MP3は果たしてまだ必要とされているのだろうか？という問題が提起された

Written by Jun Fukunaga<autobr></autobr>Photo by <a href="https://www.flickr.com/photos/cdharrison/338087600" target="_blank" rel="noopener">Chris Harrison/flicker</a>
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先週末、海外メディア<a href="http://www.npr.org/sections/therecord/2017/05/11/527829909/the-mp3-is-officially-dead-according-to-its-creators?" target="_blank" rel="noopener">NPR</a>が報じた「The MP3 Is Officially Dead, According To Its Creators」という記事はタイトルだけでも十分に衝撃的な内容だった。
本文を読む前に一体どういうことなのか？と考えた。その理由は最近の音楽の楽しみ方がサブスクリプション制のストリーミングが主流になったり、アナログレコードの販売数が年々増加するという事実は現実にはあるものの、MP3でダンスミュージックの音源を購入したり、プロモデータをやりとりする筆者にとってはまだまだMP3は死んだというほどの感覚はなかったからだ。
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この記事では、MP3を開発したドイツのFraunhofer研究所が持つ特許ライセンスが終了し、MP3がオープンソース化することにより、研究所には今後ライセンス料が入ることがなくなること、AACやハイレゾ音源の普及、またはレコードブーム、定額配信によって、現在進行形でMP3の需要がなくなりつつあること、また開発した研究所自体も同じく同研究所が開発したAACの方が優れていると語っていることを例に挙げながら「MP3の死」について説明している。
なるほど、確かにDJ的にはまだまだMP3はスタンダードであるが、最近ではそれよりも情報量の多い高音質音源に対応するDJ機材も増えてきており、MP3よりそちらを好んで使うDJも決して少なくないだろう。また音楽制作を行うものにとってもひと昔前とは違い、ネット通信速度の発達から、Soundcloudなど音楽プラットフォームに作品をアップロードする際には高音質なwavファイルでも以前に比べてストレスなくアップロードできるようになってきた。またサイズが大きいファイルをアップロードできるDropboxなどファイルストレージサービスの普及も、MP3である必要性を失くしているのではないだろうか。これはデータ量が圧縮されたものであり、そのため通信回線上で転送することも容易だったMP3が普及した理由を考えると皮肉な話である。
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このように考えれば確かにこれまでとは違い需要が徐々に無くなる要因を抱え、風前の灯火と化しているMP3だが、その寿命は今後、デジタル音源をリスニングするだけのユーザーではなく、DJとして音楽をプレイする人たちに委ねられているのではないだろうか？
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今のところ、DJ用の音源に強いBeatportなどで販売されている分のMP3(320kbps)はその中でも高ビットレートのため、例えば同じ音源でもiTunes Storeで購入できる分のAACファイル(256kbps)と比べた場合、音質としては優れていることからDJカルチャーの中ではすぐに消えるものではないはすだ。しかし、今後、ハイレゾ音源の普及による販売価格の低下やiTunes Storeで販売されるAAC音源のビットレートが上がればMP3は消えてなくなるという可能性も決して考えられないことではない。

*他のデジタルストアではAACでもMP3の最高音質と同じ320kbpsは存在する。例：<a href="http://recochoku.jp/ProductComment/" target="_blank" rel="noopener">レコチョク、</a><a href="http://mora.jp/etc/service" target="_blank" rel="noopener">mora</a>
<autobr></autobr><autobr></autobr><center style="text-align: left;">＊Beatportの購入画面。MP3の他、高音質なwav、aiffの購入が可能だが追加料金が発生する</center><center style="text-align: left;"> </center><center style="text-align: left;">デジタル音源はここ20年の間で確かに広く普及した。MP3はCDを追いやり、標準的なフォーマットとなったが、CD同様、新たなフォーマットによってその歴史に幕が降ろされようとしている。またストリーミングが普及する中、モノとしての価値を求めるという意味合いやある種のノスタルジーによりアナログレコードは再びその存在感を示しているが、元々形がないMP3は、一旦消えてしまえば復活するということは非常に難しいだろう。 </center><autobr></autobr><autobr></autobr>
本当にMP3はこのまま死を迎えてしまうのだろうか？その時はもうすぐそこまで迫っているのかもしれない。
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参考:
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<a href="http://www.npr.org/sections/therecord/2017/05/11/527829909/the-mp3-is-officially-dead-according-to-its-creators?" target="_blank" rel="noopener"><a href="http://www.npr.org/sections/therecord/2017/05/11/527829909/the-mp3-is-officially-dead-according-to-its-creators">http://www.npr.org/sections/therecord/2017/05/11/527829909/the-mp3-is-officially-dead-according-to-its-creators</a>?</a>

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衝撃？それとも納得？開発者によって「MP3の死」が宣告される

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