block.fmが選ぶ2020年の注目アーティストをピックアップ【国内編】

ブレイクしたらしたで何か寂しいんだけれど、2020年にブレイクしてほしい日本を拠点とするアーティストをピックアップ。
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2020.01.01 09:00

written by TOMIO


2010年代の終わりに、2020年個人的にブレイクしてほしいアーティストを国内外からセレクトしてみました。普段、仕事場で民放のラジオばっかり聴いているので、なかなか新しいアーティストをディグできなかったのが正直なところ。だんだんおじさんになってきてて泣けます。なので知識豊富なディガー、僕の実弟を頼っていろいろと紹介してもらいました。この弟については以前も記事に書いたことがあるんですが、Twitterで「弟が記事書いた方がいいんじゃない? 」なんて言われたこともあります。知識としてはまさに僕もそう思うんですが、得意不得意、役割分担、家庭の事情があったりします笑 加えて、国内編に関しては実際にライヴやイベントで見たことのあるアーティスト、記事などで関わらせていただいたアーティストさんをピックアップしています。来年もいろいろなアーティストのライヴを取材したりインタビューできたらいいなあ。


国内外の注目アーティストをセレクト。2020年にブレイクしてほしい国内アーティストをピックアップ


2020年にもなって“ブレイク”って死語? そこは大目に見ていただいて、2019年に聴いた国内外のアーティストの中から、10組をピックアップ。国内編5組を紹介。


夜猫族からの刺客:XakiMichele


東京のアンダーグラウンドコレクティヴ夜猫族。個性的な“濃い”面々が集まっているが、中でもXakiMicheleの存在感には食らってしまった。ベースラインとシンクロするような低音ボイスと、鋭い目つきのその佇まいからはパンクな匂いを感じさせる。ニート東京での受け答えを見る限りはインテリジェンスも感じさせる。2019年は、acuteparanoia、PULP_K、FUJI TRILL & KNUXによるOVER KILLプロデュースでそれぞれシングルを発表。LEXのアルバムでは「Guess What」でフィーチャーされMVにも登場している。2020年、ソロか夜猫族名義でのアルバムを期待したい。音楽のみならず、ファッションの分野でも活躍できそうなポテンシャルを秘めているように思う。


 

▶XakiMichele:https://www.tunecore.co.jp/artist/XakiMichele  


姫路から新たなる逸材現る:anddy toy store(DONA JEEZY)


Shurkn Pap所属のMaisonDeやMerry Deloといった、ローカル発で全国区の知名度を誇るアーティストを輩出する兵庫県。特に姫路は先に売れたアーティストたちに触発され、逸材がどんどん出てくるいいサイクルが地域に生まれているように思う。個人的に面白いと思うのはDONA JEEZY。anddy toy store、OSERRO、右京による三人組HIPHOPユニットだ。三人組といえば昨年はシリアスなストーリーテリング、個性の立ったキャラクター、オーセンティックでありながらオリジナリティのあるサウンドで舐達麻がヒットしたけれど、DONA JEEZYの3人もそれぞれ個性的で楽曲も良い。中でも力の入っていない自然体のラップと言葉選びが特徴のanddy toy storeはソロでもその魅力が光っている。KOHHが好きな人はハマるであろうミステリアスなカリスマを持ち、DONA JEEZY名義の楽曲と共通してどこかレトロな雰囲気を醸す、奇っ怪で土着的なサウンドが取り入れられたトラックが魅力的。




▶anddy toy store:https://www.tunecore.co.jp/artist/anddy-toy-store


Chilly Source印のエモメロディ職人:15MUS


洗練された世界感と確立されたコンセプトのもと、幅広くクリエイティヴを発信するChilly Sourceレーベル。若者世代を中心に人気のこのレーベルにおいて一際異彩を放つのがこの15MUS(フィフティーンマスと読む)である。とにかく一度聴くと病みつきになる声とメロディがウリ。特に、9月にリリースされた「曖昧」ではそのメロディセンスと歌唱が光る。バンドのベースとしての活動を経ており、ヒップホップの枠組みに囚われない幅広い音楽性にラップを落とし込む。エモな要素を持っているのも特徴だ。自身でトラックメイキングを行うマルチプレイヤーであり、その存在感は唯一無二。揺らぎのあるハスキーがかった太めの声質が耳ざわり良く、歌い回しにほのかにDiggy-MO'っぽさが香る。世代の人にとってはどこか懐かしくて、今のリアルタイムなリスナーには新鮮に刺さるのではないだろうか。


 

▶15MUS:https://www.tunecore.co.jp/artist/15mus  

海を越える異端の女王:Thirteen13


華々しいファッション業界からラッパーに転身した歌代ニーナのラッパー名義。UKのカルチャーメディアLOVE MAGAZINEに単独インタビューされるなど、海外での評価が高まっているアーティストだ。SNS、インフルエンサー、ポップスター、といった若者世代の共通言語を逆手にとって、映像とリリックで風刺する姿勢が痛快。ASMRを取り入れるなど実験的な手法を取り入れたり、既存のラッパー像には当てはまらない型破りな部分が注目されがちだが、ただ無茶苦茶やっているというわけではない。Thirteen13という商品の見せ方から、ファッション業界でのキャリアで培ってきた彼女の持つ知性を感じることができる。“口“をテーマに12月にリリースされたEP『MOUTH』収録の「OMERTÀ」でも、その口から切れ味鋭い言葉を吐いている。12月にはロンドンで現地の若手ラッパーとツーマンライヴを行うなど、ロンドンでの活動を精力的に行っており逆輸入的に日本でも人気がでそうな予感。


 

▶関連記事:THE LOVE MAGAZINEのインタビューに登場。歌代ニーナのプロジェクトThirteen13に海外ファッションメディアが迫る


▶Thirteen13:https://www.tunecore.co.jp/artist/Thirteen13  



謎に包まれたアーティスト:須田修矢


ソースは僕の弟から。「この人の曲ヤバイ」って曲を聴かせてもらってびっくりしたんだけれど誰か分かる人いますか? いくら調べても名前と音源以外、情報が出てこない。年齢も分からない。なのに楽曲はめちゃくちゃ完成度が高い。もしかしてすでに有名なアーティストの覆面プロジェクトか? と思わせるほどに素晴らしい。つい先日リリースされたEP「YOU」は2019年の個人的なベストかもしれない。リバーヴがかったボーカルと、静かなトラックで描かれる陰鬱な世界観のなかに、音楽が一筋の希望を見出させてくれるような作品である。マジで誰なのかなんてことはもはや重要じゃないかもしれない。SNSやネットですぐ顔や情報が見られる時代。そんななかで、音楽だけであえてアプローチしているこのアーティストは、一周して先進的。あっぱれです。いきなりバーンってデビューしたりして。



▶須田修矢:https://www.tunecore.co.jp/artist/Shuya-Suda



Photo:amazon,15mus.com





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