今作は他人の思惑やトレンドに囚われずに活動し続けた、彼の記念碑的アルバムと言えるだろう。

<p><strong>Written by Atsushi Fukushima<autobr />Photo：<a href="https://www.facebook.com/calvinharris/photos/a.451339796168.231220.19366141168/10154620774751169/?type=1&theater" target="_blank">Calvin Harris Facebook</a></strong><autobr /><autobr />2007年、当時主流だった音楽系SNS "MySpace”にアップロードした楽曲がきっかけでメジャーデビューを果たし、そこからさまざまなヒットチューンを生み出した事で瞬く間にスターへの舞台へ昇りつめたカルヴィン・ハリス（Calvin Harris）。<autobr /><autobr />メジャーデビューから10周年となる今年、彼が発表したアルバム『Funk Wav Bounces Vol. 1』は、その名の通り「Funk」要素を強く感じさせ、これまで以上にファンを驚かせる仕上がりとなっていた。この記事では華々しいキャリアを振り返りつつ、一大チャレンジに臨んだ「Funk Wav Bounces Vol. 1」の制作背景に迫る。<autobr /><autobr /><center><div class="iframe-wrap"><iframe loading="lazy" width="640" height="360" src="https://www.youtube.com/embed/8Ee4QjCEHHc" frameborder="0" allowfullscreen></iframe></center><autobr /><autobr />まず、2月に本作のリードシングル「Slide ft. フランク・オーシャン & ミゴス」が発表された時点で、彼の活動の転機を感じずにいられなかった人は多いのではないだろうか。<autobr /><autobr />いわゆるBPM128周辺の4つ打ちが基本だったEDMシーンのアーティストも、Future BassやMajor Lazer - Lean Onを彷彿とさせるテンポ感の楽曲にチャレンジしていることも目立ってきた中、彼はシンセ主体の音楽から離れこのアルバムをリリースしてみせたのだ。<autobr /><autobr /><center><iframe loading="lazy" width="640" height="360" src="https://www.youtube.com/embed/fWdO7iKvvd4" frameborder="0" allowfullscreen></iframe></div></center><autobr /><autobr />また、同曲に限らず、このアルバムにはファレル・ウィリアムズ、スヌープ・ドッグ、アリアナ・グランデ、ケイティー・ペリーを始めとする著名アーティストから、フューチャー、ケラーニ、カリッド、DRAMなど、今のシーンを最前線で牽引するシンガー、ラッパーを多数フィーチャーしていることも注目を集めている。<autobr /><autobr />筆者はこのアルバムのリリース形体に対し、2009年のデヴィッド・ゲッタのアルバム「<a href="http://wmg.jp/artist/davidguetta/WPCR000050268.html" target="_blank">One Love</a>」を彷彿とさせられた。エイコン、ブラック・アイド・ピーズ、ニーヨ、ケリー・ローランド、ウィル・アイ・アム等の超豪華アーティストをフィーチャーしたこのアルバムは、後のEDMシーンに間違いなく大きな影響を与えており、個人的にはこの『Funk Wav Bounces Vol. 1』にも同じ様にこの先のシーンを動かすのではないかと推測している。<autobr /><autobr />また、この抜け目の無い超豪華かつ最旬のラインナップは、2013年から4年連続で世界で最も稼いだDJの彼だから成せることではないだろうか。<autobr /><autobr /><center><img src="/files/2017/07/f595ccee7d04dd.jpg" alt="Icreateddisco_amiga.jpg" /></center><autobr />Photo：<a href="http://www.hmv.co.jp/artist_Calvin-Harris_000000000358206/item_I-Created-Disco_2558998" target="_blank">hmv</a>, <a href="https://arstechnica.com/gadgets/2015/07/the-amiga-turns-30-nobody-had-ever-designed-a-personal-computer-this-way/" target="_blank"> arstechnica</a><autobr /><autobr />とはいえ、デビュー当時のカルヴィン・ハリスはベッドルームにある1985年製造のPC、Amigaで楽曲制作を行なっていた様で、2007年のファーストアルバム「I Created Disco」は、このPCで楽曲制作を行ったと明かしている。時代に逆らうローファイでチープなサウンドながらも、どこか懐かしい質感をもつ彼の楽曲は、この10年である意味原点回帰した側面もあるのではないだろうか。<autobr /><autobr />また筆者は、そんな環境から這い上がった彼が、自分のご褒美として今作の豪華な布陣でのリリースを行ったのでは?と勝手な憶測も立ててしまった。<autobr /><autobr />これまでもリアーナとの共作「We Found Love」や「Summer」は、驚異的なヒットを記録し、ダンスミュージックシーンとPopsシーンの架け橋となっていたが、今作は他人の思惑やトレンドに囚われずに活動し続けた、彼の記念碑的アルバムと言えるだろう。Funk Wav Bounces “Vol. 1”とされる今作には、間違いなく続きがあると予想できるので、近いうちにまた彼は世界を驚かせてくれるのではないだろうか。<autobr /><autobr /><strong>▷関連記事</strong><autobr /><autobr />カルヴィン・ハリスの待望の新作アルバム『Funk Wav Bounces Vol.1』を今すぐ聴こう！<autobr /><a href="http://block.fm/news/calvinharris_Funk_Wav_Bounces_Vol1" target="_blank">http://block.fm/news/calvinharris_Funk_Wav_Bounces_Vol1</a></p>


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アーティストとしての驚異的進化、カルヴィン・ハリス「Funk Wav Bounce Vol.1」はなぜFunk?

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