LULUが「LIQUID (feat.okkaaa)」SKYTOPIAリミックスをリリース。LULUによるコメント&メールインタビューを掲載

気鋭のトラックメイカー/プロデューサー同士がタッグを組みオフィシャルリミックスをリリース。コメントに加え、LULU本人にメールインタビューを敢行した。
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2020.03.25 03:00

日本と中国のミックスであり昨年11月より活動を開始した新鋭トラックメイカーLULUが、自身の楽曲「LIQUID (feat.okkaaa)」のSKYTOPIAによる公式リミックスを配信開始した。





新鋭トラックメイカーLULU、プロデューサーSKYTOPIAによる「LIQUID (feat.okkaaa)」の公式リミックスをリリース


これまで韓国人アーティストのUzaやBailey、そして弱冠20歳のマルチクリエイターokkaaaなどとのコラボシングルを中心に活動を本格的に始動させたLULU。本作は彼がリリースする初めてのリミックス作品となる。リミクサーには「ie renoveted」プロジェクトを展開し、不定期で行われる「#家onclouds」を主催するロンドン出身、東京在住のプロデューサーSKYTOPIAを迎えた。SKYTOPIAはフューチャーベース、チップチューン、ハウスやラテン音楽を取り入れた独特のサウンドと、夢、現実、国境などの垣根を取り払う理念がLULUを含め多くのリスナーを魅了し、共感を呼んでいるアーティストである。


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“隷属されない”水のように流れるグルーヴをアップデート


LULUとokkaaaによるオリジナルは、“人間は水で出来ていている”というテーマから、自然回帰的な発想にフォーカスし、”隷属されない”ことを強調している楽曲であり、そのコンセプトや歌詞解説が参照できる対談記事はokkaaaのブログ「posst.」にて掲載されているので参照してほしい。



オリジナルはローテンポなダウンビートとチルベースサウンドが有機的にうごめく“水”を想起させ、ノイズ混じりのトラックと対照的にokkaaaのソフトタッチで淀みのないボーカルが際立っている楽曲だ。対して今回リリースされたSKYTOPIAによるリミックスはアップテンポで躍動感マシマシの全く新しい新鮮な印象に。アシッドハウスを思わせるサウンドが特徴的で、よりクラブやダンスに特化したレイヴィーなリミックスとなっている。水の流れも早さが変われば全く違う表情を見せるように、SKYTOPIAによる解釈でオリジナルの持つ世界観がグッと広がった。


LULUによるコメント:

SKYTOPIAさんは楽曲はもちろん、アートワークや彼が主催するライブまでもが“夢と現実の間の表現”というコンセプトを完璧に引き継いでおり、僕がいつか一緒に制作に関わりたいと思っていたプロデューサーでした。ロンドンの音楽シーンを独自の視点で解説するコラム「ロンドンところどころ」からも分かるように彼はあらゆる音楽やカルチャーにも精通し、その音楽を愛する姿勢を僕は非常に尊敬しています。本作でもローテンポな原曲がまるで彼が提唱する「2.5次元」の世界に引き連れられたように、クラブで踊れるダンスチューンとしてアレンジされています。


SKYTOPIAによるコメント:

okkaaaさんの声、LULUさんの音像が最高だったので、その世界観を生かしつつ、印象を変えてリミックスの意義を作り出すことを目指しました。コード進行やメロディーはokkaaaの詩から連想して浮かんだものを使用しました。2人と話しながら練ったリミックスなので、オリジナルとセットで3人の作品として楽しんで頂けたらと思います! 





Kendrick Lamar、Flying Lotus、SOULECTION、A$AP Rocky…。LULUをかたちづくった音楽


2人のコメントに加えて今回、LULU本人にリミックスのリリースについて事前にメールインタビューをさせてもらった。せっかくの機会なので、キャリアのきっかけや音楽遍歴、楽曲制作におけるインスパイアソースについてなど、アーティストLULUに関するベーシックな質問にもあらためて答えてもらっている。今後の活躍が楽しみなアーティストであるだけに、その魅力を少しでも知ってもらえたら嬉しい。



—何歳ころから、何をきっかけにトラックメイクをスタートさせましたか? 


