMARILYN MANSONは魅力的である。




MARILYN MANSON「アンチクライスト・スーパースター」とは


MARILYN MANSONのことを語る際に「アンチクライスト」であることは欠かせない。彼を育てた両親は熱心なキリスト教信者だった。父はカトリック教祖、母は教会員であったことからいかに彼が厳しい宗教観のもとで育てられたかがわかるだろう。彼がいつも耳にするのは最後の審判の裁きの話でありキリストによる救いの話だった。しかしその厳しい教育は彼の心を締め上げ不自由にするものでしかなかった。彼は当然のように不良となった。タトゥーを入れ麻薬や煙草を楽しんだ。しかし、彼の心に最も影響を与えたのは間違いなくロックであったのだ。


彼の心にはビートルズからキッスまでさまざまなロックが影響を及ぼしたが、最も彼に影響を与えたのはデヴィッド・ボウイである。ボウイのメイク、歌、美しさ。彼は全てに魅了された。その影響は彼の中性的な姿やアルバムジャケットのセンスからもうかがえる。




MARILYN MANSONはこうした環境のもとバンドを結成し音楽活動を開始、さまざまな過程を経てついに大ヒット作「アンチクライスト・スーパースター」を生み出す。時は1996年。彼はステージ上で聖書を燃やすなどの過激なパフォーマンスを行い一躍ロックのヒーローとなった。しかし同時にキリスト団体からは大クレームを受ける。「人々が信じる神は大嫌いだ」。MARILYN MANSONは神そのものを否定したのではなかった。ただ、愚かに神の救いを待ちすがりつく人々に対して怒りを感じていたのである。そしてその人々に救済を約束する「いんちきな」神も彼は憎んだのだ。


このようにMARILYN MANSONのロックにはいつでも哲学や思想が込められていたのである。




MARILYN MANSONの音楽と精神


MARILYN MANSONの奇抜なメイク、過激なパフォーマンスは怒りからくるものだ。切り裂くような声、ナイフのように突き刺さるギター音、鉄の音を響かせているようなドラム。彼の音楽は非常に刺激的だがどこかポップで親しみやすい部分すら感じられる。映画「マトリックス」やアメリカのプロレス最大手団体WWEの番組音楽としても使用されていることからそれがわかるだろう。




しかも魅力はそのロック音だけではない。彼はプロモーションビデオでいつもド派手で過激なメイクを行い見ている者を挑発する。「The Reflecting God」では初期の頃の衝動を、「Antichrist Superstar」では高らかにステージの上から勝利を叫ぶ彼の姿を見ることができる。どれも彼の叫びで張り裂けそうな音楽ばかりだ。あまりのパフォーマンスの過激さからアメリカでは親が子に「MARILYN MANSONのコンサートには絶対に行ってはいけない」と言い聞かせることもあった。


MARILYN MANSONの精神のタフさと崇高さがわかるエピソードがある。それは「コロンバイン銃乱射事件」のエピソードだ。1999年、高校生2名が学校内にたてこもり銃を乱射、生徒12名と教師1名が死亡した。その犯人の高校生がMARILYN MANSONの音楽のファンであるとキリスト教愛好団体が言い出したのである。のちに犯人2人はファンではないと判明したがアメリカ保守系メディアによってMARILYN MANSONの影響によってコロンバインの事件が起きたというイメージが創り上げられた。


だが彼は動じることはなかった。ただ冷静にインタビューにおいて「自分が糾弾される理由はわかる。そのほうが都合がよいからだ」と告げた。そして犯人に言いたいことについては「何もない。ただ言いたいことを聞く。誰も彼らの声を聞いてやらなかった」と述べた。


あらゆる方面で活躍するMARILYN MANSON


MARILYN MANSONは自伝を書いており自身の半生を明け透けに語っている。1998年に出版された「地獄からの生還」はロック関連の書籍の中でもベストセラーとして知られている。ロックカルチャーについて知りたい者にとっては必読である。近年は目立った音楽活動は行っていないが、2004年には水彩画を始めたという発言もしており彼の芸術性はこれからも発展を続けていくのだろう。展示会も海外の都市で開催されておりいまだに人気は衰えていない。




Photo:https://www.facebook.com/pg/MarilynManson/photos


Written by 編集部



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