世界映画史に残る不朽の名作! 『2001年宇宙の旅』の概要とあらすじ紹介

独特な作風が称賛される『2001年宇宙の旅』とは
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2019.01.05 03:30

独特な作風が称賛される『2001年宇宙の旅』とは


『2001年宇宙の旅』は主に視覚表現で観客の意識に訴えるため、台詞や説明を極力省くという斬新な作風で知られ、抽象的な内容や難解な結末を批判されることもあったが、映像のクオリティーや哲学的なテーマを称賛され、世界映画史に残る不朽の名作のひとつとしても認識されている。


『2001年宇宙の旅』の概要


『2001年宇宙の旅』は、1968年4月にアメリカで公開された映画および同年6月に出版された小説である。始まりは、映画監督であるスタンリー・キューブリックが、異星人とのファーストコンタクトを描く映画を製作することを思い立ち、SF作家であり科学解説者でもあるアーサー・C・クラークに共同脚本と科学考証を依頼したことだ。その後、互いにアイデアを出し合い、まずアーサー・C・クラークが小説としてまとめ上げた。それをもとにスタンリー・キューブリックが脚本を執筆、監督などを担当しイギリスの「MGM-British Studios」で撮影された。メインキャストとして、キア・デュリアやゲイリー・ロックウッド、ウィリアム・シルベスターなどが出演している。


日本では、1968年4月に初公開され、1969年と1978年にも再上映、ロードショー上映され、2001年(作品の設定年)にはノーカット版である「新世紀特別版」が上映されている。




制作時の取り組み


『2001年宇宙の旅』で脚本や監督を務めたスタンリー・キューブリックは、もともとカメラマン出身であり、SFX(特殊撮影、特撮)撮影スタッフとともに、フロントプロジェクション(カメラと一体化した映写機から背景を投影し、スクリーン前の役者とともに撮影する方法で、役者自身の影が撮影されない特徴がある)やスリットスキャン(スリット状に切れ目の入った黒い紙越しに、紙を上下(あるいは左右)に動かしながら被写体を撮影することで、被写体に特殊な効果(歪みなど)を発生させる撮影法)といった、新たな撮影法を考案、本作で使用している。またクレジット上では関係者の一部しか表示されていないものの、視覚効果デザインについての科学考証には多数の科学者や研究者が参加していて、そのほか、デザイナーや撮影や現像、合成、アニメーションに関する様々なスペシャリストが参加している。


撮影技術、視覚効果以外でも、NASAが実際に開発して本作のために提供した宇宙食が撮影に用いられていたり、コンピュータの設定や画面にはIBMが協力をしたりするなど、こだわりが見受けられる。また断られたものの、当初、美術担当として手塚治虫に協力を仰いでいる。




『2001年宇宙の旅』のあらすじ


『2001年宇宙の旅』のあらすじは主に、導入部分である「人類の夜明け」、中間部分である「木星使節」、物語の結末である「木星 そして無限の宇宙の彼方へ」の3つの節に分けられる。プロローグとして、猿人が突如出現したモノリスに触れ、進化を遂げていく様が、人類史を俯瞰するモンタージュとして描かれている。


『2001年宇宙の旅』の時代設定は、人類が月に住むようになった時代だ。アメリカの宇宙評議会に所属する1人の博士が、月で発掘された謎の物体、通称「モノリス」を調査するため、月面基地に向かう。調査中、400万年の時を経て、久しぶりに太陽光を浴びたモノリスは、木星に向けて強力な信号を発したのである。以上が「人類の夜明け」部分のあらすじである。


それから18か月後、木星探査へ向かう宇宙船へは、5人の人間と史上最高の人工知能(件のモノリスについて知っているのはこの人工知能のみ)が乗組員として搭乗していた。ある時、人工知能は船長に、探査計画に自身が疑問を抱いていることを打ち明け、その後実際には問題のない船体ユニットの故障を報告した。人工知能の異常を疑った船長ともう1人の乗組員は、人工知能の思考部を停止させるべく話し合うことになるが、それを察知した人工知能によって船長以外の乗組員は全員殺されてしまう。唯一生き残った船長は、人工知能の思考部を停止させることに成功するとともに、探査の真の目的であるモノリスについて知ることになる。以上が「木星使節」部分のあらすじである。


その後、単独で調査を続行した船長は、木星の衛星軌道上で巨大なモノリスと遭遇し、人類を超越した存在であるスターチャイルドへ進化を遂げるのであった。「木星 そして無限の宇宙の彼方へ」部分のあらすじである。


その抽象的な内容や難解な結末ゆえに批判されたこともあるが、「人類の進化と地球外生命の関係」という哲学的なテーマが賞賛され、日本の文部科学省によって「特選」に指定された唯一のSF映画としても知られている『2001年宇宙の旅』のあらすじである。なお、小説版ではアーサー・C・クラークの独自解釈などが多数取り入れられていて、あらすじや作風も映画版のそれとは異なっている。


written by 編集部


photo: facebook


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