LULU:トラックメイクを学び始めたのは15歳の時からです。僕は2歳から14歳までを中国の北京で過ごしていて、2015年はちょうど日本に帰国してから1年。高校生になりたての時です。Wechatというアプリのモーメンツ(タイムライン)で僕と同じように自分の国に帰国した中学の同級生たちが、新たな環境でも雑誌を自分たちで作ったり、映画サークルで活動したり、刺激的な日々を過ごしているのをアップしていたんです。それを観て、自分は本当に何もやってないし、つまらないなと思ってトラックメイクを始めてみました。


—トラックメイクをスタートさせた時、どのような音楽を作っていたのですか? 


LULU:最初は当時のトレンドのEDMを作ってみたいと思っていたのですが、寮の同室の先輩にKendrick Lamarのアルバム『To Pimp a Butterfly』とKendrickがFlying Lotusに客演した「Never Catch Me」のMVを見せられてからは、日々色んな新譜を聴きながらヒップホップビートのチュートリアル動画を通して学び始めました。




—影響を受けたトラックメイカーやアーティストはいますか? 


LULU:影響を受けたトラックメイカーはSOULECTIONの人たちです。フューチャービーツが好きでEsta、Lakim、starRoさんなど、とにかくsoundcloudで聴きあさりました。中でも一番影響を受けているのはMonte Bookerで彼が別に所属しているコレクティブZero Fatigueの設立者Sminoとのコンビはお気に入りです。


—そのアーティストの音楽は、LULUさんのトラックメイキングにどんな影響を与えましたか? 


LULU:Monteは自分の身の回りの物を使って音を立ててそれをビートに組み込んでいて、それを知ってから僕もどうやったら少しでも面白いトラックになるかを意識するようになりました。Monte BookerがたびたびコラボしているSminoは跳ねるようなフロウが特徴的で、Monteビートとの相性は抜群です。あれほど前衛的なビートを作れてその上、お互いを高め合うことができる最高のラッパーを相棒として持っているMonteはまさにプロデューサーの理想形で、自分もそうなりたいなぁと思います。ほかにも、僕はcloudrapが好きでA$AP Rockyの「LSD」、「Fukk Sleep」で見られるスローテンポで粘着性があるような、フロウとそれを支える浮遊感のあるビートはいつも参考にしています。




SKYTOPIAとの邂逅—「最初の数秒で彼の“2.5次元の世界”に引きずり込まれた」


—SKYTOPIAさんを知ることになったきっかけを教えてください。


LULU:色んな音楽をディグってた時期に彼の代表曲とも言える「House Party(feat.Kanade)」をSpotifyのプレイリストで聞いたのがきっかけです。その曲のイントロのメロディーがすごく印象的で、最初の数秒で彼の“2.5次元の世界”に引きずり込まれました。その後はSNSを通して繋がり、彼のロンドンの音楽シーンやカルチャーにまつわるコラム「ロンドンところどころ」を初めて読み、いつかお会いしたいと思いました。




—LULUさん、SKYTOPIAさん両者のコメントにあるとおり、原曲「LIQUID」の文脈を継承しつつ、リミックスはテンポもメロディも全く違う印象になっています。制作プロセスを教えてください。


LULU:話し合いながら製作を進めてもらっていたのですが、とにかく繰り返し伝えていたのは「遊んでください、好きにいじってください、原型の形何一つなくていいです」の3つです。オリジナルバージョンの「LIQUID」はまずフックがないのでリミックスしがいがある、リミキサーの感性によってあらゆる形に変わりえる曲だと思っていました。SKYTOPIAさんの「Washing Machine」や「Tatami」などの曲は展開がすごく独特で、中毒性があるのでこの「LIQUID」のリミックスも同じように面白くしてもらえると思いました。テンポや雰囲気を変えると言った一般的な模様替え、コーディネートというイメージよりも、再構築をするという意味でのリミックスを僕は依頼しました。




