【ライブレポ】 Drake & Migos のツアーにサプライズでTravis Scottが登場!

現在北米で開催されているDrake & Migosの特大ツアーに潜入。トロントにDrakeあり。
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2018.08.28 10:00

延期に延期に重ね、トロント市民を悩ませたDrake & Migosの『Aubrey And The Three Migos』ツアーに参戦してきました。トロントから現れ、新たなHipHopカルチャーをこの地にもたらしたDrake。彼にとってもトロントにとっても記憶に残るライブになりました! 以下が大興奮の4時間です。


長かったトロント公演。まずはRoy Woodsからスタート! サプライズでトロント出身のあの男が登場!



今回のトロント公演、トロント市民にとっては本当に遠く辛いものでした。5月14日にDrakeとMigosのツアーが発表されると瞬く間に世界中に拡散。しかし様々な問題から北アメリカを周回するツアーに変更され、日にちも当初の8月10日から20日に変更された。しかし! 当日になってホストのLIVE NATIONは7時から8時へ引き延ばすことをアナウンス、そしてその後さらっとキャンセル。やっとのことで21日に初ライブが実現、本当に勘弁してほしいです。


19時にオープンしたコンサート、まずはRoy Woodsからスタート! トロントの隣町ブランプトン出身のR&Bシンガーは、徐々に人が集まりだすアリーナで優しくお出迎えしていました。4曲ほど歌うと突如ビートチェンジ、なんとサプライズでトロント出身のBaka Not Niceが登場。今月リリースしたばかりのミクステ『4Milli』から「Live Up to My Name」を含む数曲を歌い、会場を盛り上げます。DrakeもInstagramなどで常にフックアップしているだけあって彼の知名度もかなり上がってきましたね。トロントの街を歩くとわかるのですが、いたるところで『4Milli』の広告を見ることができます。そしてRoy Woodsにスイッチし40分ほどの贅沢なオープニングが終了しました。


ついに登場したMigos。しかし、1人足りない!


ステージに隠されていたDJセットや装飾が次々に準備され、徐々に明かされていくステージに会場は徐々に心の準備を始めます。そして30分ほど経つと会場が一気に暗転しDJ Durelのスクリームが聞こえると、ものすごい歓声が! 「Hannah Montana」のビートが聞こえ、ついにMigosのセットがスタートです。赤いフーディを身に纏い登場...しかしっ! 1人足りない! 何度確認してもOffsetがいない! 何が起きたのかはわかりませんが今回はOffset不在でした。前日にQuavoとNYで存在が確認されているだけに何か悪いことではないといいのですが。少し話は逸れますが、トロントとMigosは本当に相性が悪いです。2週間前に同じくトロントで行われたフェスティバルでもMigosは2時間遅刻し、1時間半やる予定だったライブを40分にショートカットしたばかり。そんな愚痴を心の中で思いつつも、始まったらそんなの関係なかったですね。

 

「Handsome and Wealthy」や「Fight Night」、「Pipe It Up」を含むCulture以前の曲を次々に披露し、会場を盛り上げます。それがひと段落すると続いてCultureパートがスタート! まずはトロント出身のMurda Beatzがビートを手掛けたことでも有名な「Get Right Witcha」。この曲の主役は間違いなくTakeoffですね。QuavoとOffsetに注目がよりがちなMigosですが、彼自身も主役の一人であることを実感しました。次々とヒット曲を披露するMigosですが、個人的に印象に残ってるのは「Dreadz」。Quavoの「Uh ouu」のタイミングで炎の柱が巻き起こり、あまりのスケールの大きさに何人かのオーディエンスは目玉が飛んでいってました。そして彼らのセットも終盤になるにつれ密度が増していきます。Hot100でも1位を達成した「Bad & Boujee」では、DJ Durelが携帯でライトをつけるように促し、ふと顔をあげると素晴らしい景色が広がっていました。Rain Drops! Drop Tops! の数回のやりとりを終えると、2017年最大のヒット曲が会場を包み込みます。でもやっぱりOffsetがいないと寂しいですね。


ついにトロントのキングがステージへ!


A SIDE


「MortorSport」、「Narcos」、「T-shirt」の『Culture II』からのヒット曲大放出が終了すると、思ったよりあっさりステージを後にしたMigosでした。そして40分ほどの休憩タイムに入ります。周りはトイレ休憩や動画投稿などをしていました。この40分は人生で一番長い40分だったかもしれません。そして時刻は9時半、会場は暗転し地響きのような歓声が始まります。


「8 Out of 10」のイントロが聞こえると再び大きな歓声によりビートがかき消されます。そして少しずつ明るくなり始める会場、現れる1つの影。この時点でこのライブが最高になることを確信しました。バスケットボールほどの大きさのステージにDrakeが足を踏み入れると、天井から半透明のカーテンが降りてきてDrakeを取り囲みます。そこし映し出される3DのDrakeの画像が360度どこからも見れるようになっていてかなり洒落た演出でした。「Talk Up」、「Mob Ties」と3曲を歌い終えると、ゆっくりとカーテンが上がりはっきりと顔が見えるように! すると突然ステージが一面真っ赤になり「Started From The Bottom」と「Jumpman」と「Both」の三連打が会場にクリーンヒット、あれを食らったらもう立ってられません。そしてビートは一旦落ち着き『Scorpion』のA Sideを中心にゆったりと時は流れ始めます。コンサート全体を通して、前半のステージは自然を意識しているようで、マグマや地割れ、ストームなど様々な表情を見せていました。


