海外YouTuberが解き明かす、チャートソングのキャッチーなメロディに多用される一つの音

カナダ人YouTuber、ANDREW HUANGの最近の人気動画を日本語解説。
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2020.10.28 08:00

音楽クリエイターから高い支持を得るカナダ人YouTuber、ANDREW HUANG氏をご存知だろうか。名前は知らなくてもDAW/DTMに関する情報を英語で探していれば、一度は彼の人の良さそうなスマイルで始まる動画をみたことがあるかもしれない。


今回はそんなANDREW HUANG氏のチャンネルの紹介もかね、最近アップされていた動画の中でも人気の高かった動画の一つ、「Why pop music is obsessed with this one note(どうしてポップ・ミュージックはこの一つの音色にとりつかれているの?)」という興味深いタイトルの動画を紹介する。元の動画は英語ということもあるので、作曲初心者の方は内容の理解の一助としてもらえると幸いだ。



キーとダイアトニックコード


音楽理論について勉強している方は読み飛ばしてもらって構わないが、このお話を理解するために、キーとダイアトニックコードという最低限の言葉の理解がいるので簡単に解説する。


まずキーとはざっくりいうと音の並び方のことで、ピアノの白い鍵盤のドレミファソラシドの並びはハ長調(Cメジャーキー)になっている。この白い鍵盤の並びをそのままの間隔でずらしていけば別のキーとなる。


ダイアトニックコードはハ長調での白い鍵盤だけで3つ重ねて作れる和音のこと。楽曲のキーにある音だけで構成されるので、曲作りの基礎となる使用頻度の高いコードだ。


ジャンル問わずキャッチーなチャートソングに見られる傾向


この動画では話をわかりやすくするためにKaty Perry, Post Malone, Weekndなどなど、ジャンルを問わず様々なキーのトップチャートソングを、カラオケなどでキーを上げ下げするのと同じ要領でハ長調のキーで演奏している。


そうするとここ10年ほどのトップチャートソングで、第2音にあたる「レ」の音が曲の印象的なサビの部分などでの連打という形で多用されていることが判明する。


スーパートニック(上主音)が多用される理由


この第2音はハ長調(Cメジャーキー)でいうトニック(主音)「ド」の一つ上の音で、スーパートニック(上首音)と呼ばれる。




例えば「ソ」から始まるト長調(Gメジャーキー)であればスーパートニックは「ラ」となり、「ラ」の音を頻発させると同様にメロディのキャッチーな部分をつくりやすいということになる。


その理由についてANDREW HUANG氏は主に二つの理由を説明している。

・スーパートニックは全てのダイアトニックコード上の何らかの構成音として使える場所にある音

・コード進行上で最も解決感のあるホームコード(ハ長調のCメジャーコード)の構成音でありキーの中でも安定している第1音と第3音の真ん中にある


つまり、コード進行中にレを多用したメロディを作っておき、ホームコードで第1音や第3音に上下するだけで、とてもシンプルな方法ながら緊張と緩和の演出ができるという。

洋楽っぽいメロディが欲しい時にはエッセンスとして試してみよう。


同氏のYouTubeチャネルでは機材や音楽制作の技法を中心に、「◯◯の音で曲を作ってみた」的な誰もが楽しめるタイプの企画から、「4人のプロデューサーが同じサンプルでそれぞれ曲を作ったらどうなるか」という、クリエイターにとってもすこし深いテーマの動画シリーズまで面白い動画が多数アップされている。

気になった方はこれを機会に是非チャネル登録してみよう。


https://www.youtube.com/c/andrewhuang


written by Yui Tamura

source:

https://youtu.be/tR32h5jhPtU

photo:

https://youtu.be/tR32h5jhPtU





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