リリース曲が常に意外性に溢れるラッパーVince Staples

前情報なしでアルバムリリース!?常にサプライズでファンを楽しませるラッパーを解き明かす
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2018.05.16 06:45


vince staplesは注目の若手アーティスト


現在若手アーティストの中で非常に注目を集めているのがVince Staplesだ。若い人を中心に人気が広まっているが、その理由は自分らしさを追及している姿にある。音楽界の常識や流行にとらわれずに世間に迎合しないスタイルが若者たちに受けているのだ。リリース曲からそれを見ていこう。




2017年6月に「Big Fish Theory」をリリース


Vince Staplesは現在大きく注目されている若手ラッパーだ。カリフォルニア州ロングビーチ出身の24歳で2017年2月に初のシングル『BagBak』をリリースして、同年6月にセカンドシングル『Big Fish』とサードシングル『Rain Come Down』を立て続けにリリースした。連続シングルリリースにも驚くが、その直後にフルアルバムの『Big Fish Theory』が前情報なしに世に出たのだ。


この「Big Fish Theory」のリリースは日本でも大きな人気を呼んだ。このアルバムから、周囲の評価を気にせずに自分たちの音楽で勝負をするという彼の音楽に対する真摯な姿勢が分かる。収録されている「Crabs in a Bucket」はダークな曲調をベースにしており、Kilo Kishの声もとても雰囲気に合っている。「Crabs in a Bucket」の意味は「バケツの中の蟹たち」だが、「バケツに蟹をたくさん入れると、逃げ出そうとしている蟹が他の蟹の足を引っ張って結局逃げられない運命にある」という意味を暗示していて、歌詞ともバッチリ。「Big Fish」はカニエ・ウェストの「Fade」を連想される人もいるかもしれないが、80sハウスとウエストコーストがうまく組み合わさった曲調だ。サビでのJuicy Jのラップも見所の1つだ。「Love Can Be…」ではKilo Kish、Damon Albarn、Ray Jの3人のボーカルがうまく融合している。ラップがなくても十分に聴くことができるトラックになっている。




このアルバムはいわゆる前衛的なサウンドを使用していて、流行のサウンドを取り入れていないことから、Vince Staplesらしさが遺憾なく発揮されている。




2018年3月にクラウドファンディングと新曲リリース


Vince Staplesは2018年3月に200万ドルを目標にアーリーリタイアをすると宣言し、そのためのクラウドファンディングをGoFundMeに開設して、ファンを大きく驚かした。


Vince Staplesのアンチに自分たちを引退に追い込むならクラウドファンディングに投資してくれと非常に挑発的な姿勢だったことも印象的だが、より大きな衝撃を与えたのが、事態が沈静化する前に突然Vince Staplesの新曲ジャケットがDef Jam Recordimgsから公開されたことだ。実はこのクラウドファンディングの発表はvince staplesの新曲のプロモーションだったのだ。他のアーティストと違ったプロモーションをすることで差別化を図ったのだろうが、その後にGoFundMeでのクラウドファンディングが削除されたことでファンから大きな批判も浴びた。


しかしながら、これはVince Staplesは削除を依頼したわけはなく、クラウドファンディングに対しても真剣で一時的なものではないと否定しており、その継続をツイッターで宣言した。そしてGoFundMeから返事が届き、自身のツイッターで「僕の将来とキャンペーンを守ってくれたKelseyにみんな感謝してくれ。Intenarional Woman’s Dayの素晴らしい終わり方だぜ」と喜んでいる。これほどまでにファンをいろいろな方法で魅了するvince staplesは、今後のリリース含めてその動向を注視して損はないアーティストだろう。



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Written by 編集部



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