しばらくすると突然会場から悲鳴に近い何かが聞こえました。あの時自分はどんな感情を持っていたのか覚えていませんが、ただただ驚いていました。 なぜなら黄色いフェラーリが目の前を「飛んで」いるからです。勘の良い人はもうおわかりですよね、「Yes Indeed」です。そしてこの曲を境にDrakeは一気にギアを上げます。「Free Smoke」を皮切りにスタートした怒涛のヒット曲メドレーは、まるで鬼のようでした。1曲あたりをものすごい短い時間で淡々と繋いでいったこのマシンガンセトリは、我々の心をがっしりと掴みました。Drakeだからこそできる、やまない特大ヒット曲のボディーブローは、本当に贅沢な時間でした。


そしてショーは中盤に差し掛かります。DrakeとMigosと言ったらもちろんこの曲ですよね、「Walk It Talk It」から中盤戦のスタートです。QuavoとTakeoffがステージに上がると「Walk it, like I talk it」の合唱が始まります。「Versace (Remix)」、「Stir Fry」とDrakeは1度裏に隠れ、2度目のミゴタイムです。衣装チェンジも行い、束ねていた髪を解いたTakeoff、何もかもが素敵でした。特にDJ Durelの新曲、今夏の新サマーバンガー「Hot Summer」を聞けたのはラッキーでしたね。そしてMigosが捌けると同時に現れたDrake、彼が再びステージに足を踏み入れると再度カーテンが閉まりました。「That's How You Feel」とともに後半戦開始です。



B SIDE


一度閉まったカーテンが再び上がり始めると、チラホラ感動して泣きそうになっている人を見かけます。自分も何が起きているのかよくわからず、しばらくの間ただじっとステージを見つめていました。目の前でDrakeがMichael Jacksonの「Rock with You」を生歌でカバーしているんですから、信じられる人の方が少ないでしょう。40年の時を超えて歌い継がれる名曲の再誕に言葉を失いました。続いてB SIDEから「After Dark」と「Jaded」を披露です。しっとりと歌いあげてくる「ラッパー」のDrakeですが、ここまでくると歌ってないDrakeの名曲が数えられるくらいになってくるのを感じ、少しだけ寂しさが押し寄せてきました。この時点で既に30曲近くを歌っているDrakeですが、変わらぬエナジーを放出し続けており、流石の一言です。


「Contorolla」が始まった途端、確実に会場の雰囲気が変わったのがわかりました。『Views』を中心に構成された終盤までの繋ぎは、なんと全ての曲がトリプルプラチナム以上という、圧倒的スケールです。Drakeの問いかけにも全力で返答する会場、1万7千人の心が1つになっていきます。「Fake Love」が終わると急に会場が暗くなり、バスケットコートが出現しました。ハーフコートショットを決めたら賞金を獲得できるショーが始まりました。今回は失敗してしまいましたが、この次の日のトロント公演では成功したらしいです。地元トロント・ラプターズの大ファンとしても知られるDrake。彼なりのバスケへのリスペクトでしょうか。


そして我々が最も楽しみにしていた『Scorpion』のラインがスタートです。「Nice For What」、「In My Feelings」、「Look Alive」と最新ヒット立て続けに披露し、会場を完全にロックします。「In My Feelings」ではステージがiPhone Xになる仕掛けが施されていておしゃれでした。いいねしまくるDrake、さすがですね。そしてこの日最大の歓声が上がります。Travis Scottの登場です。

   

「Sicko Mode」がかかると、舞台の袖から1つの影がステージに向かって歩いているのが見えました。「目を疑う」とはまさにこのことでしょう。まるでScotabank Arenaが爆発したかのような大歓声が沸き起こりました。「Goosebumps」を含めた2曲を歌い会場を後にしたTravis Scott。Drakeが彼にシャウトを求めると、トロント中から拍手が送られてるように感じました。興奮覚めやらぬ中、地響きのような低音から「Nonstop」で再開です。「I'm Upset」は黒と白だけのシンプルな演出で、Drakeを際立たせます。すると突然会場が静まり返り、異様な空気に包まれていきます。前方のスクリーンでは10年以上前のDrakeでしょうか? とにかくまだここまで成功していない時のDrakeのミニムービーが上映されています。バックには「Over My Dead Body」のインストが流れ、完全に泣かしにきてました。本当嫌な男ですね、いい意味で。


最後の曲「God's Plan」が始まると、歓声とシンガロングともうほぼ奇声に近い何かと、、、とにかく彼の全てが最後の3分間に詰まっていました。1万7千人が歌う「She said, "Do you love me?"」のパートは今思い出しても鳥肌が立ちます。曲が終わると会場に仕込んであった大量の花火が一気に解放されました。文字通りトロントはDrakeの街でした。異論はないでしょう。


2009年、「Forever」で「Last name Ever, first name Greatest」とラップしてから10年が経とうとしています。今も進化し続けるトロントの怪物、完璧なまでのステージ、2018年は彼がMVPでしょう。多くの方にこの体験をしてもらいたいです。機会がある方は是非足を運んでみてください! 


written by Yoshito Takahashi


photo: Drake Facebook

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