HW&W RecordingsのBahwee Suhから学ぶ「インディーズレーベル」を成功させる方法

HW&Wの創業者で社長Bahwee Suhにblock.fmがインタビュー。レーベルに所属するDJ/プロデューサーGravezとPYRMDPLAZAと共にインディーズレーベルが成功するための鍵について語ってもらった
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2018.05.01 04:00

音楽が売れない。インディーズアーティストが売れないと云われて久しい。そんな現代において、インディーズレーベルを運営していくことはどんな意味があるのだろうか。


2011年にLAを拠点にKeith FujimotoとBahwee Suhが立ち上げた「Huh What & Where Recordings」(HW&W Recordings)は、エレクトロニック・ヒップホップの若手DJやプロデューサーたちが所属する、今最も気鋭なインディーズレーベルの1つだ。


HW&W Recordingsは今、LAビートシーンを支えるレーベルとして認知されただけでなく、ヒップホップとエレクトロニックミュージックを融合したオリジナリティあふれるトラックやアルバムで世界的に注目を浴びている。



これまでTa-Kuの『50 Days For Dilla』シリーズやKaytranadaの『99.9%』など音楽シーンやメディアから高い評価を受ける作品をリリースしてきた。その他にもTEK.LUNやMike Gao、DREWSTHATDUDEなどビートメイカーたちがクラブフレンドリーかつリスニングフレンドリーなエレクトロニック・ヒップホップを制作している。


ここまでインディーズレーベルとして着実に成功してきた秘訣は何だろうか? block.fmでは、来日したHW&W Recordingsの社長Bahwee Suh(バウィー)、所属アーティストGravez(グレーヴス)とPYRMDPLAZA(ピラミッドプラザ)に、インディーズレーベルで成功する秘密についてインタビューを行った。




HW&Wのアーティストは音楽を信じて作り続ける



Bahwee:俺はBahwee Suh(バーウィー・スー)。2011年のHW&W Recordings設立以来、社長としてレーベル運営を担当してる。そして2015年からはアーティストマネジメント会社「Sabotage Management」を立ち上げた。PYRMDPLAZA、Gravez、Tek.Lun(テック・ルン)とfwdslxsh(フォワード・スラッシュ)を担当している。


- HW&Wに所属するには、何を一番大事にしていますか?


Bahwee 一番はやはり音楽だね。今まで聴いたことのないサウンドが欲しい。HW&Wからリリースしているアーティストは全員オリジナルなサウンドを持っている。次に大事なのは性格だね。


- HW&Wを運営してレーベルとして誇りに感じることは?


Bahwee いい音楽は時間がかかってもいつか聴かれると信じている。少しだけでも人に気に入られようとするには、時間も金もかかる。売るためにはいろんな人が関わってくる。でもHW&Wはプロモーションしすぎない。これが俺の秘密だ。HW&Wのアーティストたちは、特定のオーディエンスのために音楽を作ることなく、自分たちのサウンドを信じて作り続けることで、世界中ツアーできている。連中がレーベルにいることが俺の一番の誇りなんだ。


(GravezとPYRMDPLAZAに)君らには直接言ったことはないけどな(笑)。


全員:笑 



電車に乗ってるPYRMDPLAZA、Gravez



- GravezとPYRMDPLAZAからBahweeに何か言いたいことはありますか? 


Gravez いつも認めてくれてありがとう。本当に感謝しているよ。昔は寝る場所もなかった俺だけど、Bahweeのおかげで今は毎日ベッドで寝れるんだ。


PYRMDPLAZA 俺はいつも面倒をかけるからBahweeにはお嬢様とよく言われる(笑)。


全員:爆笑


- どういうことですか? 


