ODD Foot Works × Ryohu 2マンライヴレポート|TOKIO TOKYO「ONE WEEK WONDER」

渋谷に新しくオープンしたライブハウス「TOKIO TOKYO」のこけら落としイベントをレポート。
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2021.04.06 11:00

渋谷は宇田川町に新たなベニュー「TOKIO TOKYO」がオープン。こけら落としイベントとして1週間にわたり日替わりで気鋭のアーティストが2マンライヴを行う「ONE WEEK WONDER」を開催。筆者は3月25日に開催されたODD Foot Works/Ryohuの回に足を運んだ。





ODD Foot Works、Ryohu出演。渋谷の新ベニュー「TOKIO TOKYO」こけら落としイベント「ONE WEEK WONDER」レポート




TOKIO TOKYOは、すっかり渋谷の街のお馴染みスポットとなったHotel koé tokyoと同じビルに入っており、階段から地下に降りるとその入り口がある。


エントランスからのアプローチは壁も床も白い内装が特徴的。ライブハウスというと“黒”のイメージがあるが、大理石調の床材やヴィンテージライクなインテリアがまるで海外のホテルのようで、明るくクリーンなイメージが印象的だった。


ホールに入るとまた趣きがガラッと変わり、ライヴ空間が広がる。一歩足を踏み入れると、新しいベニューではあるがコロナ禍の今となってはどこか懐かしさも感じた。近所のコンビニで毎週ジャンプを買うくらい、当たり前にライヴハウスやクラブに足を運んでいたのが嘘のようだ。


アプローチからの雰囲気のコントラストがTOKIO TOKYOの大きな特徴と言えるだろう。ホールの内側の扉の取っ手がスケートデッキのトラックとウィールになっていたり、さりげなくストリート感が融合されているのがニクい。




ホール入り口右手の一角にバースペースがあり、ゆったり座れる三角形のベンチ、テーブル、バーカウンターにもチェアが備え付けられている。かけられている暖簾が和モダンな印象。暖簾にはさっそく「ONE WEEK WONDER」出演アーティストたちの直筆サインが書かれていた。




ODD Foot WorksとRyohuによる迫力あるパフォーマンスに陶酔


当日、最初に登場したのはODD Foot Works。Pecori、Tondenhey、SunBalkanのオリジナルメンバー3人に加え、彼らと親交が深い気鋭のプロデューサー/トラックメーカーYohji Igarashiの4人編成だ。


2017年のアルバム『ODD FOOT WORKS』から軽快で小気味よいギターとコーラスの「Mooneyes」に始まり、最新のEP『Qualification 4 Files』から変則リズムのノイジーでジャジーな「Papillon」を披露。久しぶりに生で聴くライヴの音圧と、その演奏の迫力に一気にODDの突然変異グルーヴに飲み込まれた。


最新EPからさらに「KEANU」、そして「髪と紺」と立て続けに人気曲を演奏。中盤のMCでは「MV観ました? 」とメンバーそれぞれ、同じ喋り出しで新しいMVに対しての思い入れを語った。


彼らが言う“MV”というのは、ミュージックビデオを兼ねたショートフィルム『鳶飛蝶躍 (Short film) for Qualification 4 Files』のことである。この作品は気鋭のクリエーター集団PERIMETRONが制作しており、その荒廃的な世界観と、絶望と孤独の中で糸のような希望の光を手繰って展開されるストーリー、流れる劇伴として差し込まれるODD Foot Worksの音楽が胸を打つ作品だ。


このMVのラストシーン、象徴的に流れる「ULTRA」を初めて生で聴いたのだが、主人公の辿った物語が目の前で再現されているような圧倒的臨場感に、感情が込み上げてくるものがあった。







続いてRyohuが登場。KANDYTOWNのメンバーとして知られ、昨年ソロデビューを果たした。音楽活動だけでなくモデルなど幅広く活躍。同様に音楽性もヒップホップを軸としながらダンスミュージックとクロスオーバーするなどジャンルを横断した魅力を持つ。


軽妙なラップと程よいローキーな声がキャッチー。自身のソロデビューアルバム『DEBUT』からゴスペルを彷彿とさせる「The Moment」、「GMC」で遊び場としてきた東京の情景を切り取りながら、迫力あるパフォーマンスでオーディエンスをロックした。



「True North」や「Downtown Boys」で重厚なビートを響かせ、「Level Up」で踊らせる。そして自身の子どもに向けた「You」でピースなバイヴスをスモークとともにフロアへと充満させた。


このライヴの翌日に配信リリースされた3曲入りの最新EP『Collage』は『DEBUT』の初回限定盤に同梱されていた音源だ。ビクター/スピードスターレコーズからのメジャーリリースを記念し、LOVE PSYCHEDELICO、くるり、FLYING KIDSの楽曲をサンプリングした3曲が収録されている。


配信リリースに先駆け、この日はFLYING KIDS「幸せであるように」をサンプリングした「Cloud」を披露した。




「あまり喋るのは得意じゃない」とはにかみながらも、観客に向け拍手でのリアクションを促し一体感を作りあげたRyohu。コロナ禍の中で駆けつけたオーディエンスに楽曲でエールを贈るようなライヴは、さながら丁寧に紡いだ花束をRyohuから無邪気に渡されるかのような、思わず笑顔になってしまう時間だった。


未だコロナとの共存を模索する日々。当日もマスク着用、声を出せない中でのライヴ鑑賞ではあったが、生の音響でアーティストの演奏や声をその身に受けることができ、充足感に満たされたひとときであった。


「TOKIO TOKYO」はインディーズレーベルHYPEが運営し、オーダーメイドで唯一の音楽空間とエンターテイメントをアーティストとともに作り上げることを掲げている。カルチャーの発信地である渋谷で、これからの音楽シーンを支える一端を担う場所になることは間違いないだろう。今後、どのようなアーティストがこの「TOKIO TOKYO」で、オリジナリティにあふれたパフォーマンスを行うのか楽しみだ。


▶INFO

名称  :TOKIO TOKYO(トキオトーキョー)

住所  :東京都渋谷区宇田川町3-7-B1

動員数 :250人(最大)※感染症対策時は約100人

運営  :HYPE株式会社


WEB:https://tokio.world/

Twitter :https://twitter.com/TOKIOTOKYO_

Instagram:https://www.instagram.com/tokiotokyo_/



Written by Tomohisa Mochizuki






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