VTuberアーティスト、キズナアイと中田ヤスタカがコラボ。楽曲制作をTwitterで発表!

配信日などの詳細は不明だが、両者によるオリジナル楽曲の制作が進行中。
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2018.12.11 08:20

日本でもっともYouTubeチャンネル登録者数が多いバーチャルYouTuber(以下:VTuber)・キズナアイと、世界中に多くの派生を生んだ“Kawaii”エレクトロニックミュージックのパイオニアのひとりである音楽プロデューサー、中田ヤスタカのコラボレーションが実現。




Twitterのやりとりから、中田ヤスタカがキズナアイと楽曲制作を進めていることが明らかに


今回のコラボは両者の公式Twitterアカウントから発表された。12月8日に中田ヤスタカが自身のInstagramにキズナアイの動画を見ている様子が投稿され、その投稿をキャプチャーした画像がキズナアイのTwitterに転載されている。







中田ヤスタカサウンドの影響力


中田ヤスタカは、これまできゃりーぱみゅぱみゅやPerfumeといった、日本から世界を舞台に活躍するアーティストをプロデュースしており、海外のトップDJからも熱い支持を受けている。


日本のエレクトロシーンの立役者であり、2001年にスタートさせたユニットCAPSULE(カプセル)をきっかけに、自身のソロ名義や、アーティストプロデュースによって確立した“中田ヤスタカサウンド“は、現在、逆輸入的にそのサウンドを耳にすることも多い。


Madeon(マデオン)、Virtual Self名義の作品『Ghost Voices』がグラミーにノミネートされ、block.fmとも親交の深いPorter Robinson(ポーター・ロビンソン)ら、海外の第一線で活躍中のエレクトロニックアーティストも「強くインスパイアされたアーティスト」として。中田ヤスタカの名を挙げている。


関連記事:【第61回グラミー賞】ポーター・ロビンソン、日本のトランスに影響を受けた別名義Virtual Selfがノミネート



世界的なシンガーCharli XCXときゃりーぱみゅぱみゅが共演した「Crazy Crazy」、映画「何者」の主題歌「NANIMONO(feat.米津玄師)」やゲーム『ドラガリアロスト』挿入歌となったDAOKO×中田ヤスタカ名義による楽曲「ぼくらのネットワーク」などを発表。


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また、Zedd(ゼッド)、Steve Aoki(スティーブ・アオキ)など数々のアーティストのリミックスを手がけるほか、2018年、中田ヤスタカの十八番とも言えるボーカルカットアップが特徴のカラフルな楽曲「White Cube」などが収録された自身のアルバム『Digital Native』をリリース。iTunes総合チャート、エレクトロニック・チャート、共に1位を記録した。


クラブシーンをコアに、映画、ゲーム、ポップシーンまでその活動は多岐にわたっている。



日本でもっともYouTubeチャンネル登録者数が多い、(自称)世界初のVTuber・キズナアイ


キズナアイはバーチャルYouTuberとして2016年に活動を開始し、現在は230万人というVTuberの中では日本最大のチャンネル登録者数を誇る。


YouTube上のA.I.Channelを中心に活動し、2018年に音楽アーティストとしての活動を開始した。10月26日から12月21日にかけて行われている9週間連続リリース企画においては、これまでに発売された7曲全てがiTunesエレクトロニック・チャートの1位を獲得。大きな話題を呼んでいる。


楽曲を手がけるプロデューサー陣は、Avec Avec(アヴェック・アヴェック)、DÉ DÉ MOUSE(デデマウス)、MATZ(マッツ)、☆Taku Takahashi(タクタカハシ)、TeddyLoid(テディロイド)、Pa’s Lam System(パズラムシステム)、block.fmのKawaiiベースについての記事でも紹介したYunomi(ユノミ)、その他、韓国出身、現在は日本在住のトラックメイカー/プロデューサーでYuc’e(ユーシエ)と2017年にコラボアルバム『MOMO SYRUP』をリリースしたNor(ノル)と、超豪華なラインナップだ。


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年越しVR歌合戦イベント「Count0」のヘッドライナー出演やバーチャルのど自慢のゲスト出演など、YouTubeの枠組みにとらわれず活動を展開するその姿はもはやVTuberの域を越えた1人のアーティストと言えるだろう。





そもそもVTuberって何だ? 


VTuberは「バーチャルYouTuber」の略語。2Dまたは3DCGのアバターを使って動画投稿や配信活動を行っている存在だ。そのブームの火付け役となったのが2016年12月にネット上に出現したキズナアイなのである。


基本的にはYouTuberから派生した言葉であり、独自企画やゲーム実況、雑談等ジャンルは多岐にわたる。各々の個性や人気な点も大きく異なるといった点でもYouTuberと同様だ。


撮影、配信形式も多様で、多くはアバターを用い、モーションキャプチャやリップシンクを採用している者が多い。あくまで独立した存在であり制作者本人は非公開のケースが大半である。




キズナアイ出現。その革新性


キズナアイの何が革新的だったのか。それは、自己の存在を“バーチャルAI(人工知能)”と名乗り、“バーチャルYouTuber”という単語をはじめて使用したからにほかならない。


(キズナアイの誕生した2016年以前、2011年6月13日に活動を開始した最古のVTuberと形容できるAmi Yamato初め、キズナアイと同様の手法で配信を行っていた者は存在するが、“Virtual Vlogger”など別の呼称を用いているため)


キズナアイ誕生を皮切りに、多くのVTuberが世に顕現した。キズナアイは人工知能という設定だが、VTuberによってその設定はさまざま。今や既存のYouTuberと同様、VTuberは企業や自治体にも注目される存在になっており、マーケティングに起用されることも少なくない。


キズナアイは訪日外国人観光客に向けた「訪日促進アンバサダー」に就任しており、VTuberがマーケティングに起用されるビジネスモデルとしても先駆者といえる。


2018年に音楽活動を開始したキズナアイは、12月に東京・大阪にて開催される、VTuberとして世界初・史上最大規模となる単独2Daysライブイベント「Kizuna AI 1st Live “hello, world”」の東京公演チケットが即日完売。

デジタルサウンドアーティストとの大型コラボレーションを実現し、自身がアーティストとしても成功しているという点でも、キズナアイは多様なVTuberの中でもエポックメイキングな存在なのだ。





今回の両者のコラボレーション楽曲について、曲名や発売日は今のところ発表されていないが、VTuberと音楽シーンの両面で1つの大きなトピックを生むことは間違いない。


written by Tomohisa“Tomy”Mochizuki


photo:キズナアイTwitter




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