PYRMDPLAZA わがままなんだ。だけどBahweeはいつも話を聞いてくれる。


Bahwee 俺たちはお互い嘘をつかない。もちろん意見が合わない時もたくさんあるけど。




HW&Wはみんな正直だ


PYRMDPLAZA 俺はHW&Wにマジで感謝してるよ。ストレートに物事を言ってこない人とか、裏がある人は沢山知ってるが、HW&Wではみんな正直だ。


Gravez みんなオーセンティックだよね。 


Bahwee 自信持って言えるのは、俺たちは本当に仲が良い。喧嘩もするが、お互いをサポートする時は全力でサポートする。ツアーで一緒に世界を回ることも好きだ。時間を共に過ごすことが好きなんだ。


Gravez HW&Wに所属してるアーティストと一緒に作らないといけないプレッシャーも感じない。もしコラボすることになっても、それは自然に生まれたコラボだ。


Bahwee SNSを頑張ってフォロワーを増やして知名度を上げようとするレーベルが増えたな。だが彼らは最終的にクオリティーのあるレーベルを作ることはできない。アーティストが契約しても成長できないレーベルは多い。まあ、感覚的な話だけどな。俺たちは違う。音楽業界でよく聞く話は、アーティストをレーベルに所属させて、売上から金だけを取るレーベルの話だ。何かアーティストが困っている時やうまく行ってない時は、アーティストを放置することが多い。そんなのまじでありえない。俺は絶対にそんなことはしない。良い時も悪い時もアーティストにはある。HW&Wはそんな時もアーティストと一緒に乗り越える。みんなちょっとクレイジーだけどな(笑)。


- そのクレイジーの話が気になります。


Bahwee 初めてKaytranada(ケイトラナーダー)をLAに呼んだ時に、間違えて行きと帰りの飛行機を同じ日に予約してしまった。レーベルを立ち上げたばかりで俺たちにはお金がなかった。だから新しいチケットを買う余裕がなかったんだ。それをKaytranadaに伝えたんだ。本人は理解をしてくれたよ。彼は何も云わずただ「大丈夫だよ」と答えてくれた。彼に電話した後にレーベルのアートディレクターのFrans(フランズ)に連絡したんだ。そしたら彼はただ「チケット代半分出してやる」と答えてくれたんだ。普通じゃ考えられない話だな。 



原宿歩き回ってるPYRMDPLAZA, Gravez, Bahwee


Gravez この前のことは? 


Bahwee 先日、原宿を歩いてアディダスの店に入ったんだ。その瞬間、Gravezの曲が流れ始めた。店に入る前面倒なことが色々会って俺たちはみんな疲れていた。そんな瞬間だったから、Gravezの曲が流れた時は魔法かと思ったぜ。俺たちが日本に来るためにどんだけ頑張ったかをリマインドさせてくれて、元気を貰ったな。




HW&Wは何年も聴かれる作品をリリースすることが目標だ


- 今年HW&Wは何をリリースする予定? 


Bahwee PYRMDPLAZAとGravezのデビューアルバムをリリースする予定だ。リリース日は決めてないが今年中だ。


PYRMDPLAZA 俺は90年代のトランスミュージックにすごくインスパイアされていて、そのスタイルを自分のサウンドに取り入れた。雰囲気がキラキラしてるサウンドだけど、ベースがヘビーだね。


Gravez 俺はアトランタ出身だからトラップ感が出るんだ。でも、色々な音楽が好きだからインスパイアされたサウンドを融合させたい。


Bahwee こいつらは本当に音楽に対して完璧主義者だ。だからリリースするまでに時間がかかるが最強なサウンドを届けたい。


Gravez 良い作品を出したいじゃん? 最近、みんなすごいペースで音楽を消費してる。何を出しても数ヶ月後には飽きられて、違うものを聴きたいと思っている。後から聴いても良い音楽と思わせないとリリースするって意味あるのかな?


Bahwee 俺たちの目標は、HW&W Recordingsのリリースは何年経っても聴かれる作品であってほしい。ただそれだけだ。


- 今日はありがとうございました。


【HW&Wニューリリース】PYRMDPLAZA




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written by Amy


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