Rolandが80年代に発表し、それ以降現代に至るまで、様々なジャンルの音楽で使用されてきたリズムマシンの名機「TR-808」。近年でも最新のヒップヒップやテクノ、ハウスのクリエイターにとっては欠かせない機材で、オリジナルの実機だけでなく、クローン実機やプラグイン、サンプル素材などの形で使用されている。そんな「TR-808」をモチーフにした児童書「エイト・オー・エイト - 声と手拍子で遊ぶリズム絵本 -」の発売が決定した。
電気グルーヴの石野卓球が帯分を寄稿した同書は、Rolandの協力のもと制作。著者は「うる星やつら」、「さすがの猿飛」、「ストップ!! ひばりくん!」の主題歌の作編曲で知られる小林“ミミ”泉美。また、「Transmat」、「Underground Resistance」、「Planet E」といったレーベルや周辺のアーティストなど数々のデトロイトテクノの名盤のアートワークを手がけたビジュアルアーティスト・Abdul Qadim Haqqがイラストを描き下ろしていることにも注目だ。
リズムの素朴な楽しさと奥深さを伝えることを目的とした同書では、右脳的な知覚、左脳的な概念理解、そして声や手拍子を用いた身体表現をシンクロさせる遊びを通してリズム感を養えるだけでなく、リズムの基本構造を学ぶことができる"リズム脳育”的な児童書になっている。
TR-808をモデルにした児童書『エイト・オー・エイト - 声と手拍子で遊ぶリズムの絵本 -』を1月26日に発売します。著者はうる星やつら「ラムのラブソング」作曲者の小林泉美。イラストは、数々のデトロイトテクノの名盤ジャケで知られる A. Qadim Haqq。帯文は、電気グルーヴの石野卓球さんです。 pic.twitter.com/pOzO7DIvLG
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また同書には付録として、16本のバーを上下に動かしてオリジナルのリズムパターンを組むことができる史上初の“紙製TR-808”も封入される。制作、販売するmonogonは、Twitterで「ヴィジュアル、内容、ふろくともに、誇張なく前代未聞の児童書となっていますので、ぜひ!」とコメント。発売日は1月26日で価格は税込4180円。対象年齢は小学1年生からとのことだが、子供だけでなく大人も楽しめそうな1冊だ。
Rolandさんのご協力のもと、試行錯誤の末に実現したこだわりの紙製ふろく、その名も「TR-808」では、16本のバーを動かしリズムパターンを組んで遊べます。
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ヴィジュアル、内容、ふろくともに、誇張なく前代未聞の児童書となっていますので、ぜひ!https://t.co/0VmSQr2l7s pic.twitter.com/F8ruBSYJ4i
なお、TR-808関連書籍では昨年12月に『TR-808<ヤオヤ>を作った神々──菊本忠男との対話──電子音楽 in JAPAN外伝』(田中雄二著)も発売されたばかり。こちらは"『電子音楽 in JAPAN』の20年ぶりの続編的歴史書"であり、"前著の後の歴史である80年代末~今世紀までの、サンプリング、デジタル・シンセサイザー、ソフトウエア・シンセの歴史を集大成した"内容になっている。気になった人はあわせてチェックしてほしい。
【リリース情報】
『エイト・オー・エイト 声と手拍子で遊ぶリズムの絵本』
著者:小林泉美 (著),A.Qadim Haqq (イラスト)
定価:税込4180円(本体3800円+税)
判型:A4判
頁数:28ページ
仕様:リング製本
付録:紙製仕掛け付録「TR-808」付き
対象年齢:小学1年生~
written by Jun Fukunaga
source:
https://honto.jp/netstore/pd-book_30741937.html
photo: monogon Twitter