—SKYTOPIAさんが手掛けた「LUQUID」リミックスを聴いたときのLULUさんの感想を教えてください。


LULU:最終版を送ってもらって初めて聴いた感想としては、もともと、ローテンポなビートの上で展開されていたボーカルを、SKYTOPIAらしいダンサブルな構成に組み立てられているのがかっこいいと思いました。okkaaaの合いの手とコーラスも原曲と違った位置にうまく配置されて、彼のメランコリックな歌詞を一段と引き立てているのではないかと思いました。


「お気に入りのトラックと自分の声で楽曲を作りたい」


—今後もリミキサー、プロデューサーと組んで楽曲制作する予定はありますか? 


LULU:まずとあるプロデューサーと共作をしています! 同世代の方なので、お互いの知識と技術を補完することができて今までのコラボとは全く違って新鮮な感じです。リミキサーと一緒にまたリリースをする予定と、逆に僕自身がリミキサーとして製作をする予定もあります。


—今後、一緒に曲を作ってみたいアーティスト、プロデューサーがいれば教えてください。


LULU:具体的に誰というのはまだないのですが、いつか中国、台湾出身のラッパーとコラボしてみたいです。


—今後のLULUさんの活動予定を可能な範囲で教えてください。


LULU:とりあえず近いうちに自分で歌入れした曲をリリースします! まだ世に出ていない曲も含めて、ラッパー、シンガーと今まで色んな人とコラボをして、一緒にレコーディングを重ねてきました。そういったアーティストたちのディレクションもするなかで、どうしても一度、お気に入りのトラックと自分の声で楽曲を作りたいという思いがあり制作することにしました。詳細は今回の「LIQUID」リミックスのリリース後にまたお話できるかと思います。




▶「 LIQUID (feat.okkaaa)-SKYTOPIA Remix』

リリース: 2020年3月25日(水)

フォーマット:デジタル配信


収録曲:

1.  LIQUID (feat.okkaaa)-SKYTOPIA Remix


配信URL:https://FRIENDSHIP.lnk.to/LIQUID_feat_okkaaa




▶LULU

幼少期を中国の北京で過ごす2000年生まれの新鋭プロデューサー。2019年韓国のインディーシンガーUzaとのコラボよりファーストシングルをリリース。KAYTRANADAやBlood Orange、Mura Masaなどの過激さと精密さを併せ持つサウンドが特徴的なプロデューサーから影響を受け,作り上げるビートはジャズやファンク、トラップなど様々な要素を感じることができ、LULU自身も雲や雨を連想し実験的なサウンドを生み出す。


LULU Official Web:https://www.luluasmusic.com/


LULU spotify:https://open.spotify.com/artist/0vMr1LsofyGx3dZTT8rrWy?si=atNxBoLcQkeEeDnrrcSSbw


LULU Instagram:https://www.instagram.com/ryuji.mtu_lulu/


LULU Twitter:https://twitter.com/LULUASMUSIC




▶SKYTOPIA

ロンドン出身・東京在住のプロデューサー/トラックメーカー。フューチャーベース、チップチューン、ハウスやラテン音楽を取り入れた独特のサウンドで、“夢と現実の間”の表現を目指す。過去にはケロケロボニトのメンバーとしても活動し、2019年にSKYTOPIAを始動。同年7月、雲の上のパーティをイメージしてリリースしたシングル「House Party」が各種メディア・プレイリストで取り上げられ話題に。2019年12月には3人のシンガーをfeatして、2.5次元の「家」をテーマにした初のEP「ie ep」を発表。都内を中心に自主企画イベント「#家onclouds」の開催、ライブ/DJ出演など精力的に活動する。


Written by TOMYTOMIO





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