パソコンを使用した音楽制作、DTMについて迫る

今やプロとほとんど同じ環境で音楽制作できる、DTMの魅力
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2018.06.13 05:13


今やプロとほとんど同じ環境で音楽制作できる、DTMの魅力


パソコンの高性能化および部品の小型化の成功により、ハイスペックな音楽制作環境がアマチュアでも簡単に得られるようになって久しい。ここでは、そんなDTMの特徴や、無限ともいえるDTMの可能性について迫る。


パソコンを介した音楽制作・DTMの概要と特徴


DTMとは、デスク・トップ・ミュージックの略であり、パソコンを介して行う音楽制作行為のこと、もしくはそれによって制作された音楽そのものを指す。1980年代前半に規格が統一されたMIDI信号と音声ファイルを、シーケンス(自動演奏)ソフト「DAW」の内部で編集して楽曲を作り上げる方法だ。古くは、マルチトラックレコーダー(MTR)のテープ部にアナログ音声を直接記録して、多重録音した音声を編集して作られていたが、これが1990年代半ばよりパソコンとソフトウェア(DAW)によるデジタル制作にとって代わられた。主なスタイルとしては、パソコンとDAWソフトを中心にシステムを組み、楽器や声などアナログ信号をパソコンの言語であるデジタル信号へと変換する(そしてその逆も然り)オーディオインターフェイス、入力を担当するMIDI鍵盤などを用いるのが一般的だ。リスニング環境はフラットな音響特性を持つモニタースピーカーを用いることが多いが、日本の住宅事情から騒音を気にしてヘッドフォンでモニタリングするケースも多い。




2000年代前半までは、ProTools HDと呼ばれるプロ御用達のソフトウェアと、メモリおよびストレージを特盛にしたハイスペックパソコンの組み合わせが不可欠であったが、テクノロジーが進化した今アマチュアでもプロに限りなく近い環境を用意できるようになった。




DTMによってできること


先述の通り、コンシューマ向けのパソコンが技術の進歩によりハイスペック化し、民間でもスーパーコンピューターレベルの性能の製品を手にすることが可能となった。これによって、プロとアマチュアの音楽制作環境の違いは、静音・遮音が整った録音環境の有無だけといっても過言ではない。もちろん、敏腕なスタジオプレイヤーや編曲家、プロデューサーなどの優秀な人材がまわりにいるかどうかも大きな違いではあるが、個人でできるレベルとしてはほぼ同じだ。




DTMによってできるのは、生演奏など音声の録音、MIDIデータ入力(一般的には「打ち込み」と呼ぶ)、および音声ファイルの編集である。演奏に関しては、オーディオインターフェイスとマイクを介して(シンセやギターなど電子楽器は直接プラグイン)収録する。MIDIデータの打ち込みは、ピアノロール画面で入力するか、MIDI入力が可能なコントローラー(鍵盤を含む)によって入力するかのどちらかだ。これにより、再現できない音楽ジャンルはほぼないと思って良い。ソフトシンセと呼ばれる、生楽器を再現する音源を使用して所有していないドラムやヴァイオリンを鳴らすことが可能であるからだ。楽譜が読めなくても、楽器を触った経験がなくても音楽・楽曲制作ができるのが最大の強みである。もちろん、音楽経験の有無によって作る楽曲の幅の差があるのは否めないが、それだけにこれまで音楽経験がなくて楽曲を形にする力がなかったクリエイターの夢を叶える、革新的なツールであることも否定できない。


インターネットの普及により広がり続ける、DTMユーザー


これまで、音楽制作・楽曲制作といえばバンドを組んだりミュージシャンを集めて録音するしか方法はなかった。しかし、環境さえ揃えば一人で、しかも自室で音楽制作を完結できるDTMは、どんどんそのユーザーの規模を拡大していく。加えて、インターネットの普及および技術の進歩によって音声をアップロードできる環境が整い、SNSによって交流の幅を持つことでますます加熱していった。1億総クリエイターと言われる現代において、DTMは音楽分野の現代的な最先端ツールといっても過言ではないだろう。


Photo:https://pixabay.com/


Written by 編集部



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